見出し画像

褒め合う世界

おはようございます。

写真は3年前の今日、RBBとのリハーサルより

チューバ奏者、指揮者、金管バンド専門家の河野一之です。
音大か心理学科がある大学に行くか迷ったぐらい心理が好きなので、それに関連した話も書いています。

昨日収録現場に勘違いして2時間早く到着し、暇つぶしにnoteを2本書きましたが出来が悪くボツ、「書きたい時に書く」という鉄則を無視したおかげでした。

今日は

褒め合う世界

僕たち日本人は本当に褒めない。言えてお礼ぐらいかな。何がどう良くて自分が嬉しかったなんてちゃんとアウトプットできる人はおそらく10%もいないだろう。

しかし、人を悪く言う(謗る=そしる)よりも褒めるほうがポジティブなことあ利点が本当に多い。

これはたった2年だけれども、英国で生活する中で”褒める”ということが習慣に身についている人々が数多く周りにいてくれた自分自身が実体験として得たものだ。

今日はそんな自分のような体験を多くの人にしてもらいたい、そんな人が増えますようにという願いを込めて書く。

画像1

世界のポジティブな側面に気付く

褒められると褒めたくなる。

これはきっと自分が受けた恩を返したくなるのと似ていると思うが、こうして徐々にこれまで褒める習慣が無かった自分に習慣がついてくる。

祖母がいつも「一之は〇〇で偉いねー、良い子だねー」と褒めてくれていたおかげで普通の人よりは人を褒められるほうではあったと思うけど、イギリスに行きそれが加速した。

・それ良いね。
・その服良いね。
・今日の靴かっこいいじゃん。
・今日スマートだね。
・(男性同士の冗談のような感じで)セックシィーだね!
・君の持っている車、僕好きだよ。
・とっても親切で素晴らしいね
etc

などなどとにかく褒め合う。もちろんイギリス人全員がそうではないし、皮肉を混ぜて遊んでいる場合もあったのは言うまでもない。でも体感で日本にいる時よりも倍以上みんな褒めあっていた。

僕が知っているのだけでも、nice, good, super, awesome, beautiful, lovely, fantastic, outstanding etc, この他にもクッソ良いね!とかあえて汚い言葉を入れて褒めることもたくさんある。

こういう文化の中にいると徐々に自分も褒める習慣がついてくる。すると何が起きるかと言うと

褒められる部分は無いかな?と探すようになる。

人でもなんでも、今自分の目の前に広がっている世界に何かポジティブな、褒めたくなるような事はないかな?という目線で物事を見始めるようになるのだ。

これはかなり良い!

僕たちに経験があるのは、①機嫌が悪い時に普段だったら気にならないことに気が立ちネガティブな気持ちになるか、または②無感情に生き”いつも通り”と感じて物事に何も感じないかの2通りだろう。

でもこの褒める習慣がつくと、②が減って日々の中にポジティブなものを探すようになったりして

自分が見ている世界に好きなもの、良いもの、褒めたくなるようなもの

が溢れていることに気づくようになる。
幸せのなり方と一緒だ。幸せになる方法は”幸せだと気づく”しか無い。

画像2

褒めるのには関係性があまり必要ない。

誰かを叱ったり、怒ったり、説教する時、自分の意図を伝え、なぜ叱っているのか相手に誤解なく、心に届きやすく叱るにはその相手との信頼関係などの関係性が深くないとかなり難しいのは想像しやすい。

見ず知らずのおっさんに突然怒られても「なんだこいつ?」となるだろうが、自分の尊敬していたり仲良くしている好きな人に怒られる分には自分の行動を省みたりして反省しやすく聞きやすいのと一緒だ。

でも褒めるのにはそこまで関係性は必要ない。日本で見ず知らずの女性の時計を突然褒めたら気味悪がられるだろうが、赤ちゃんや子供に笑顔を向けたりかわいいねなどと褒めるのは普通のことになっている。(ここ20年で変な事件が増えてあまり声をかけたりコミュニケーションをかけるのも憚れる状態ではあるけれどもね)

極論だけど例えば、とあるバンドに初対面の見学者がくる。その人に説教をするのと褒めるのであれば褒める方が圧倒的にしやすい。

あまり良い例を示せた気はしないけど、つまり叱ったりするよりも褒める方が実は”やりやすい”ので積極的に褒め、褒め合う。すると相手を褒めているようで実は自分の耳でも聞いているので自分自身の気持ちもHappyになるのだ。

画像3

自主性やモチベーションが上がる。

怒ったり叱ったりすると相手は

・〇〇はもうしないようにしよう
・〇〇はちゃんとしなきゃ

と怒られ、叱られそれは悪いこと、してはいけない、やらなくてはならないことというような自分以外からの強制力を感じることになる。

でも褒められると

・もっと〇〇してみよう。
・〇〇のためにはしない方が良さそうだ。

ともっと褒めてもらえるように成功体験をまた味わいたいという動機や、褒められることで自分自身のモチベーションが上がり自分でやってみよう!という自主性が上がる。

前者の怒られてやるのは、〇〇しないように、〇〇しなきゃという極端に言えば「また怒られないようにするため」に行う後ろ向きなモチベーションで、後者の褒められることですることは「また褒められる、嬉しい気持ちになる」ために自分でさらに工夫してやりたくなる前向きな気持ちだ。

全く同じことを行うのであれば後者の方が僕は良い。たった言い方、促し方を変えるだけで大きな違いが出てくる。

蛇足だが、人の脳は否定語を理解できない、つまり肯定語で言ってあげた方が理解しやすいのだ。

例えば今「ラーメンを思い浮かべないでください。」と言われて頭の中に何が浮かんだ?ラーメンだ。

なので遅刻しないでね!より時間通りに来てね!の方がわかりやすいのだ。

画像4

まとめ

自分が見ている世界をポジティブなもので埋め尽くし日々の暮らしの中に幸せを見つけるのは実は簡単だ。

幸せになろうとするから誰かと比較したり何かが足りないと勘違いする。すでに実は幸せでその証拠集めをしていった方が楽しい。

そのために褒める!というのは無料で簡単でそのくせ効果は絶大。

強くオススメする、ぜひお試しを!

Thank you

Kazz


この記事が参加している募集

サポートして頂いた支援は全て金管楽器や金管バンドの奏法の研究、音楽を使ったエンターテイメントの発展に使用させていただきます。