見出し画像

【くらしの東洋医学 鍼灸で元気に】鍼灸治療ってなんだろう??

千葉市内、千葉駅すぐ、女性と子ども専門鍼灸院『鍼灸 あやかざり』です。いつも【くらしの東洋医学 鍼灸で元気に】の記事をお読みいただき、ありがとうございます。

一度、鍼灸治療を受けてみようかなぁ。。。。。
でも、どんなことをするのかわからないから怖い、鍼は痛くないのか心配だ、効果があるのかわからない、たくさんあってどこにいったらいいのかわからない等々、不安でわからないことばかりですよね。
こうした理由により、身体の不調に悩んでいるが鍼灸治療への一歩を踏み出せないでいる人、実はたくさんいるようです。
今回は、そのような鍼灸治療に対する不安を解消し、安心して鍼灸治療を受けてもらえるよう、鍼灸に対するQ&Aをご紹介します。
また、本編の最後には、鍼灸治療の一例についてもご紹介します。
なお、現在、鍼灸治療の方法は非常に多岐にわたり、世間にはたくさんの鍼灸治療院が存在しています。
今回ここでとりあげるのは、『東洋医学にもとづいた伝統鍼灸を行う鍼灸院での治療』にもとづいた内容となっています。


1.鍼灸治療はどのように行われますか?

鍼をいきなり刺すことはせず、東洋医学の診断方法である四診(望・聞・問・切)を行い、治療方針を決定したうえで、実際の鍼灸治療を行います。
具体的には、身体の状態を知るために、しっかりとした問診(悩んでいる症状、過去の病気、生活様式、体質など)と身体の状態(顔色、目、舌、爪、脈、熱や冷えのかたより、体全体のツボの状態など)をみていきます。
それにより、総合的に診断、症状をひきおこしている原因を明らかにして、根本的に身体を治していくのです。
鍼灸が癖になることはなく、鍼灸をすることで心身ともに安定してリラックスした状態になることができます。 

2.鍼やお灸は身体のどこにするのですか?

東洋医学では、人間の身体には気(エネルギー)の流れる道である経絡があり、その経絡上に気が集まる場所である、ツボがたくさん存在しています。
そのツボに鍼をさしたりお灸をすることにより、経絡の流れを整えていくことが、鍼灸治療で行っている治療の内容となります。
痛いところや不調のあるところに直接鍼をしたり灸をすることは、滅多に行いません。
また、ツボは身体全体に300以上も存在しており、身体の状態は鍼灸をすることによりその都度変化をしていきますので、毎回、同じツボを使うこともありますし、ツボの場所が変わるということも珍しくありません。

3.鍼は痛くないですか?灸は熱くないですか?

鍼の太さは髪の毛程度、鍼を刺す深さは数ミリ程度ですので、注射のような痛みはありませんし、神経を傷つけることもありません。
また、刺さない鍼を用いることもあります。てい鍼、打鍼、古代鍼といったようなものがそれに該当します。
初めてて不安が大きい人や子供や肌が敏感な人は、予め鍼灸師に相談をしてみるとよいでしょう。
お灸は、事前に紫雲膏やワセリンなどのクリームをつける、または灸点紙というシールを使っておこないますので、過度に熱くなりすぎたり、火傷になることはありません。
時々、お灸をした場所に、お灸の原料であるもぐさが燃えたことによる黄色や茶色のシミがつくことがありますが、通常は一週間程度で自然と消えていきます。

4.鍼灸のあわない体質はありますか?

画像4

鍼は、刺激に強い方・弱い方にあわせて刺激量を調整して行うものですので、体質に関係なく受けることができます。また、西洋医学の病院に通院中の方も、並行して治療を行うことは可能です。
鍼をするとだるさが出るのでどうも苦手だという方は、事前に鍼灸師に伝えて、刺激量を調節してもらえるように相談をしてみるとよいでしょう。

5.鍼灸を受ける前後の注意事項はありますか?

画像5

(受ける前)

特別な準備はありませんが、東洋医学の診断方法である四診(望・聞・問・切)を行う鍼灸院にいく場合には、以下のことに気を付けると治療がスムーズにすすみます。

  • 舌の状態を診るため、舌に着色をする、コーヒーやジュース類を直前に飲むことは避ける。

  • 着替えの有無は鍼灸院による異なるため確認が必要です。着替えの用意がない場合は、脱ぎ気がしやすい服装でいく。

  • 治療を受けるときは、アクセサリー類(ピアス、指輪、時計、ネックレス等)は外すため、できれば自宅に置いておく。

(受けた後)

特別に日常生活で気を付けることはなく普段どおりの生活を行うことができますが、以下のような事柄に気を付けていただくことをお勧めします。

  • 治療当日に過度に激しい運動をすることは避ける。

  • 治療直後の食事は満腹にならない程度にする。

  • お酒は酔いやすくなるため、体調をみながらほどほどにする。

6.鍼灸治療による副作用はありますか?

鍼灸治療による直接的な副作用はないと言われています。
実際に鍼灸治療を受けたらほかの部分が悪くなった、症状がさらに悪くなった、という声をまれにききますが、これらは副作用ではない、ととらえています。
人それぞれ、身体の状態は異なり、症状によりことから、治療の過程で最初の部位とは別の部位が悪くなったり、一時的に症状が悪くなった、と感じることがあるのです。
そのような場合には、遠慮なく鍼灸師に相談をして、納得のいく説明を受けるようにしましょう。
不安をかかえたままで治療を受けつづけることは、鍼灸の効果にも影響を与えることがあります。

8.治療にかかる期間はどれくらいですか?

鍼灸治療を受けてみようと考えている人の中には、治療に通う前から、どのくらい通ったら症状がよくなるのかという心配をかかえている人がいます。
これは、治療に対する費用とともに、患者さんにとってはとても重要な問題ですが、実際には、病気の程度や体質は各個人で異なるため、まずは治療をしてみないとはっきりとはわからないのです。
軽い症状であれば数回の治療で完治する場合もありますし、重い症状なら数か月や数年かかることもあります。
一般的には、悩みの症状を長年に渡り抱えている場合、身体の悪い部分がいろいろと重なっている場合、体質そのものに関する症状の場合等は、完治までに時間を要することが多いです。

9.健康保険は使えますか?

健康保険が使用できるか否かは、鍼灸治療院により異なりますので、問い合わせてみるとよいでしょう。
鍼灸では保険の対象となる傷病名が限られており、医師による適当な治療手段がない場合に、鍼灸の施術を受けることを認める医師の同意があれば健康保険の対象になります。
(保険の対象となる傷病名)
●神経痛
●リウマチ
●頸腕症候群
●五十肩
●腰痛症
●頸椎捻挫後遺症

10.鍼灸はどんな病気に効果がありますか?

鍼灸治療は、肩こり・腰痛など身体の痛み症状ほかに、頭痛・めまい・冷え性・胃腸の不調などをはじめとする内臓の不調等、様々な症状に対応可能です。
1979年にWHOが鍼灸治療の適応疾患を発表して以来、アメリカ国立衛生研究所が鍼治療の有効性に関する声明を発表するなど世界的に認められるようになりました。そんな鍼治療に適応する疾患は以下の通りです。
なお、全ての鍼灸院がこれらの疾患の治療を行っているわけではありません。自分の症状を鍼灸で治療してもらえるかどうか、まず問い合わせてみるとよいでしょう。

(神経系疾患)

神経痛・神経麻痺・痙攣・脳卒中後遺症・自律神経失調症・頭痛・めまい・不眠・神経症・ノイローゼ・ヒステリー

(運動器系疾患)

関節炎・リウマチ・頚肩腕症候群・頚椎捻挫後遺症・五十肩・腱鞘炎・腰痛・外傷の後遺症(骨折、打撲、むちうち、捻挫)

(循環器系疾患)

心臓神経症・動脈硬化症・高血圧低血圧症・動悸・息切れ

(呼吸器系疾患)

気管支炎・喘息・風邪および予防

(消化器系疾患)

胃腸病(胃炎、消化不良、胃下垂、胃酸過多、下痢、便秘)・胆嚢炎・肝機能障害・肝炎・胃十二指腸潰瘍・痔疾

(代謝内分泌系疾患)

バセドウ氏病・糖尿病・痛風・脚気・貧血

(生殖、泌尿器系疾患)

膀胱炎・尿道炎・性機能障害・尿閉・腎炎・前立腺肥大・陰萎

(婦人科系疾患)

更年期障害・乳腺炎・白帯下・生理痛・月経不順・冷え性・血の道・不妊

(耳鼻咽喉科系疾患)

中耳炎・耳鳴・難聴・メニエル氏病・鼻出血・鼻炎・ちくのう・咽喉頭炎・へんとう炎

(眼科系疾患)

眼精疲労・仮性近視・結膜炎・疲れ目・かすみ目・ものもらい

(小児科疾患)

小児神経症(夜泣き、かんむし、夜驚、消化不良、偏食、食欲不振、不眠)・小児喘息・アレルギー性湿疹・耳下腺炎・夜尿症・虚弱体質の改善

11.鍼灸治療の施術例

次に、鍼灸による施術例をひとつご紹介したいと思います。
一度の施術で使うツボは1~2つです。施術時間は休憩含めておおよそ1時間程度です。
【患者】30代女性、身長155cm、体重51g
【初診】202X年3月X日
【主訴】頭痛、身体の痛み、気分障害(落ち込み、ふさぎこみ)
【問診】発症は数年前
頭痛は、高校生の時から、低気圧の通過前や春先におこりやすかった。両こめかみをキューとしめつけるように痛み、ひどくなると気持ちが悪く吐きたくなることもある。
身体の痛みは、春先に突然発症した。痛む部位は、両手、両足、胸、肩、腹など、都度移動をする。痛みの種類はズキズキとすることが多いほか、キューっとしめつけるような感じがして息苦しさを伴うこともある。痛みが良くなったり悪くなったりするタイミングは不明。それまで、数年の間、家族内でトラブルがあったことから、気持ちがふさぎこむことが多かく、発症はちょうどそのトラブルがひどく悪化した直後だった。トラブルの内容は家族のことのため、だれにも話さずに自分の中に抱えて生活をしていた。仕事は専業主婦であり、家から屋外にでることはほとんどなかった。
整形外科、脳神経外科、婦人科、メンタルクリニックに行くが、特に診断はつかず、服薬をしても症状は改善しない。
どうにか症状を良くしたいと思い、インターネットで治療方法を探し、鍼灸での治療を試してみたいと来院をした。

【初診時の症状】
・呼吸がしづらい。
・両腕がジンジン、ズキズキと痛む。
・初診当日は頭痛はないが、頭痛がおきやすい。
・温めると痛みが悪化する。
・増悪、緩解因子は不明。
・性格は、緊張しやすく、神経質なところがある。
・痛みのために家から出ることがほとんどない。
・気持ちがふさぎこみ何もやる気にならない。
・このままでどうなるのか不安である。

【特記事項】
・食欲は波があり、食事量は少な目。
・月経周期が乱れて、数か月間来ないこともある。
・便秘がちで、硬く細い便が数日から1週間に1回程度しかでない。
・不眠で、夜遅くまで眠気が来ないことが多い。

【診断と治療方針】
精神的なストレスと身体の動かさないことにより、心身ともに過緊張状態となり、体内循環が身体の様々な部位で停滞したことにより、痛みや呼吸のしづらさを発症したと診断。また、体内循環の停滞により身体から余分な熱を発散することができず、頭痛を発症したと診断。従って、心身の緊張を緩めるとともに余分な熱を冷ますことを中心にした処置を行う。

【日常生活での注意点】
・適度に身体を動かす。
・1日に1回は日光をあびる。

【経過】
初診 施術直後、両手の痛みがわずかに解消する。心身ともにリラックスして、身体が軽くなったように感じる。
2診~ 治療を継続する。治療を重ねるに従い、頭痛の頻度が減少。身体の痛みは相変わらずで、あちらこちらが痛くなるが、少しずつよくなってきているように感じる。鍼を受けた日は気持ちがよくなり、よく眠ることができる。気持ちのふさぎこみが少しずつよくなって、少し家のことをやってみようと思えるようになった。

12.まとめ

今回は、『鍼灸治療ってなに??』をテーマに、鍼灸治療に対するQ&Aをまとめてみました。
ここで紹介した内容が、迷っているあなたの鍼灸治療へのハードルを下げる、または鍼灸治療院選びの役に立ててもらえたなら幸いです。

今回はここまでとなります。
それでは、鍼灸でからだも心も元気になりましょう!

鍼灸 あやかざり
千葉駅5分 完全予約制 女性と子ども専門の鍼灸治療院
千葉県 千葉市中央区新町1−6 ラポール千葉新町202
TEL:070-8525-6132
https://ayakazari.com/
画像の出典:https://www.photo-ac.com/

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?