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島のインじぃ言いたい砲台22 〜続々 深山・男良谷・加太砲台 in 由良要塞〜 2023.5.29

深山みやま第1砲台

角田誠「深山地区の砲台・堡塁」『由良要塞1』近代築城遺跡研究会2009 p163図を改変

 前回は口径28㎝榴弾砲りゅうだんほう(28H)の砲座だけで終わったので、続けて15㎝臼砲きゅうほう(15M)4門の砲座に行きます。

①入口入ってすぐ左の砲座

 15Mの砲座は28Hの砲座の右端から山道を5分ほど上がった所にあります。石垣の入り口を入ると低い石積みが広い範囲を取り囲んでて、砦みたいになっていました。
 写真①の向かい側は井戸と貯水槽がありました。ひきこもり戦になっても、とりあえず水は確保できます。 

②井戸と貯水槽

進んでいくと正面北方向に15M2門を置いた砲座があります。

③15M北側砲座

 間に横墻おうしょう(言いたい砲台2参照)を挟んで石積みはありませんが、東方向の砲座と思われる方形の区画があります。

④15M東側砲座

 臼砲の写真がありました。カノン砲や榴弾砲りゅうだんほうに比べると短小ですね。榴弾砲よりもっと弾丸が山なりの軌道(言いたい砲台6参照)で飛んでいくそうで、近距離用らしいです。
 この写真を見る限り、他の大砲みたいに台に設置して横に回転する感じではないですが、特定の位置に固定せず任意に置いたということでしょうか?

⑤下関要塞火の山砲台の説明版より
⑥砲側弾薬庫

 横墻おうしょうの地下に砲側弾薬庫があります。奥壁上部にスリット状の通気孔があり、覗き込もうと近よるとコウモリが驚いて飛び出してきました。血い吸われる〜、ドキドキ(*_*)

⑦砲側庫内部奥壁
⑧砲側庫内部入口方向

男良谷おらだに砲台

角田誠「深山地区の砲台・堡塁」『由良要塞1』近代築城遺跡研究会2009 p166図を改変

 標高約130mの山頂にある深山第1砲台から30分ほどかけて海まで歩きました。男良谷砲台は口径12㎝カノン砲(12K)4門を備えます。
 隣接して海軍の魚雷発射施設があり、この施設を敵の攻撃から守るのが砲台の任務だったそうです。

⑨12K砲座(左)と横墻の下の砲側弾薬庫(右)

 砲座は半円形の突出部が2つあるタイプで、前がコンクリートで横が石積みになっています。

⑩12K砲座

 砲床の台はこれまで見てきた、円形に切れ込みのあるタイプでなく、帆立貝みたいな形をしてました。

⑪12K砲床の台座

 横墻下の地上砲側庫の内部はドーム状になっていました。 

⑫砲側庫入口
⑬砲側庫内部

 12Kの左端には、魚雷発射施設に向かうトンネルがあります。

⑭魚雷発射施設に向かうトンネル

 トンネルの中は真っ暗なので、懐中電灯必須です。怖い怖い😱
 床の凹みに枕木を敷き、レールを通して、トロッコで魚雷を運んだそうです。トンネルは途中で崩れて行き止まりになっていました。

⑮魚雷発射施設内部

 海岸に降りると船着き場があります。台風の影響で海が荒れてました。

⑯繋船場

 深山第2砲台のあった休暇村へ戻ります。中のレストランで友ヶ島を見ながら、鯛のあら炊き定食をいただきました。和歌山遠征はこれにて終了です。










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