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Young Adult のための LNE._VOL3|自覚的になる。自分にしか出せない答えの探し方

Young AdultのためのLEARNING NEVER ENDS.第3回目は、今までとは違う『進路の選び方』を知るインタビューになりました。

「自分がどう生きたいか」という信念に基づき、「なにを学ぶか」を軸に進路を選びたい方、またその軸がまだ見いだせていない方にも、なにかのきっかけとなるインタビューになればうれしいです。


第3弾は新宿ベースポイントスタジオスタッフの野月 そよか(のつき そよか)さん。
東京学芸大学教育学部生涯学習コースに通う3年生です。

― 大学受験の選抜の種類を教えてください。

野月:一般入試の前期と後期を受けました。

特別な対策が必要な推薦は、失敗したら一般に絞っている受験生には適わないと考え、一般入試に絞りました。

― 大学受験に向けてどんな勉強をしましたか?

野月:予備校は使わず、学校の講習を活用しました。
それ以外は学校の自習室、学校が開いていない時は学校に近い塾の自習室だけを契約して、市販の参考書を使って自習しました。

本格的に受験勉強を始めたのは2年生の終わりごろです。それまでは授業や講習の予復習を3時間程度でしたが、模試の予復習を加えて平日4時間、週末10時間程度するようになりました。

中学生のころから手帳をつけていて、前日の夜に翌日のタスクを書き出していました。
その習慣で、スケジュール管理に力を入れていました。

受験までに終えたい勉強から月単位に、更に毎週日曜日に週単位まで落とし込み、翌週のスケジュールを立てました。
もちろん部活で疲れているときなどは誘惑には勝てず、Youtubeを見続けてしまったりもあります。
なので、土曜日は予備日とし、完全フリーにして調整していました。

ー 志望校や学部はいつごろどうやって決めましたか?

野月:「学びたいことが学べる」ことが目標だったので、強い“志望校”はありませんでした。
学部を決めたのは、高校3年生の夏頃、自己探求の結果です。
それまでは模試の志望校欄には、あらゆる学部が並んでいました。

2年生の夏頃から、大学のサークルやコミュニティカフェに顔を出すようになり、校外の人と関わりが増えました。
そこには、絵や歌を生業にしている高校生や、文学青年、家出少年など、これまで想像もしたことのないような生き方をしている同世代が出入りしていました。
そこで、当然と考えていた大学進学に「なぜ?」を問われたのをきっかけに、自分のバックグラウンドに遡るような問いかけを繰り返すようになりました。

私自身も競争社会に振り回されていない、自分の感覚に正直な“いいね!”に囲まれていたかったのだと思います。
英語や絵など、興味があることはありましたが、そのどれかで世界と戦うのはむずかしいと分かっていました。
でも、それぞれ根っこにつながりがあるとも感じていました。
だから、その根っこをつきつめ、掛け合わせれば、どの進路を選んでもぶれない、自分だけの個性が発揮できるはずだとも信じていました。

― 大学選びや受験方法について、よかったと思うこと、高校時代の自分にアドバイスしたいと思うことを教えてください。

野月:よかったことは自己探求の先に進路を選んだことです。
生涯学習を選択しましたが、同じ学問を志す仲間と常にその学問を意識しながら、「どのゼミに入るか」「就活はどうするか」という目先の選択よりも、「ありたい姿」「貫きたい信念」など、より深い選択について話すことができます。

高校時代のわたしにアドバイスしたいことは二つあります。

一つ目は、ある程度、関心が定まったら、少し大学の学びを先取りしてから進路決定することです。
私は、最近ようやく自分の関心がどの学問体系に位置付くのかが見えてきました。
後悔はないですが、高校時代にこの領域のおおよその全体像がつかめていたら、別の進路もあったかもしれません。

二つ目は、高校までの学びを定着させておくことです。
私の受験期の勉強は完全に受験のための付け焼刃でした。
文系志望だったので、受験を乗り切れば化学や数学は必要ないと思っていたんです。
でも実際は、英語、情報、数学、歴史など高校時代に教わる内容の知識があればもっと関心を深められるのに……と、絶賛学び直し中です。

― 勉強カフェで働こうと思った理由や、野月さんが感じる学生にとっての勉強カフェの魅力はなんですか?

野月:ここ数年、VUCA、Society5.0、持続可能性、人生100年時代という言葉をよく見聞きします。
こういう言葉が並ぶ社会は、変化が著しく先行きが見えにくいという不安定な面もありますが、技術発達により選択の自由度が高い社会であるとも言えます。

そんな社会で、人が幸せに生きていくには「柔軟に学び、変化し続ける力が必要だ」と考えています。
その考えが勉強カフェの掲げる「LEARNING NEVER ENDS.」と重なり、「学ぶ大人と直接関わりたい」という気持ちになりました。

学生時代はどうしても点数という目先の競争があり、「なんのためにがんばるんだろう」と辛くなることもあります。
そんなとき、勉強カフェならMy Goal Sheet(目標宣言)やシェアライブラリー(本棚)を眺めたり、スタッフや他の会員さまとコミュニケーションをとることを提案できます。
勉強カフェにはロールモデルとなるような大人が沢山います。
将来の自分の姿に思いを馳せることはモチベーションにつながります。

― わたしにとって野月さんはグラフィックレコーディング(以下:グラレコ)の先生!
グラレコとの関わり方を含め、大学生活の楽しみ方やこれからのビジョンを教えてください。

野月:高校時代と比べ自由な時間が多く、思い立ったら行動に移し、没頭することができるので、自分の気持ちに正直でいられるように感じます。
例えば梅干しづくりやゲリラ旅行などです。

グラレコもそのひとつです。
グラレコとは「対話や議論をリアルタイムでグラフィックによって可視化する手法」のことです。

現在は個人事業化し、企業の研修や大学の講義などでグラレコをしたり、勉強カフェでも入門講座を開催しています。(野月 そよかさんの活動は コチラ ⇒

具体的な将来のビジョンは決まっていませんが、この先も大学での学びに加え、勉強カフェのアルバイト、グラレコの活動をつづけ、これらを融合させ新しいチャレンジをしていきたいです。
情報学の文脈で人間の無意識の領域や省察について考えることに関心があり、大学院への進学を考えています。

ーちょっと梅干しづくりが意外だったのですが、もともとお料理好きなんですか?

野月:料理やお手伝いは実家ではほぼやりませんでした。
現在一人暮らしをしているので、土井善晴さんの一汁一菜に感化され、いかに味噌汁で栄養が取れるかという課題に日々勤しんでいます(笑)
手作りの梅干しがあると食卓が豊かになります。


インタビュー第3弾「学びたいことが学べる場所」という進路選択をした野月さんのエピソードはいかがでしたか。

どんな目標に向かって進むかが自分にとってストレスフリーで、且つ楽しいかということを突き詰めた選択でしたね。

そこにたどり着くまでに、何度も繰り返した自己探求の結果こそが、グラレコを個人事業化させ、大学院試も目指すという現在までのモチベーションにつながっているのかもしれません。

わたしも以前、野月さんの開催するグラレコの入門講座を受けました。

とても分かりやすく、「こんなイベントを大学生の勉強カフェのスタッフが開催してくれるのだ」と感動しました。
今も告知を見かけると、会員さまにおすすめしています。

そんな野月さんが大切にしていた自己探求ですが、いざ自分でやろうと思ってもなかなか深くまで自分を掘り下げるのはむずかしいものです。

同時に、スケジュール管理も、どうしても意志の強さが問われるように感じます。

でも、もし自己探求の先に「自分が心から納得した目標」があるとしたら?
その目標までの計画も、自分で納得して立てたものだとしたらどうでしょうか?

もしかしたら“気合や根性”の精神論ではなく、続けることができそうな気がしませんか?

そんな自己探求とスケジュール管理を自分の力で実践することをサポートしてくれる存在が進路コンサルタントです。
まずは個別無料相談をしてみませんか?

「なにを学びたいか」から考える進路のきっかけが見つかるかもしれません。


インタビュー・文 / 堀川 美紀


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