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成功者の教え #2 -紳士との出会い。人生が変わる?!-

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Aさんについていくと、ホテルラウンジのようなところについた。

その紳士とはここで出会ったんだよ。

早く会ってみたいという気持ちを抑えきれず、場にふさわしくないほどにキョロキョロして、その紳士を探した。

うーん。どうも今日はいないようだな。

えー!嘘ですよね??
(くそー!!!なんてついてないんだ!!日頃の行いが悪いのか!!やっぱり僕の人生なんて、平凡で何も変化はないんだよ。)と心の中で呟いた。

残念だったね。わかったわかった。

肩を落としていた僕の背中を見て察したのか、そしたら私が今度また会えたときに、会いたがっていたことを伝えてみるよ。と言った。

その方の特徴を教えておくから、もし自分でここにきてその人に出会ったなら、僕から紹介されたって言って声をかけてみるのもいいんじゃないかな?

でも、全然知らない人に声をかけるかも知れないね。ははは。

ちょっと意地悪な笑みを浮かべながら、Aさんは仕事に戻って行った。

(会ったことも無い人に突然話しかける?それは相当難しいよ・・無茶だ・・・。でも早く会って話してみたい。モヤモヤしたままでいられない。くそー。突然話しかけるか?こうなったらやけだ。ヤケクソだ!)

僕は思い立ったら行動するタイプ。でも、それがいつも無計画で空回りしてばかり。この無計画で熱くなる性格が災いして、大好きだった彼女にも振られたっけ。将来が見えない。なんて言われたよな。。。

今の会社だって、かっこいい業界でキラキラしている人を見て、就職活動してきて今の会社に就職することを決めたっけ。一応親には安心してもらったし、そういった意味では親孝行はしたのかな。でも、自分はこのままでいいだろうか?と思うようになってから今の会社に対してどこか冷めてきていて、他人の事が良く見えるようになった。

隣の芝生は青いだっけ?時々同級生と会えば、自分より給与が高い、ボーナスはすごい、出世した。。。そんな話を聞くと、芝生は青いどころじゃない。眩しい。光り輝いているじゃないか!!勝手に自分を追い込んでしまって、将来への焦りで身が持たない。でもどうしたら良いか分からない日々だ。このモヤモヤしたことへの答えを見つけたい。この答えを見つけるためには、この紳士に会うことが重要だ!

勝手に決めつけた僕は、カフェに再度行ってみることにした。

この間Aさんと一緒に行ったホテルラウンジはここだったな。紳士・・・紳士はいるのかな。

そもそも紳士の顔を見たこともないのにどうやって見つけるのだろうなんて思いはこれっぽちもなかった。良くも悪くも、決めたら行動するタイプが自分を突き動かしてしまっている様だった。周りからどう見られるかなんて気にしないほどキョロキョロしていただろう。すると、派手ではないのに、他の人とは違ってどこか特別な雰囲気をまとっている人が座っていた。

この人なのか??

紳士い、た、っっ?紳士いたぞ!この人だ!!

Aさんから写真を見せられていたわけでもないので、本当にその人かは分からない。でも、絶対この人だ!と自分の直感が働いた。

あ、あのすみません!

はい?私ですか?

はい。あなたはAさんの、、、と言いかけると、

、、、、わははは。あー。そうだよ。私だね。キミはAさんの知り合いの人だね?

しばらくなんで僕のことがわかったのだろうと思考が停止してしまった。(・・・・???え?なんで??なんでわかったの??)

これは笑ってしまって失礼しました。実はこの間、Aさんとまた会ってね。30歳くらいの青年が私に会いたがっていたという話を聞いていたのさ。この間会いにきてくれたんだってね。いなくて申し訳なかった。その日は予定があってここにはきていなかったんだよ。

そう、、そうだったのですね。
(まただ。たった1回紳士がいないことで、自分の人生を悪く言うようなことをしてしまった自分を恥じた。)

それはそうと、私と話してみたい。ということだったね。まあ、よかったら座ってお話をしましょう。

突然話しかけた私は、どうやら紳士の前で固まってたたずんでしまっていたようだ。

あ、ありがとうございます。

それで、どんなことを話してみたかったのかな?

あ、はい・・・。

この時自分が何を話したのかはあまり覚えていないが、こんなことを話したと思う。

僕は会社員として働いています。結婚を前提にお付き合いしている彼女もいます。今の会社の仕事にも慣れて彼女を支えることはできる様になってきたかなと思っています。ですが、それと一緒にこの先の自分のキャリアがどうなるかが見えてきてしまったんです。結婚したら、子どもも欲しいし、子どもに良い教育だって受けさせたいと思っています。そして、お金持ちになって素敵な家に住みたいし、いい車に乗りたいです。今の仕事のままでは不自由はないですし、特に大きな不満もありません。ですが、きっと自分がなりたいイメージのようにはなっていないと思うんです。

ほう。

今のままでは何も変わらないから、何かを変えたい。と思って色々と調べたり、何かできることはないかと日々探しています。ですが何をしたら良いかも分からないし、毎日同じことの繰り返しで時間ばかりが過ぎて焦りを感じているんです。この出口はどこにあるのか。どうしたら出られるのか、分からないんです。今の仕事を精一杯頑張ることで、僕の将来は明るく輝くはずだ。と信じて毎日頑張っています。ですが、どうも自分の中で納得していないのです。彼女や彼女のご両親に心配させるようなこともできないので、まさに八方塞がりで、、、、

なるほど。キミは自分がなりたいイメージのようにはなっていないが、でもどうしたらいいのか分からない。みたいなことかな。

はい。そうです。僕は、現状よりももっともっと良くしたいです!

なるほど。それでは、もう少しキミの今の状況を教えてもらってもいいかな?

あ、はい。

紳士の空気に圧倒されながらも、話しやすい空気に包まれながら、僕は話し始めた。

次号へ続く



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