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チームビルダー、チームコーチングを学ぶ

旅行記ばっかりアップしていたので、本当に仕事で行っているのか?と思われそうですが、はい、本当にお仕事でした。

「旅するコーチ」シリーズはこちら。

今回のお仕事は、チームビルディングコンサルタントの方を対象とした合宿の運営企画。今回の合宿のために、6月にも下見で熊本を訪れておりました。その際に営業担当の方とみっちりと打ち合わせができたおかげで、滞りなくすべてのカリキュラムを終えることができてほっとしています。

スポーツでも同じことがいえると思いますが、毎日のコツコツとしたトレーニングも大切ですが、合宿でまとまった時間、それだけに集中して取り組むことで、ぐっと成長速度が高まるのを実感します。


チームコーチングとは何ぞや?

今回の合宿のテーマは「チームコーチング」。
まずは、チームコーチングとは何ぞや?というお話。

チームコーチングとは

チームコーチングの定義
チームコーチングは、チームの目標達成、組織の成果向上、およびその持続的な成功を目的として、チームの意識、コミュニケーション、関係性、協働を強化し、一体感と調和を促進するプロセス。

通常、1対1で行われる個別コーチングに対して、チームコーチングは1対複数で行われます。

質問会議との違い

「質問会議」との違いは、質問会議は1時間に1つのテーマしか扱えません。チームコーチングの場合は、通常のコーチングと同じく時間内に様々なテーマをどんどん話せます。チームコーチングでは、クライアントは純粋にコーチングを受けているので実際の意思決定の現場では、チームコーチングが向いているといえます。
とはいえ、質問会議は教育効果としては高いので、研修には向いています。
チームコーチングと質問会議の違いを理解しておくことで、より効果が高い打ち手をご提案することができます。

必要とされるスキル

チームコーチングを実施する上で、通常のコーチングスキルはもちろんのこと、私たちが考えている必要とされるスキルをいくつか挙げてみます。

ファシリテーション力

通常のコーチングとは違い、対話相手が複数となることから、コーチは通常のコーチング力以外に、ファシリテーション力も必要となってきます。

参加者全員の意見や知識を最大限に引き出し、共通の理解と解決に向かう場を形成する力が求められます。

ファシリテータの役割は以下の3つ。

  1. 中立性の維持 
    慎重な立場を選択し、チームの意思決定に介入しない。

  2. アジェンダの管理
    会議の流れを管理し、時間を守る。

  3. 参加者の参加促進
    すべての参加者の意見や情報を共有する機会とする。

NLP(神経言語プログラミング)

コーチングと並行して学ばれている方も多いであろうNLP(神経言語プログラミング)。その人の意識できる領域だけでなく、無意識の領域にも影響を与えることができ、結果や目標に着目する心理学です。

その人が傍観者の立場で見ているのか、当事者の立場で見ているのか、或いはどの時間軸で話をしているのかを聴きとっていきます。

GROWモデルと氷山モデル

GROWモデルは、コーチングの基本のフレームワークです。

  • G:Goal(ゴール)

  • R:Reality/Resource(リアリティ/リソース)

  • O:Options(オプションズ)

  • W:Will(ウィル)

目標を明確にし(Goal)、現在地(Reality)とのギャップを捉え、リソースを洗い出し(Resource)、選択肢を洗い出します(Options)。そして、最後にやる意志を確認します(Will)。

一方、氷山モデルは物事の全体像を捉えるフレームワークです。

私たちが受けるご相談ごとは、主に「できごと」レベルの話で、海面上につきだしている氷山の一角に過ぎず、海面下の目に見えにくいところにある「パターン」「構造」「意識・無意識の前提(メンタル・モデル)」を含めた全体像がどのようになっているかを探求するアプローチです。

システム思考の概念のひとつ「氷山モデル」

通常のコーチングでも、この氷山モデルを活用しますが、チームコーチングになるとその人によって氷山モデルが違います。
同じできごとでも、上司と部下で見ている世界が違うということが起こってくるのです。
チームコーチングでは、チームの氷山モデルを描くことによりチームの認識を揃えていきます。
理想の未来の氷山モデルを描くことにより、目指す姿(Goal)と現在地(Reality)のギャップを捉え、チームの課題を共有します。

チームを育てるには時間がかかる

ここまでお話してお分かりかと思いますが、チームを育てるには時間がかかります。数回チームコーチングをしたからといって、すぐに成果が出るものではありません。
これまでのやり方を変えたり、自分と違う人の意見を受け止めることはとてもエネルギーを使います。ヒリヒリするやり取りも勃発するかもしれません。お互い言っていることが噛み合わず空中戦になってしまうこともあるかもしれません。
だからこそ、ずっとチームに伴走してくれ、共通の理解と解決に向かう場を形成する力をもったコーチが必要とされるのだと思います。



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