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そこはかとなくもの悲しいの歌のはなし《140字の日記+ 29》

そこはかとなくもの悲しかったので、「そこはかとなく〜ものがなし〜♪」とでたらめに歌ったとたんにみょうに愉快になって、「そこはかとなく〜ものがなしかった〜♪」と歌詞をかえたものの、もの悲しさが消滅したことに納得がいかず「そこはかとなく〜ものがなしかったのに〜♪」とむくれたりして。

 

《140字の日記》のマガジンもあります。
https://note.mu/beabamboo/m/m855ee9417844

 

#日記 #エッセイ #コラム #ライフスタイル #140字 #140文字 #小説 #短編小説 #笑い #笑い話 #緊張

 

 どうも一時的に「うつ」というヤツにとり憑かれていたみたいでして。
 一日中、なんとなーく力の入らない、ぼんやりとしずんだ気分になっていて、どうやったらにこにこできるか分からなくなってました。

 で、しかたないから、物悲しいから物悲しいと歌ってみたら、物悲しさが消えてちょっと楽しくなったりして、ほっとしたような、うれしかったような。
 でも、せっかく物悲しさにひたってやろうとして歌ったのに、ひたる寸前に当の物悲しさが消えるとは、不届きせんばんです。まるで、「物悲しい」にひざカックンされて猛ダッシュで逃げられたような感触です。
 だから、「ゆるすまじ!」と勝手に腹を立ててました。

 じつに、バカですね。
 でも、バカが大事なときもあります。
 それどころか、バカが救いになるときもあります。

 

 落語の長屋の世界は、バカなヤツばっかり出てきますが、それで円満にまわってんだからハッピーです。ハッピーな噺だから、聞いたみんなもハッピーです。
 かしこい話もないと世の中うまく行きませんが、かしこいのはやはり、緊張を強いられます。そのうえ、かしこくしてなきゃ、とみんなが必死になってかしこぶってる世界の緊張感といったら……!

 でも、バカは緊張のインフレーションを、一発で帳消しにできます。
 世界を白紙にかえしたあげくに、みんなを正気にかえします。
 そしてみんなで、「あ、バカなことしてたね」と笑っておしまい。

 だから、バカがゆるされる世界は幸せです。

 

 ……みたいな、かしこげなことを書かなきゃ、っていうnoteの雰囲気が、じつは疲れる五百蔵でした。
 そもそもは、物悲しい気分に理不尽に逃げられたことが面白かったので、面白おかしくボヤきたかっただけです。

 なはははははは……!

いま、病気で家にいるので、長い記事がかけてます。 だけど、収入がありません。お金をもらえると、すこし元気になります。 健康になって仕事を始めたら、収入には困りませんが、ものを書く余裕がなくなるかと思うと、ふくざつな心境です。