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日本の麦酒歴史ができるまで ⑭

麦酒伝道師を目指しています重富です。
映画の撮影は終わりました。あとは監督が編集作業をしている間にやることがいくつかあります。
①映像では撮れない部分をイラストで描く
②パンフレットを制作するか?
③題字
④史実とのチェック
⑤関係者試写会・上映会の準備


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佐々木リョウ

【過去投稿】日本の麦酒歴史ができるまで              開拓使麦酒仕立て 番外編

①映像では撮れない部分をイラストで描く
ビールの歴史を語る映画の中に描くイラストを誰にお願いするか? 候補の方の当てはありました。でも一度もお会いしたことも、メールをしたこともありません。ダメ元で依頼のメールを送ったところ、快く引き受けてくださいました。イラストレーターTOAさんです。
監督から連絡を入れるので直接会って話を進めてくださいと連絡。後日、打ち合わせ終了後に監督から連絡が来ました。当初数枚のイラストを想定していましたが、TOAさんが構成やストーリー展開などについても様々なアドバイスを下さったそうです。そして、映像だけでは伝えきれない部分をイラストでカバーすることになりました。かなりの枚数をTOAさんに書いていただくことになります(感謝)

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     黒田清隆

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     村橋久成

何度か書き換えていただいて、映画の中で一番大事で、大切で、大好きなシーンに出てくるイラストがあります。完成2つ前のラフ画をご紹介しておきますね。ラストシーンの前に出てきます。完成版をお楽しみに。

要確認_25_ラスト

②パンフレットを制作するか?
これは、かなりの間、見てみぬふりをしていたのですが…ロケ地マップを掲載して、ビールの聖地巡礼ではありませんが、皆さんに訪ねていただきたいなという思いで、映画が完成したあとにTOAさんに必要なアイテムをお伝えして制作していただきました。それも超短時間で(感謝)

パンフレット

A3サイズの両面印刷です。ご希望の方には送料込み500円でお送りさせて頂きます。

③題字
題字はとても大切です。様々なフォントを試してみたのですが、どうもしっくりときません。そこで思い出しました。書家の方です。その方は、麦酒講談をするきかっけとなった田中靖浩先生とご一緒にビールを飲みにお越しになられた方です。以前重富が考え出した熟語「同樽飲友」の文字も書いてくださいました。田坂州代先生です。

同樽飲友

「同樽飲友」意味:同じ樽のビールを飲んだ仲間

「題字」をお願いしたところ、快く引き受けてくださいました。その時の田坂先生とのやりとりです(要約)

田坂先生
おはようございます。映画の企画書や脚本など、作品の目指すもの、題字に求められる雰囲気のわかる資料を拝見できますと有難いです。ほんとはできれば一度監督さんとお目にかかって伺うべきところですが、もしよければお電話でご要望についてご指示いただけると幸いです。
重富の返信
そこまで思いを込めて書いていただけることに、感謝です。
この映画の「想い」は重富にありますので、その思いをお伝えしますと…
「日本人にとっての、麦酒の源流(始まり)を皆さんにお伝えしたい」
という部分です、そして、麦酒造りを始めた、3名の男たちに焦点を絞って話は進んでいきます。

そこで、脚本と映画の仮編集をお送りさせていただきました。

田坂先生
とりいそぎ途中経過をお目にかけます。
映像拝見して、「真摯、端正、すっきり、歴史」といったイメージを感じましたので、「同樽飲友」を書いたような行書よりも楷書や隷書が似合うかと考えました。ご意見いただければ幸いです。

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「題字」をちょっと簡単に考えすぎていました。もしかすると、彫刻師が仏を掘って、最後に「目を入れる」ような感じなのだと思います。田坂先生、本当に有難うございます。

④史実との整合性のチェック

編集がほぼ終わりかけた頃、映像の内容の確認の為にサッポロビール本社を訪ねました。本社地下にあるエビスビール記念館には、十回以上訪問していますが、本社に入るのは初めてです。監督と2人です。まず、近くのカフェでMorningを食べて気持ちを落ち着けようと思いましたが、無理でした。
試写室に集まって来られたのが、原作者の端田館長(当時)、学芸員さん、広報の担当者さん、日本ビール文化研究会のメンバー。サッポロビールの歴史を語るには最強のメンバーが揃っている事になります。

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約50分の仮編集を見ていただきました。拍手をいただき、評価のご感想を頂きほっとしたのも、つかの間です。

いくつかのチェックが入ります。
(1)違っていますけど特に問題はないでしょう
(2)文字間違い訂正やテロップで補足しましょう
(3)完全に間違っています、ここは訂正してください

こんなに緊張したのは久々です。というか、これまでの人生の中でなかったかもしれません。思いもしなかった箇所にチェックがいくつも入ります。
頭が緊張しすぎて、ほとんど会話が入ってきません。監督は冷静にメモを取りながら、訂正案を的確に伝えています。(妻のDNA)

(1)は良いとして、(2)は監督の編集に任せますが…問題は(3)です。撮り直すしかなさそうなのですが撮影場所が「函館」です。

実は、最初の撮影の後に、トラブルがあり、撮り直しで再度函館に出かけています。三度目の函館は時間的にも、金銭的にも難しそうです。監督と相談して「アフレコ」でセリフを入れかえる事にしました。自分自身のアフレコなので、難しくないだろうと簡単に考えていましたが、監督はとても深刻そうな顔です。

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自分の口に合わせて、その時と同じ感じでしゃべれば良いのですが、セリフが違うので当然ながら口の動きと合うはずもありません。監督が、最初でなく終わりを合わせれば、自然な感じに見えるからと…セリフ始めを合わせるのは難しくありませんが、セリフ終わりのタイミングを合わせるのは至難の業です。本編の中で口パク(アフレコ)箇所が数か所あります。是非見つけてみてくださいね。

⑤関係者試写会・上映会の準備
最初の上映会は「北海道」(札幌・函館)と決めていました。そこで、その前日に関係者試写会を開催することにし準備を始めます。

ここから、AD重富の作業は、映画上映モードにシフトします。

実は、映画の撮影を始める直前に、メールが届きます。そのメールの送り主が…佐々木リョウ。広島が生み育てた、広島を代表するシンガーソングライターです。

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シゲさん、主題歌、挿入歌、ご入用であればいつでも(⁎⁍̴̆Ɛ⁍̴̆⁎) 僕はしげさんに恩を頂いてきたので、音でお返ししたいのです!

?????最初 意味がわからなかったのですが…
重富が映画を製作することにしました! と SNSで発表した直後でした。
リョウに映画の中の音楽を作ってもらえると嬉しいけど、そんなこと申し訳なくて頼めないよな…とあきらめていたところにご本人からの連絡でした。速攻で「お願いします」と返事を送りました。まず、脚本を送り、その後映画の仮編集を送りました。そして出来上がって来たのがエンディング曲「Beer」です。とても素晴らしい曲です! リョウありがとう!

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リョウが毎週月曜日の19:30から放送している「バリAじゃんラジオ
#EじゃなくてもAじゃないか

今日はここまでです。

映画の上映後には、重富がスイングカランで注ぐビールを楽しんで頂こうと考えていました。北海道には道内限定ビール「開拓使麦酒(樽)」があります。北海道では是非このビールを注がせていただきたいとリクエストし。札幌大通り公園で開催される「オクトーバーフェスタ」の開催に合わせることにします。

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明日はいよいよ公開日です(2021.0203)

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