キャリアのない私。
雑誌『日経WOMAN』が好きで、気になる記事などを見つけると、ときどき購読している。
自分自身は、転職ばかり繰り返し、仕事に対して悶々とし、私は家のこともしなければならない主婦でもあるのだから…と自分に言い訳をして、何も立派なキャリアを築いてこなかったにもかかわらず、だ。
(ちなみに、独身時代は、仕事よりも大切なものが人生にはたくさんあるのだ…と自分に言い訳をして、仕事というものをないがしろにしてきた。若気の至り。後悔先に立たず、である。)
逆に、だからこそ、なのかもしれない。
劣等感と憧れ。
さまざまな職種の人のキャリアや月収、貯蓄額などが公開され、ため息をつく。
はぁ~、すごいなぁ…。
私なんて、とても…。
尊敬と羨望の眼差しで、彼女たちの仕事術や考え方や習慣などを眺める。
休日の過ごし方ひとつとっても、彼女たちはものすごく知的に優雅に見える。
それに比べて自分の無能さに、ため息が出る。
空虚感を味わう。
それでも、読み続けるのはなぜか。
不思議である。
たぶん、私はまだ自分の可能性をあきらめていないのである。
彼女たちにはかなわないけれど、私にも自分にしかできないことがきっとあるはずだと、心のどこかで希望を灯している。
それゆえに『日経WOMAN』に登場する女性たちから、何かを学びたくて、たぶん懲りずに手に取るのだ。
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