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仮面を被りながら

昔からずっとギャル系の雑誌を読んでいた影響もあってか、

最初に選んだアルバイトは居酒屋さんのホールだった。

楽しそうなイメージがとても強く、憧れていた。


人よりも目立つ格好がデフォルトの私は、簡単に面接が受かる訳ではなかったが、

その居酒屋さんは女好きな店長のおかげで即日受かった。


忙しくて料理やお酒にはかなり拘ったお店。料理も重たい。

アルバイト未経験にとってはかなりハードルの高いお店だったが、

出来ないことが出来るようになった時の達成感は素晴らしかった。


特に、その頃特に規制のなかった客引きも私にとっては良い経験だった。

どちらかと言えば、人見知りで吃ってしまうようなコミュ障だったが、

「どうコミュニケーションを取ったら来てくれるか」という部分を考えて

来店に繋げるようにまでなった。


お店にもバイト仲間にもお客さんにも、本当に良くしてもらったと思う。

その後も色々なアルバイトをしたが、成長体験として就職活動でのネタになった。



隣県の都市で、学外のイベントサークルにも入っていた。

そこそこ大きいクラブで行なうイベントのお手伝いをしていた。

繋がりも出来て、大体VIPルームに行けたので、クラブでも安全に過ごせた。


ちなみにクラブのイベントでは、裏方は勿論のこと、

ファッションショーを含め、舞台での経験もさせてもらった。

ただ、人前に出るのは本当に苦手だったので、この時は俯いていた。

今思うと、とても見れたものではなかったであろう。

この時、後にまたファッションショーに出る日がやってくるとは

これっぽっちも思っていなかった。


この頃は自信なさげであまり笑えなかったため、パリピ系メンバーの一部に

誤解をされたりもしたが、仲を取り持ってくれる先輩に助けてもらった。



学内では打って変わって、おとなしめの子と一番仲良くしていた。

話している内容も雰囲気も、何となく落ち着くからだった。

最初は見た目で距離を取られたが(実際「私地味だもん」と何度も言われた)、

話していくうちに、ちゃんと打ち解けてもらえた。

特にカラオケにはしょっちゅう行っていた。


この一番仲良くしていた子は如何にも「良い子ちゃん」なタイプで、

中学時代「良い子ちゃん」を演じようとした私には、何かと理解しやすかった。


当時の彼氏よりも遥かに多くの時間を過ごしていたと思う。

ずっと一緒にいたら、お互いにしんどい時もある。

何日か距離を置いていたこともある。


−−ただ、本当に疎遠になってしまう日が来るとは思ってもみなかった。


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