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映画「あなた、その川を渡らないで」を観て

2月4日「あなた、その川を渡らないで」という映画を観た。原題は「님아, 그 강을 건너지마오」。2014年の韓国のドキュメンタリー映画で、チン・モヨン監督の作品だ。

出演者は、チョ・ビョンマン、カン・ゲヨルなど。

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あらすじは、

韓国の小さな村に暮らす98歳の夫と89歳の妻の日常に15ヵ月間にわたって密着し、その愛情あふれる穏やかな日々を四季折々の美しい風景とともに見つめた感動ドキュメンタリー。

と、いった内容。

で、観終わっての感想。

愛があふれるドキュメンタリー映画

98歳の夫と89歳の妻。
この映画の登場人物は、ほぼこの2人である。
まず思ったのが、この2人の元気さ。
動きはゆっくりであるが、山の斜面に上ったり、歩く姿もこの年齢とは思えない。とにかく元気である。
さらに驚いたのは、老人会の場面。
バス移動中、バスの中で踊るお年寄りたち。
はっきり言って、「なんじゃこりゃ!?」とびっくりした。
日本の高齢者と全く違う、パワフルさだ。(この人たちだけかもしれないが・・・)
さらに、2人がふざけて、落ち葉を投げあうシーンや、水をかけあうシーンなど、年をとっても仲睦まじいシーンは、ついつい笑ってしまった。

歳をとることとは、お別れをたくさん経験することでもある

歳をとることは、お別れをそれだけ多くしてくるということでもある。
この映画の中では、途中で人とのお別れはなかったが、愛犬とのお別れがあった。悲しむ2人。この映像から「今までどれだけの別れがあったのだろう?」と想像ができる。特にこれだけ歳をとれば、別れの繰り返しだったのではないだろうか。

悲しい誕生日

映画では誕生日のシーンがある。そこの、自分の子どもたち、孫たちが訪ねてくる。そこまではほのぼのとして良い。
しかし、長男と長女が喧嘩を始めるのである。ののしりあい。それも、2人への介護に対するののしりあいである。そして、これが韓国らしくいい歳をして、手を出す。何とも醜いシーンである。
それを見た2人は悲しくて涙を流す。最大の親不孝者である。
これが現実なのだ。

必ず、お別れの日が来る

最後に、98歳の夫が亡くなる。
妻の泣く姿に、それまで70年近く歩んできた最愛の人を亡くした悲しみが映像を通し伝わる。
そう、いずれは必ずお別れの日が来るのだ。
それは、長かろうと短かろうと、必ず来る。
このお年寄りの姿を見て、様々なことを感じたのである。

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