5月26日「ザ・ホエール」という映画を観た。
原題は「The Whale」。2022年のアメリカ映画で、ダーレン・アロノフスキー監督の作品だ。
キャストは、チャーリー役のブレンダン・フレイザー、エリー役のセイディー・シンク、リズ役のホン・チャウなどである。
あらすじは、
といった内容。
で、観終わっての感想。
宗教という名の暴力
この映画は何を描きたかったのだろう?
ある意味、すごく難しい映画なのかもしれない。
僕の率直な感想は、「宗教」という名の暴力を暗に示唆していると思うのである。
主人公のチャーリー、リズの兄、リズ、トーマス、そしてエリーやその母もこの宗教によって運命が引き裂かれた気がするのである。
そして、この映画の最後の最後まで、チャーリーを苦しめたのは宗教だった気がする。
そう考えると、人を救うための宗教が人の心に暴力をふるっているように感じたのである。
娘のエリーを、それでも愛するチャーリー
娘のエリー。
はっきり言えば、好きではない。はっきり言えば、救いようがない。
それくらい、ねじ曲がった心でこの世界を生きている感じがする。
そのエリーへの愛。チャーリーは深い心で、彼女を信じる。
最後の最後の場面。チャーリーが死にそうな場面に現れるエリー。
それも、単位を落とした理由が父である怒りをぶちまけに来たのだ。
そんなエリーに対しても、最後まで愛で包んでいたのはチャーリーだった。
リズが居たたまれない
この映画の中で、いたたまれなくなるのがリズ。
かつての兄のパートナーであった、チャーリーの面倒を見ている。
兄は自殺し、チャーリーは過食で命の危険性もある。「お金が無い」という理由で病院にも行かないチャーリーであったが、実はお金はあった。娘のエリーのためにその全財産を貯めていたのである。
リズの気持ちは?本当に居たたまれなくなるのだ。
それにしても、チャーリー特殊メイクはすごい
それにしても、チャ-リーの特殊メイク。すごすぎる。
ここまで完璧に肥満を作りあげられる技術力に脱帽である。
あまりにもリアルなので、ストーリーの方に集中して鑑賞できた。
とにかく驚きの特殊メイクであった。