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【パーソナライズ商品の理想的なWEBショップとは】D2CではなくてD2Yが僕のビジネスモデルだ。

みなさま、こんばんは。
僕が広告代理店からスキンケアメーカーを起業する前夜の話。
パーソナライズ商品を売るWEBショップ、どんな考え方で売っていこうか。

リモート会議の隆盛とともに思いついた僕のスキンケア商品。男性ひとりひとりの肌質や悩みにあわせて最適化された洗顔料。化粧水でもなく乳液でもなく洗顔料。商売的には化粧水のほうが美味しいのだろう(何せ原料のほとんどが水なのだから!)。でも、どうせやるなら洗顔料が良かった。最も基本的なスキンケアが最も大切なはずだ。コアな商品であればあるほど、多くの男性の毎日を変えることができるのではないか。

幾度かの挫折を経て日本コルマーさんの暖かい眼差しのおかげで一歩づつ進められるようになった。僕が考えていたのはパーソナライズな商品だ。お客様が数ある質問や診断の中から回答をしていき、そのお客様に最もピッタリくる商品が選ばれてお届けされる。僕はひそかにこの世の商品やサービスはもっともっとパーソナライズになっていくのではないかと考えている。映像メディア接触がいい例だ。ずっと僕たちはNHKといくつかのテレビ局の番組(東京に限る)に満足していた。古臭い言い方をすれば護送船団方式、いけすかないビジネスマン的に言えばエクスクルーシブな新規参入を徹底的に阻む仕組みのおかげでテレビ業界はぬくぬくしていた。ところが今はYouTubeがある。NetflixもAmazonPrimeもある。自分たちが観たい番組をテレビ以外の星の数だけある選択肢の中から選べるようになった。これは消費活動において革命的だと思う。あらかじめ用意されたものを選ぶのではなく、自分で無限の選択肢の中から選びとっていく。消費者の選択力が圧倒的に強くなる時代がくるんじゃないか・・そんな予感が勝手にしているのだ。

パーソナライズの商品である以上、まず店頭でやるよりもWEBでやることになるだろう。男性のスキンケアは確かに市場は広がっている。でも、男性のスキンケアへの気持ちはどうだろう。まだ大ぴろげに相談したり、友人同士などの話題に挙がることはないのではないか。まだ、恥ずかったり敬遠してしまうような雰囲気が大勢を占めているはず。何を隠そう、僕もその一員だ。だからこそ店頭でやるよりWEBを入り口にした方が間口は広くなる気がしていた。

WEBを中心に仲介業者を挟まずにお客様と直接つながりながら商売をしたい。と思っていたらそんな僕の想いにぴったりな言葉があった。僕と同じような思想な人は山ほどいるのだ。自分の陳腐さに笑けてくると同時に、同志のような気持ちが芽生えてくる。どこか知らないところで同じような夢や野心を考えているなんて素敵なことだ。

How to本の唯一絶対の法則は「そのままやっても成功しない」かもしれない。

D2C。Direct to Consumer、つまり「直接、消費者へ」という意味のビジネスモデルであり略語。というより記号だ。どんな事象も少しでも流行りの兆しがあるものには参考書ができる。D2Cもまたしかり。佐々木康裕さんの「D2C-「世界観」と「テクノロジー-」で勝つブランド戦略」を早速買って読んでみる。顧客との関係性、独自の世界観、デジタルを中心とするテクノロジーが大事だと言う。なるほど。これは確かに新しい。デジタル技術を利用して消費者とより近くに密着して、ときには巻き込みながら独自の世界観で魅了する、とのこと。僕が志向するものと近い。僕も自分の世界観を出したい。

が、しかし、消費者へという単語が気になる。不特定多数なニュアンスがする。僕はパーソナライズの商品を売り出すのだ。ひとりひとりの男性の肌に寄り添ったサービスにしたいのだ。D2Cよりもっともっとお客様に近い位置でスキンケア商品を出したい。僕の洗顔料は他でもない「あなた」に届けたい。そう、僕はDirect to You=D2Yを目指そう。

いまこうしてブランドは出来上がった。あのときの想いはどれだけ形になったか。

D2Yの定義は「デジタルテクノロジーによって「あなた」が主導権をもって本当に欲しいモノを選択するコトを提供するブランド」としておく。ややこしいけど・・洗顔料というモノだけではなく、それを自ら選択するコトの両方を提供することが重要。僕は自分の経験から清潔感と自信は直結するものだと思っている。だから、洗顔料=清潔感を提供するだけではなく自信を提供するブランドにしたい。

一過性の言葉はだいたい消える。いつだって新しい言葉が生まれては消えてきた。もしかすると数年後、D2Cという言葉が消えるかもしれない。もしかしたら今、すでに陳腐化しているかもしれない。もしくは一度消えた後にまた同じ意味&違う言葉で生まれ変わるかもしれない。セカンドライフが消えてメタバースが出てきたように。でも、このD2Yは僕だけの言葉だ。ビジネス書にもGoogleにも当然載っていない。僕の頭の中にしかなかった言葉だから。D2Cという言葉が生まれてきた時代に、自分の中で産声をあげた自分の言葉、D2Y。ちゃんとDirect to Youになっているのか。思想を具現化できているのか。常に振り返りながら前へ前へ、そしてあなたの中へ中へと進んでいきたい。