○○のお引越し依頼
———————————————————————
便利屋の嫁です。
前noteには、便利屋夫の人生を変える " 師匠との出会い "を書きました。
師匠と慕うお兄さんは夫よりのいくつか年上で、経験値からくるアドバイスは的確で安心感がある。そして細かな作業を得意とする職人肌。
夫曰く、
自分にはない部分を沢山持ち合わせていて、一緒に作業する相方として
とても相性が良いと感じているようだ。
———————————————————————
■いつもと違うお引越しの依頼
さて先日の事
夫はお客様から お引越しの依頼をもらった
お引越しや、引っ越しに伴う廃品回収はよくあるご依頼なのだが
聞いてびっくり、今回引っ越しするのは” アライグマ ”
場所は埼玉。
私は夫に二度聞きした、
「アライグマ?」うん
「タヌキ、じゃなくて?」うん
「埼玉?」うん
「田舎でしょ?」いや住宅街
とうとう便利屋にも野生動物に関わる依頼が来たか。
しかもアライグマって・・・
動物園じゃないんだから・・・( ω)
東北でクマが出たとか、サルが出たとか
最近は自然破壊の影響で人間と野生動物の住む場所の境目が無くなりつつある、互いの生活に支障が出てきている。
ご依頼人のお客様のご自宅、屋根裏で何やら動物が住み着ていて
それがアライグマだと判明した
それから、どうしたものかと考えている間に数日が経過し
いつからか屋根裏から「ミーミー」と鳴き声が聞こえるようになった
どうやらアライグマが子供を産んで子育てもしちゃっているようなのだ・・
アライグマにとってよほど居心地がいい場所なのだろう…(苦笑)
笑い事ではない
依頼主は手の施しようがなく便利屋にSOSをしてきたのだから
■便利屋 VS アライグマ
便利屋の依頼は基本電話だ。それも突然。
依頼主の話を聞いて予想を立てる、かかる時間や費用、必要な道具…出来る限りの準備をして臨む
だけど実際のところ
現場に行って自分の目で見てみない事には分からないことが多い
想像と違う事や、状況が変わっていることだったある。
この日の相棒は師匠だった
話には聞いていたが、正直言って
アライグマが居るという屋根裏に続く天板を外してみない限り、中の様子は分からない。
現着して状況を確認した後、2人は覚悟した。
これは長丁場になるぞ・・・
相手は野生動物アライグマ、しかも子育て中らしい
小さな子供がいる野生動物は攻撃的になるとニュースで耳にしたことがある
中を開けてこちらの姿が見えた途端に襲い掛かってくれかもしれない
野生なら、ばい菌をもっているだろう 嚙まれたりでもしたら大変
ドキドキ
覚悟を決めた
室内から目星をつけた所で天板を外し、中を覗き込む
見慣れない屋根裏の狭いスペースに
巣の材料になるものが運び込まれ集めてある、寝床にしていたのだろう
しばらく住み付いていた というのが感じられる
あちこちにトイレをした形跡があり 獣臭がする
・
・
・
しばらく様子を見ていたが
生き物らしきものは見当たらない、なんなら鳴き声も聞こえない
便利屋が開けたところ以外に外に繋がる隙間を見つけた
アライグマたちはその隙間を使っていたのだろう、住人に遭遇することなく出入りできる
■巣立っていったアライグマ親子
あわや野生動物との直接対決が巻き起こるかとヒヤヒヤしたが
どうやら人間の動きを察知してアライグマの方から出て行ってくれたようだ
便利屋夫たちは
屋根裏の片付けと、アライグマがもう戻って来れないように外気の出入り口を資材で塞ぎ 今回の作業は完了となった。
鉢合わせなくて本当によかった
動物園で見るあの可愛い見た目のアライグマも
野生となればどんな動きをするかも分からない
私はこの夫の経験談を聞いて
#埼玉 #アライグマ #野生 でネット検索してみたのだが
【 アライグマ をこれ以上増やさないために 】という
埼玉県HPのページを見つけた
そこには
・エサを与えない
・居場所を作らない
具体的には
・ペットフードを放置しない。
・庭にミカン、柿、ビワなどの果実を収穫しないまま放置しない。
・廃棄する農作物を畑に放置しない。
・ゴミ出しの場所や時間は守る。
・家屋などへの侵入口になりそうな隙間や換気口は金網などで塞ぐ。
・屋根にかかる木の枝はこまめに伐採する。
・庭や耕作放棄地の雑草は刈り取り、廃材は片付ける。
とあるので是非参考にしていただきたい。
まとめ
———————————————————————
自然の多い田舎でなくても
今や、いつどこで野生動物に遭遇するかもしれないこの時代。
日頃から心構えして皆さんにもお気をつけて頂きたい。
そして万が一遭遇することがあれば、無暗に立ち向かおうとはせず
専門家や、お住いの行政へ相談するようにしましょう。
お読みいただきありがとうございました。
———————————————————————
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?