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(H64) 「SDGs」と「ESG」の違いとは?企業の取り組みを例に解説-1 (2020.6.19) by 三井久明 より抜粋加筆しました。

⑴ SDGsとは、2015年9月の国連総会で採択された『我々の世界を変革する:持続可能な開発のための2030アジェンダ』の中で示された、2030年に向けた国際的な開発目標


拘束力のない行動指針に過ぎないが、
各国の企業が経営指標にSDGsを取り入れるべく試行錯誤しています。

それはなぜか。


⑵ 民間企業がSDGsの理念を取り入れる重要性

今日数多くの企業がSDGsに強い関心を示すようになっており、経営戦略の中でSDGsを位置づけるべく試行錯誤を続けている企業が増えてきています。


この傾向は2018年くらいから顕著になっています。

PwCが2018年に世界21ケ国の729社に実施した調査は以下でした。
①SDGsをサステナビリティレポートや年報の中で取り上げている企業は、72%
②SDGsの優先課題を特定した企業は、50%
③SDGs目標に関連したKPIを設定している企業は、23%


SDGsの「貧困」とか「飢餓」とか「地球環境」といったテーマは、民間企業のビジネスとは直接はつながらないように見えます。


⑶ 企業が本業で社会・経済開発に取り組んだり、成果指標まで設定したりする例は過去にあまり見られなかった

民間企業がSDGsに取り組む理由を2つのタイプに分けて説明します。
①企業外部からの働きかけ
②企業自身のメリット


外部からの働きかけとしては以下が主です。
Ⓐ地球温暖化
Ⓑ人権と労働問題
Ⓒ資金調達


企業自身のメリットとしては以下が挙げられます。
Ⓐ財務パフォーマンス
Ⓑリスクと機会の把握
Ⓒブランディング


⑷ 地球温暖化

民間企業のビジネスとSDGsとの関係で一番わかりやすいのは、地球温暖化からのつながりであろう。

地球温暖化の問題は、
今では日本でも身近な日常の話題になっています。


地球温暖化の要因は温室効果ガスの放出であり、
温室効果ガスの中で最も大きな割合を占めるのは、
二酸化炭素です。

温室効果ガス総排出量の内訳をみると、
二酸化炭素が76%と大半を占めます。

二酸化炭素の排出は、
石油や石炭といった化石燃料を起源するものが65%。

つまり、石油石炭の大量の燃焼が、
温室効果ガスの排出量を急増させ、地球温暖化に拍車をかけています。


例えば、ガソリン車・ディーゼル車は、
2030年から2040年にかけて各国で販売禁止が決定されています。

中国政府もガソリン車の段階的廃止を検討しています。
こうした状況下では、化石燃料の利用を前提とするビジネスは成立が難しくなります。


ガソリン車のような製品を製造しても、販売する市場がなくなってゆく。

大量の化石燃料を利用する製品も、次第に市場から排除されてゆく。


すなわち、化石燃料に依存するビジネスは、
中長期的に「持続可能」でないことになります。

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