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映画「オンリー・ザ・ブレイブ」を観て

10月8日「オンリー・ザ・ブレイブ」という映画を観た。
原題は「Only the Brave」。2017年のアメリカ映画で、ジョセフ・コシンスキー監督の作品だ。

キャストは、エリック・マーシュ役のジョシュ・ブローリンブレンダン・マクドナウ(ドーナツ)役のマイルズ・テラーアマンダ・マーシュ役のジェニファー・コネリーデュエイン・スタインブリンク役のジェフ・ブリッジスなどである。

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あらすじは、
すべてを焼き尽くす未曽有の山火事に、たった20人で立ち向かった男たちがいた—。
猛烈な勢いで山を焼き尽くす炎。近隣住民も森に住む動物たちも一斉に逃げ出す中、炎に突入しチェーンソーで次々と木を切り倒す男たちがいる。アリゾナ州プレスコット市の森林消防隊員たちだ。火の動きを読んだ指揮官のマーシュ(ジョシュ・ブローリン)は、迎え火を焚き、火をもって火災を抑え込もうとする。だが、現場の権限を持つ米国農務省の“ホットショット(精鋭部隊)”に、「“市”レベルの消防隊員が余計な口出しをするな」と言われてしまう。
麻薬にセックスに・・・と堕落した日々を過ごしていたマクドナウ(マイルズ・テラー)は、ある日、数か月前に別れた恋人が妊娠している事を知る。動揺し彼女に会いに行くが、「この子は私と家族で育てるから、あなたは関わらないで」と拒絶され、むしゃくしゃした勢いで駐車中の車から携帯を窃盗、その場で逮捕される。何とか仮釈放されるも、母親に家からも追い出され、何処にも居場所が無くなったマクドナウが向かったのは、新人募集の案内を出していたマーシュ率いる森林消防隊だった。
採用面接中、一目でマクドナウが薬物中毒だったことを見抜くマーシュ。他の隊員が「あいつは何でも中途半端なダメな奴だ」と猛反対する中、マーシュは窃盗罪で保護観察中の彼を採用する。「生まれたばかりの娘を幸せにしたい」、「人間として生まれ変わりたい」という決意を買ったのだ。
新しいメンバーも増え、またいつも通りの地獄のような訓練を始める消防員たち。マクドナウのことを信じていなかった他の隊員たちとも、命を預け合う現場を通して次第に絆が深まっていく。そんな隊員たちを誇りに思い、自分たちも“ホットショット”になりたいという夢を捨てきれないマーシュは、妻のアマンダ(ジェニファー・コネリー)に勧められ、市の消防署長で親友でもあるデュエイン(ジェフ・ブリッジス)に、自分たちのチームを“ホットショット”に認定してほしいと相談する。地方自治体の消防隊が“ホットショット”に昇格した前例はなかったが、彼らの実力に惚れ込むデュエインに説得された市長は、審査を受けられるよう手配するのだった。
そんなある日、チリカウア山脈で発生した火災へ駆けつけ、まさに本番で認定審査を受けることになるマーシュたち。強風にあおられる火災を食い止めるために、マーシュは炎の“燃料”となる木々を焼くという判断を下すが、審査官から迎え火で火事がさらに勢いを増すと静止される。二人は激しい口論となり、マーシュは審査官に「あんたは黙ってろ!」と怒鳴ってしまう。
結果は、マーシュの勝利だった。マーシュを心から敬愛する副官ジェシー(ジェームズ・バッジ・デール)は、「審査がダメでも俺たちは森を救った」と誇らしげに胸を張り、隊員たちも深くうなずくのだった。
審査発表の日、「君たちのボスは生意気だが、君たちは最高の消防士だ」という審査官からのメッセージと共に“ホットショット”への昇格が告げられる。だが、隊員たちの歓喜も束の間、愛する家族を残して火災に立ち向かう彼らを、アメリカ史上最も恐ろしい、山を飲み込むような巨大山火事が待ち受けていた──。
と、いった内容。

で、観終わっての感想。

淡々と進むストーリー、最後の最後に・・・

この映画の3/4くらいまでは、ストーリーが淡々と進む。最後の1/4から佳境に入る。最初の方が、比較的ダラダラしている感じがあったので、観ていても緊張感が欠ける感じ。しかし、逆にその前半があるからこそ、映画の後半に凄まじさが出てくると感じた。

山火事の火消し専門の仕事があることを知った

この映画を観て初めて知ったのだが、アメリカでは、山火事専門の火消し職人たちがいることを知る。日本では少なくとも聞いたことが無かったので、へぇ~という感じである。考えれば、アメリカで山火事が起きたニュースは毎年のように見る。そう考えると、当然と言えば当然であろう。命がけの仕事、家庭を犠牲にする仕事でもある。彼らがいるから、助かる命や、助かる街があることは、本当にありがたい存在である。

生き残っても喜ばれない苦しさ

20人中19人が火事に巻き込まれて亡くなる。一人生き残ったマクドナウ。運命とは、わずかな任務の違いで、生死を分けたりする。
19人が待つホールに、マクドナウは向かうが、彼の顔を見て隊員の家族たちは、落胆し泣き続ける。つまり、生き残っていてほしかったのは自分の家族だから、そうでないと知った時の落胆の表情が現れるのも当然だと思う。
マクドナウは苦しくなり、ホールにいることができず、自分が助かったことを呪う。「なぜ自分だけ生き残ってしまったのか」と。

実話だけに、山火事の怖さを知る

それにしても、山火事はこんなに怖いのか。燃え広がるスピードがこんなにも速いのか。見れば見るほど怖くなった。アメリカ人であれば近くで経験したことがある「山火事」。日本人であるボクには馴染みがなく、ある意味危機感はない。でも、この映画が、その気持ちを払しょくさせてくれた。
建物火災の比ではない。山火事こそ、この事件のように一瞬にして命を奪ってしまう怖さを感じた。

最後に、実話と知り、最後のエンディングは涙なしには観れなかった。
みな若く、これからの人たち。それだけに、胸が苦しくなる。
今回、あえてこのような映画を観たが、たまにはこのような自分の生活圏内ではまず起こりえない作品も、観る価値は十分にあると思ったのである。

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