見出し画像

自己アピール【天然温泉 八百治の湯@福岡県】(2/2)

 アポイントは午前中を予定していたため、僕は余裕を持って博多に前乗りをすることにした。そして昼過ぎに駅に到着した僕は、さっそくホテルへと向かったのだが、ここで僕はある事実を思い出し、わずかながら感動に浸ることとなったのだった。

「これ、見覚えあるぞ……!」

 そう、実は今回訪れた「八百治博多ホテル」には、以前に一度来たことがあったのだ。といっても、その時はホテルに宿泊したわけではなく併設されている温浴施設「八百治の湯」に日帰り入浴で伺っただけではあるのだけれど、あれはたしか2013年に一人旅をしていた時のことだ。青春18きっぷを握りしめ、東京から鈍行で全国各地を巡っていた時に、たまたま疲れを癒すために立ち寄ったのである。ホテルの予約時には全く気づかなかったのだけれど、いざ建物を目の前にすると、その当時の記憶が蘇ってきた。
 八百治博多ホテルの宿泊者は、宿泊中、この温浴施設を何度でも利用することができる。僕はチェックインを済ませて部屋に荷物を預けると、さっそく浴場がある1階へと向かい、受付でタオルセットを受け取って、脱衣所に進んだ。そしていよいよ、浴場へと足を踏み入れたのだった。

「そうそう、たしかこんな感じだった」

(じゃらん: https://www.jalan.net/yad330536/ )

 鮮明に覚えているわけではなかったが、完全に忘れてしまったわけでもなさそうだ。とてもシンプルな造りで、博多駅から徒歩圏内という好立地ながら温泉に浸かることができる点が魅力の一つである。
 まず身を清めた僕は、温泉で軽く体を温め、いよいよサウナ室へと向かった。サウナマット用のビート板を1枚手に取り、ゆっくりと扉を開ける。

「まさか、こんなものがあったなんてなぁ」

(じゃらん: https://www.jalan.net/yad330536/ )

 室温は90℃で、湿度はそこそこ高い。僕は対面構造で2段に組まれたベンチの上段に腰をかけ、オルゴールのBGMに耳を傾けながら、静かに蒸され始めた。それから8分ほどが経過した頃、僕の全身からは大量の汗が流れ出し、心臓の鼓動は激しくなっていた。

ーーそろそろ出ようか。

 僕は立ち上がり、サウナ室を出て頭から掛け湯をかぶって、水風呂に肩まで浸かった。おそらく体感で16℃ほどだろうか。ぎりぎり2人まで入れるコンパクトなサイズで、バイブラはない。そこで火照った身体を鎮めると、再び温泉に戻り、足湯状態で壁にもたれかかって、全身を脱力させた。

ーー気持ちいいじゃないか。

 あの時の僕は、温泉には興味があったものの、サウナに関しては存在にすら気づかなかったほど興味を持っていなかった。当時からサウナがあったかどうかも疑いたくなるほどだ。同じ施設であったとしても、僕自身の価値観が変わっただけで、これほど得られるものも大きくなるのだと実感した。

 翌日、ある会社の経営者と予定通りに現地で合流した僕は、そこでさまざまな話を伺った。その方は20代の頃に起業して事業を成功させ、現在は40代前半の若さで推定数億円の個人資産を手にしているようだ。だが、僕が成功の秘訣について質問をしつつ、その方の半生を振り返っていると、本人も自覚をしていなかったさまざまな苦労と、そしてそれを乗り越えるまでのエピソードが明らかになったのだった。華やかな成功の裏には、本人すら気づくことのない圧倒的な努力が積み重なっているものなのだと、あらためて胸に刻んだ。

(written by ナオト:@bocci_naoto)

YouTube「ボッチトーキョー」
https://www.youtube.com/c/boccitokyo

Twitterコミュニティ『ボッチトーキョー

①僕たちは自費でサウナに伺います ②それでお店の売上が増えます ③noteを通して心を込めてお店を紹介します ④noteを読んだ方がお店に足を運ぶようになります ⑤お店はもっと経済的に潤うようになります ⑥お店のサービスが充実します ⑦お客さんがもっと快適にサウナに通えます