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理想を描いて【溝口温泉 喜楽里@武蔵新城駅】(1/2)

 僕は悩みを抱えやすい性格で、ストレスも溜めてしまうことが多い。不器用な性格なのだ。以前にも触れたようにHSPの気質があり、周囲のちょっとした環境の変化に身体を適応させるまでに時間がかかるし、場合によっては拒絶反応を起こしてしまうこともある。「気にしすぎだよ」などと言われることもあるけれど、実は以前に心療内科で医師から診断を受けたこともあるくらい、これは先天的な気質なのだ。努力でなんとかなるものではない。

 この気質を持っている人間の多くに共通するのが、悲観的に物事を考える癖があることだろう。目の前の出来事や情報をありのまま受け入れることができずに、どうしても自分なりのネガティブなフィルターを通して解釈してしまうのである。ここに生きづらさ、息苦しさを感じるのだ。
 ただ、冷静に考えてみると、ネガティブな感情を抱くのは理想と現実とでマイナスのギャップが生まれているためであることが少しずつわかってきた。ということは、もしかしたら「悩み」自体が直接僕に精神的苦痛を与えてくるわけではないのかもしれない。

 たしかに、もしも「人間は悩みを抱える生き物なのだ」という前提で生きていれば、多少の悩みを抱えることがむしろ生物として正しい反応になるので、そこに理想と現実とのギャップは生まれない。
 しかし「人間は悩みを抱えて生きるべきではない」という前提で生きたらどうだろうか。この場合、悩みを抱えていることは異常事態として捉えられるようになるので、そこから脱却しなければならないという発想が生まれるようになる。

ーーきっと、これこそが生きづらさ、息苦しさの根本原因なのではないだろうか。

 もしも悩みに対してつらさを感じてしまうのであれば、その本人はきっと今の状態よりも高いところに理想を描いているのだろう。その理想に近づこうとするから、つらさを感じるのかもしれない。
 しかし、仮に「悩みは悩みのまま抱えていい」と発想を変えてみたらどうだろうか。その場合、悩みを解決する必要はなくなるので理想と現実とのギャップは生まれない。つまり、理論上はそこにネガティブな感情は生まれないのだ。「悩みは解決しなければならない」なんてことはないし、解決できない悩みなんて山ほどあるのだから、いっそのこと開き直ってしまうことも人生においては必要になる時があるはずだ。

ーー混雑を避けるために普段はあまり土日にスーパー銭湯には行かないけど、たまには行ってみてもいいのかもしれないな……。

 今日、10月23日(土)は気持ちがいいほど晴天で外出日和だった。徐々に気温が下がってきたとはいえ、厚着をすると日向では少し汗をかいてしまうほど外は暖かい。僕は広々とした露天スペースで外気浴をしている自分の姿を頭の中で描いてしまっていたのだ。

「では、行きますか」

 僕は準備を済ませると、以前から気になっていたスーパー銭湯を目指して自宅を出たのだった。

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ーー後編に続く

(written by ナオト:@bocci_naoto)

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