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自己紹介は「島のインじぃ言いたい砲台1」を御覧ください。

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最近の記事

島のインじぃ言いたい砲台35 〜佐田岬・関崎砲台 in 豊予要塞〜  2023.6.29

佐田岬砲台  瀬戸内海に敵船を侵入させないためには、下関要塞のある関門海峡だけでなく、南からの侵入口となる豊予海峡も封鎖する必要があります。そこで海峡に突き出た愛媛県の佐田岬半島や大分県の佐賀関半島などに砲台が作られ、豊予要塞が整備されました。  まず訪れたのは佐田岬の先端にある洞窟式砲台です。これまでの砲台は天井の無い露天砲台でしたが、ここは天井がある砲台、穹窖砲台と分類できます。  昭和20年整備されたとあるので、つまり終戦の年です。第一次世界大戦後は戦闘機の時代になり

    • 島のインじぃ言いたい砲台34 〜生石山砲台 in 由良要塞〜  2023.4.29

      生石山砲台  さていよいよ本命の淡路島へ帰ってきました。生石山は淡路島の南東端、兵庫県洲本市由良町にあります。  東京湾要塞が三浦半島と房総半島で敵艦を挟み込んで東京湾を守るように、由良要塞は紀伊半島と淡路島で挟み込んで大阪湾を守ります。何度も言いますが、なんで由良要塞てローカルな名前にしたんやろ?しかも和歌山を含めて…  ただし由良周辺には生石山第1〜5砲台の他、成山第1・2砲台、高崎砲台、赤松山堡塁、伊張山堡塁と結構な数の砲台と堡塁があります。今回はその中でも、最大規模

      • 島のインじぃ言いたい砲台33 〜大房岬砲台 in 東京湾要塞〜  2023.7.16と3.19

        大房岬砲台  昭和3年起工・昭和7年竣工(完成)で、前回の富津射場に続いて絶望的な雰囲気の昭和です。もはや興味の範疇外ですが、房総半島に来たついでにとにかく行ってみましょう。(地図は前回32参照)  ワシントン軍縮条約で解体されることになった巡洋戦艦鞍馬の砲塔を再利用し、口径20cmカノン砲2門を2基設置しました。  砲塔を設置した跡は、今は花壇になっています。ここに2門が付いた戦艦の大砲が埋め込んでありました。  この背後に砲側弾薬庫があります。  懐中電灯は必須です

        • 島のインじぃ言いたい砲台32 〜富津元州堡塁砲台 in 東京湾要塞〜  2023.7.16

          富津元州堡塁砲台  横須賀の砲台を巡った後は、アクアラインで東京湾を横切って房総半島へ向かいました。  富津元州堡塁砲台は、明治15年起工・明治17年竣工(完成)で、口径28cm榴弾砲6門と口径12cmカノン砲4門を配置します。  砲台は敵艦に対して、堡塁は上陸した敵に対して、砲撃を加えますが、ここはその両方の役割を担っています。  大きな外堀が特徴で、なんか城跡みたいですね。  弓形になっている南側の土手のえぐれた場所が砲座のようです。どこにどの大砲が置かれていたか

        島のインじぃ言いたい砲台35 〜佐田岬・関崎砲台 in 豊予要塞〜  2023.6.29

          島のインじぃ言いたい砲台31 〜千代ヶ崎砲台 in 東京湾要塞〜  2023.3.18

          千代ヶ崎砲台  千代ヶ崎砲台(下①地図10)は、明治25年起工・明治28年竣工(完成)した、口径28cm榴弾砲6門・口径12cmカノン砲4門・口径15cm榴弾砲6門を備える砲台です。  近くには、大正1年起工・大正14年竣工の千代ヶ崎砲塔砲台(下①地図26)もあります。砲塔砲台は民有地の農園で普段は入れないのですが、今回は日本城郭史学会見学会に参加させていただき、特別に見学することができました。  前4回(言いたい砲台27〜30)同様、千代ヶ崎も横須賀市内ですが、横須賀

          島のインじぃ言いたい砲台31 〜千代ヶ崎砲台 in 東京湾要塞〜  2023.3.18

          島のインじぃ言いたい砲台30 〜走水低・米ヶ濱砲台 in 東京湾要塞〜  2023.7.14・15

          走水低砲台  前回の観音崎から横須賀行きのバスで4駅、歩ける距離ですが、東京は35℃を超える暑さなんで時間と体力の節約です💦  走水低砲台は口径27cmカノン砲4門を配置した、明治18年起工・明治19年竣工(完成)の砲台です。綺麗に整備されていて、土日祝は公開されています。  まず大砲のあった砲座に上がります。前回の観音崎第4砲台で前心軸と中心軸の大砲の話をしました。ここのカノン砲は中心軸で、大砲をがっちり固定したアンカーボルトと台座のコンクリート片が残っています。  

          島のインじぃ言いたい砲台30 〜走水低・米ヶ濱砲台 in 東京湾要塞〜  2023.7.14・15

          島のインじぃ言いたい砲台29 〜続 観音崎砲台 in 東京湾要塞〜  2023.3.20と7.14

          観音崎第3砲台  観音崎第2砲台から10分ほど歩いて,薄暗いトンネルを抜けると第3砲台です。トンネルのレンガ部分はイギリス積みです。  第3砲台は明治15年起工・明治17年竣工(完成)で、口径28cm榴弾砲4門を配置します。  ③正面フランス積みのレンガ壁より下が地下弾薬庫で、道路との境目付近に天井のアーチ部分が少し見えてます。レンガ壁の上は石を積んで横牆(砲座の横の土手)の壁にしており、写真の入り口みたいな所に、地下弾薬庫から弾丸を引き上げる揚弾井があります。 大浦

          島のインじぃ言いたい砲台29 〜続 観音崎砲台 in 東京湾要塞〜  2023.3.20と7.14

          島のインじぃ言いたい砲台28 〜観音崎砲台 in 東京湾要塞〜  2023.3.20と7.14

          日本最古の観音崎第1砲台  横須賀市三浦半島東南端、観音崎第1砲台は明治13年起工・明治17年竣工(完成)で、日本最初の砲台でもあり、自分が発掘準備のために砲台めぐりをはじめた最初の砲台で、個人的にもメモリアルな砲台です。ただ見方がわからなかったので肝心な写真がなかったりする。なので横須賀ストーリーをプレイバックpart2することにしました。昭和のじぃさん何言ってんのかわからん?百恵ちゃんでググって。  観音崎行きのバスに乗って終点で降りると、近くに弾薬本庫をリニューアルし

          島のインじぃ言いたい砲台28 〜観音崎砲台 in 東京湾要塞〜  2023.3.20と7.14

          島のインじぃ言いたい砲台27 〜猿島砲台に上陸せよ in 東京湾要塞〜  2023.3.20

           猿島は第2海堡のような人工島ではなく、まるまる要塞化された自然の島です。  今は観光地化していて、島を訪れるのは軍事マニアだけでなく、浜辺でバーベキューしにきた学生や家族連れの観光客であふれています。猿は見かけませんでしたが、バーベキューの肉を狙うトンビの数が半端ないです。  島の無料ガイドもありますが、有料ガイドなら鍵を開けて地下施設に入らせてくれるのでそちらの方で。  起工はこのシリーズで最も早い明治14年、竣工(完成)は明治17年ですが、明治25年に改変が行われ、第

          島のインじぃ言いたい砲台27 〜猿島砲台に上陸せよ in 東京湾要塞〜  2023.3.20

          島のインじぃ言いたい砲台26 〜第2海堡に上陸せよ in 東京湾要塞〜  2023.7.15

          NO.2 SEA FORT ミッション・インポッシブル率1/3  東京湾に人工島をつくり設置された3砲台が第1〜3海堡です。このうち第2海堡は2019年から入島が許可されたそうです。こっそり船をチャーターして不法侵入する訳ではありません、ローソントラベルで申し込んで下さい。  ただ今回よくわかったのが、東京湾の湾奥はともかく、湾の入口付近は風も波もけっこうあるんだという事です。船が着岸できて上陸できる率は60数%だそうで、着岸できない場合は島を2周して帰っていくそうです。関

          島のインじぃ言いたい砲台26 〜第2海堡に上陸せよ in 東京湾要塞〜  2023.7.15

          島のインじぃ言いたい砲台25 〜続 火の山砲台 in 下関要塞〜  2023.7.1

          火の山第4砲台  火の山砲台の本命は第4砲台です。砲側庫や掩蔽部(予備知識が無い方は言いたい砲台2へ)に入るのに大分心理的抵抗が無くなってきましたが、真っ暗で水没した地下施設は、とてつもなく恐ろしげな雰囲気が漂っています。  正直言って、仕事の一環という気持ちがあればこそ、雨ガッパ着て嫌々足を踏み入れるんであって、趣味ではやりません。絶対に😭  さて火の山第4砲台は口径28㎝榴弾砲2門の配備で、その砲座の地下に砲側庫や掩蔽部が配置される形になります。懐中電灯を準備し、覚悟

          島のインじぃ言いたい砲台25 〜続 火の山砲台 in 下関要塞〜  2023.7.1

          島のインじぃ言いたい砲台24 〜古城山・火の山砲台 in 下関要塞〜  2023.6.30〜7.1

          関門海峡と下関要塞  源平合戦のクライマックスとなる壇ノ浦、幕末には長州藩が台場を築き外国船を砲撃したことで下関戦争が勃発する。関門海峡が最も狭く、潮流が早くなる早鞆瀬戸、幾度となく我が国の歴史の流れが変わった要衝です。  そしてこの早鞆瀬戸と大瀬戸(前回23参照)は、下関要塞の砲台が集中する2大地区です。下関砲台と対馬要塞は東京湾要塞に次ぐ長い歴史があり、それは中国から日本へ侵略を進めようとする欧米列強の直接の脅威に備えるためでした。 古城山堡塁  早鞆瀬戸の九州側

          島のインじぃ言いたい砲台24 〜古城山・火の山砲台 in 下関要塞〜  2023.6.30〜7.1

          島のインじぃ言いたい砲台23 〜富野堡塁・手向山砲台 in 下関要塞〜  2023.6.30

          線状降水帯の下関要塞  梅雨は砲台めぐりには最悪の季節かもしれません。  最初の高蔵山堡塁は1時間ほどで着く予定が山道を2時間歩いても着かない。通信圏外で、自分の位置も方向もわからない。ひたすら山頂をめざして登っていると、霧が出て雨が降りはじめ、遠くから雷鳴も聞こえてきた。  残念だがもう砲台を探してる場合ではないので、引き返すことにしたものの、山道の分岐点がわからなくなった。仕方がないので、この方向なら戻れるという検討をつけて山の斜面をほぼ直滑降でずるずる降りて(滑って)

          島のインじぃ言いたい砲台23 〜富野堡塁・手向山砲台 in 下関要塞〜  2023.6.30

          島のインじぃ言いたい砲台22 〜続々 深山・男良谷・加太砲台 in 由良要塞〜 2023.5.29

          続 深山第1砲台  前回は口径28㎝榴弾砲(28H)の砲座だけで終わったので、続けて15㎝臼砲(15M)4門の砲座に行きます。  15Mの砲座は28Hの砲座の右端から山道を5分ほど上がった所にあります。石垣の入り口を入ると低い石積みが広い範囲を取り囲んでて、砦みたいになっていました。  写真①の向かい側は井戸と貯水槽がありました。ひきこもり戦になっても、とりあえず水は確保できます。  進んでいくと正面北方向に15M2門を置いた砲座があります。  間に横墻(言いたい砲台

          島のインじぃ言いたい砲台22 〜続々 深山・男良谷・加太砲台 in 由良要塞〜 2023.5.29

          島のインじぃ言いたい砲台21 〜続 深山・男良谷・加太砲台 in 由良要塞〜 2023.5.29

          深山第1砲台  台風の影響で雨模様です。ただ前日行った友ヶ島(シリーズ砲台20)、今日は渡船が波が高くて止まっているそうで、この和歌山遠征はホント憑いてます。ん?  さて第1砲台は、第2砲台と同じ口径28㎝榴弾砲(28H)6門と15㎝臼砲(15M)4門の配置です。  休暇村の遊歩道をしばらく歩くと、28Hの右端に到着しました。(冒頭写真)  平面がく字状(L字状でないんだな、直角でないので)の地下道に降りると、3連掩蔽部(言いたい砲台2参照)と角を曲がった所に小規模な1

          島のインじぃ言いたい砲台21 〜続 深山・男良谷・加太砲台 in 由良要塞〜 2023.5.29

          島のインじぃ言いたい砲台20 〜深山・男良谷・加太砲台 in 由良要塞〜 2023.5.28〜29

          加太砲台の附属施設  友ヶ島(このシリーズ19)訪問後、加太砲台へ寄ってから宿に向かうことにしました。人形供養で有名な淡島神社の横の道を車で5分ほど上っていきます。  まずおっ?と思ったのがカマボコ型の火薬庫です。大空山堡塁(このシリーズ12)は壁が石積みで天井アーチがコンクリートでしたが、ここは壁もコンクリートでした。  これまで見てきた掩蔽部や砲側弾薬庫は、ほぼほぼカマボコ断面側(妻側)に入口がありました。この火薬庫はカマボコ側面(平側)に入口があります。妻側には窓

          島のインじぃ言いたい砲台20 〜深山・男良谷・加太砲台 in 由良要塞〜 2023.5.28〜29