見出し画像

おじいちゃんと畑とわたし【第1回野菜を愛でる会】

「来年も畑を続けられるかわからないんだ」

いよいよこの贅沢な野菜生活も終わりが見えてきた。

父も後期高齢者の仲間。
最近は目が悪くなり、車の運転が厳しくなってきたという。

車がないと畑には来られない。

理由はそれだけなのかな・・・



この家に嫁いで10年。

義母が畑をしています。

実父も引退後の趣味で畑仕事を始めましたが、
今は義母の畑を間借りしています。

畑ではおとなりさん同士。

おかげさまで私は労せずして2か所から
新鮮な野菜が手に入る環境となりました。


一方、野菜を「作る」なんて考えたことがなかった。

でも、もしかしたら「作る」ことになるのかも。

なんとなく予感がする。



義母と父は畑の立ち位置が違う。

【義母は毎年同じものを作る。】

自分が食べたいもの、使いやすいものが多い。
長期保存ができるものとか、料理をする人の立場。

以前からずっとやっているのもあり、あくまで「生活」の一部。


【父はいろいろ新しいものに挑戦してみる。】

新しいもの、珍しいものを色々と試している。
失敗はするようだけど、それもまた楽しそう。

退職後に始めた「趣味」の一環。


同じ【畑】でも作る人によって意味が違う。

もちろん
どちらがいいとか、悪いとかはない。

それぞれ【畑】との向き合い方が違うだけ。


ふと思い立ち、カメラ片手に野菜を愛でることにした私。

画像1

ジャガイモの花。

この自粛生活のおかげもあり、自然と子どもたちと畑を見に行くようになった。

おおむね葉っぱを見ると何の野菜かもわかるようになってきた。

私も子どもも。

画像2

新玉ねぎもとれたてを食べるのは格別。

画像3

私の大好物スナップエンドウもぷっくりしてきました。

画像4

とうもろこしは少しずつ成長中。

とうもろこしはどう頑張っても虫がつくらしい。
だから残らない程度には農薬をかける必要あり。
大きくなったら網をかけないとタヌキに食べられる。

以前、ベテランの義母が父にアドバイスしていた。


てか、タヌキがいるんかいって思った。

最近ではモグラが頻出しているらしい。

土がモコモコしていて、モグラの通り道がわかる。

モグラはミミズを食べるのだけど、動く中で悪気なく根っことかをやっつけちゃうから野菜たちにとってもみると敵。

モグラやタヌキや虫。

野菜作りの陰では、いろいろな苦労がある。

…と父が言っていた。


画像5

レタスの子供。これから葉っぱが丸まって玉になっていくらしい。

スーパーに並んだ野菜からは想像できない。

画像6

空に向かうそら豆。

画像7

お楽しみのビーツ。早く食べたい。

こういう根っこの野菜はたくさん蒔いて、伸びてきたら間隔をあけて間引いていく。そうしないとしっかり根の部分が育たないから。

ビーツもそうで、間引いたものがときに「ビーツの葉」として市場に出回っているみたい。

父は「うちは間引いたものを別の畑に植えてどうなるか試してるんだ」と楽しそうに笑っていた。

とにかく「やってみる」のが好きらしい。


思春期の頃は父親が大っ嫌いだった。

お互い気が短くて似た者同士。
けんかもよくしていた。

こんな風に話ができるようになるなんて思わなかった。

こんなに優しくて、笑う人だったなんて知らなかった。


時を経て、父との関係が大きく変わった。

今思うのは

少しでも長く畑を楽しんでもらいたい。

あんなに生き生きと楽しそうに
野菜のことを話す父をもっと見ていたい。



これまで野菜を作るなんて思ってもみなかった。

父が一生懸命作った畑。

もしものときは私が・・・

そう思い始めている。


しかし、一番の問題は

「私がずぼらであること。」

につきる。

水をあげるのを忘れ何度植物を枯らしただろう。



そんな私の第一歩。

プランターでバジルはじめました♡

画像8


綺麗道(きれいどう)

初めましての方はこちら→【自己紹介】

この記事が参加している募集

おうち時間を工夫で楽しく

サポートしてくれなんて滅相もありません。 もしそんな奇特な殿方・ご婦人がいらっしゃった場合は、感謝しすぎて鼻血が出ることでしょう。(出なかったらすみません) そして大切なお気持ちは ”恩送り” に使わせていただきます。愉しくて温かい ”和” が広がりますように。