【海外文化】イタリア人の「ナンパレベルの高さ」を痛感した話
今回は、ぼくがオーストラリアでのワーホリ中に目の当たりにしたイタリア人男性たちの話を書こうと思います。
イタリア人男性はよく世間からのイメージで、「恋愛に情熱的」「女性を大切にする」「浮気が多い」等と言われていますが、そんな一面を実感するような、衝撃を受けた出来事がありました。
自己紹介
1989年愛知県生まれ。24歳の時に「一生に1回は海外で暮らしてみたい!」と一念発起し公務員保育士を辞めてワーキングホリデーでオーストラリアへ渡る。最初は道も尋ねられないほどの低い英語力だったが現地語学学校やファームジョブを通して英語力を鍛え、ワーホリ2年目にはシドニーのローカル保育園で働くまでに成長。
また渡豪時は資金も十分に無かったが、ローカルカフェやファームでの仕事を通して7ヶ月で3万ドル(当時レートで約280万円)を稼ぎ1年目で黒字ワーホリを達成。
その後、ワーホリ中に出会った看護師の日本人女性と2019年に結婚。世界一周ハネムーンを実現させ、夫婦で35カ国を巡る。2022年に子どもが生まれ、現在は福岡県で暮らしながらワーホリ&留学情報を発信している。
ぼくがオーストラリアのカナナラという小さな田舎町に住んでいた時、バックパッカーズ呼ばれる相部屋暮らしをする安宿に住んでいました。
そこは、いろんな国から来た若者60人くらいが共同生活を送っている宿でした。
キッチンやシャワールーム、トイレは全宿泊者共用で、部屋は8人部屋がいくつも並んでいます。
オーストラリア人はもちろんの事、イギリス人やフランス人・イタリア人といったヨーロッパの若者や、日本・台湾といったアジア系の若者が暮らしていました。
今回書こうと思うのは、そんなカナナラでの共同生活で体験した出来事でして、日本とのあまりの文化の違いに驚き、同時に「こりゃ日本人男性はナンパ力ではイタリア人に勝てねぇや」と感じたことです。
とある休日の出来事
それはとある休日の事でした。
宿に住んでいる陽気なグループからの提案で「せっかくの休みだし、みんなでどこかへ出かけてバーベキューしようよ」という話が進み、街から車で1時間くらいの湖畔へ行く事になりました。
集まった人数は約20人。国籍はバラバラです。
移動はトラック1台、乗用車2台の大所帯です。
このバーベキューの開始前に、イタリア人男性2名の衝撃的な行動がありました。
それはぼくが日本で1度たりとも見たことのない行動で、同時に、身を持って世界の広さを感じた出来事になりました。
先頭を歩く2人は先導役!?
それは湖畔に着いてすぐのことでした。
無事に現地に着いて、「さぁバーベキューができる場所に移動して準備しよう!」ということで、20人の若者たちがゾロゾロと移動を始めました。
その大所帯の先頭を歩いていたのが、2人のイタリア人男性、セルジオとピエトロでした。
いつも陽気でみんなを楽しませる「おふざけキャラ」の2人が今日は先頭を歩いていたので、
「いつもふざけたことばっかりしてるあの2人だけど、こういう時はみんなを先導したりするシッカリした所もあるんだな」なんて思いながら、ぼくも集団に混じって広場へと移動していきました。
しばらく歩くと、広い芝生エリアが見えてきました。 正面に芝生の広場があって、その右側にはバーベキューのコンロが設置してあるのが見えました。 その芝生の広場の奥には大きな湖が広がっているのが見えます。
これは日本でもオーストラリアでも同じですが、グループでバーベキューをする時であれば、まずは場所取りをして、場所が決まったら荷物を広げて食材を切ったり、シートを広げたりと、準備することがたくさんあります。
非日常的なアクティビティなので、みんなで手分けしてワイワイガヤガヤと準備するのも楽しみの1つだったりするんですよね!!
さて、今回の主役、みんなの先頭を歩くセルジオとピエトロも、食材が入ったビニール袋を1つずつ手にぶら下げています。
そしてだんだん芝生の広場が近づいてきました。
ぼくは少し後ろの方にいたので、フランス人の友達と「コンロの近くに場所を取るか湖畔に近い所に取るかどっちかなー」などと話ながら2人が行く先を目で追っていました。
するとその時です!先頭を歩いている2人のイタリア人が、向かって左側(コンロがなく湖畔からも遠くなる方向へと進路を変えました。
ぼくはてっきり、方向を少し右に変えてコンロの近くに荷物を降ろすのかと思ったので、「どうしたんだろうね」と、一緒に歩いていたフランス人と話していました。
先頭の2人が方向を左に変えたので、後ろについていた20人の若者たちも後に続いてゾロゾロと歩いていきます。
そして、そのまま少し歩いたセルジオとピエトロが行き着いた先、 どこだと思いますか?
なんとビキニ姿でタオルの上に寝そべっている2人のブロンドヘアの若い女の子の所でした。
セルジオもピエトロも20代の男子だったので「若い女の子の近くに場所取りたいのかなぁ?」と思って見ていると、それで話は終わりませんでした。
その陽気な2人のイタリーは、寝そべっている美女の隣りに着くなり、開口一番こう言い放ちました。
「俺ら今からあっちでバーベキューするんだけど君たちも一緒にどう?」
えっ!?ちょっと待って、ナンパしてる!?あたかも集団の先頭を歩いてみんなを先導しているように見せかけて、ナンパする相手を探してた?しかもバーベキューの場所取りや食材の準備よりナンパが先!?
あいつら全然みんなを先導する気なかった!全然しっかりしてねぇ!笑
というハンパないカルチャーショックを受けたのでした。
ヨーロピアンの社交性の高さに感服
最優先事項がナンパとは。「恋愛が情熱的」「女性に優しい」と言われるイタリア人男性が「女好き」「浮気が多い」とも言われる由縁を身をもって感じた出来事でした。
ただ、ぼくが「マジか、、、場所取りより先にナンパかよ。」とカルチャーショックでほぼ硬直状態だった時、周りにいた他のヨーロピアンたちの反応は違いました。
「いいねぇ!時間あるなら一緒に食べようよ、食材いっぱいあるからさ」と
さっきまでぼくと一緒に話していたフランス人女性も歓迎しています。
そして、突然誘われた方のビキニ姿のブロンドのお姉さんヨーロピアン2人も、「大人数で楽しそうね、ちょっとお腹も空いてるし、行くわ」と即答で参加。
あの場面を見た時ですね、ぼくはあの瞬間に悟りました、「あぁ、これがワールドワイドか」と。
このバーベキューの時、たまたま日本人がぼくしかいなかったのですが、「これはいかん、日本は置いていかれる。世界から置いていかれる。」ってちょっと焦りました。
イタリアでは「綺麗な女性を見かけたら声をかけない方が失礼だって言われる国だ」と聞いた事はありますが、それにしてもヨーロピアンたちの社交性の高さには驚かされるばかりでした。
さいごに
はい。というわけで今回はヨーロピアン達(特にイタリア人)の社交性の高さに衝撃を受けた話でした。
自分にもあれくらいの積極性が必要なのかなぁ、、、 そんな思いを密かに感じながら、その日のバーベキューは最高に楽しい時間になりました。
少し救われたのは、一緒に来ていたイタリア人女性の1人が、バーベキューの途中ぼくと話している時にボソッと、「今日は知ってるメンバーで、しかもこんな人数で来てるんだから、わざわざ他の人を誘いにいかなくてもいいのにね。イタリア人男性のそういう所好かんわー。」と言っていました。
いろんな考えの人がいるんだなと、すごく勉強になった1日でした(笑)
ワーホリ期間中は、こういった日本にいたらなかなか経験できない事をたくさん経験することができました。
1つ1つが価値のある経験となって、今でも自分の心に残っています。
日本という国は良くも悪くも圧倒的に日本人が多いので、「こうすべき」「これをしてはいけない」といった「当たり前の範囲」は狭いように感じます。
若いうちに、世界の国々が持つ「それぞれの当たり前」を体験しておくことで、日本での日常生活で起こるさまざまなギャップに対して、「まぁいろんな考え方があるよね」と、少しは柔軟に受け入れることができるようになったのではないか、そんな風に今は感じています。