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UXは資金でも施設でもなく、知恵比べ!

 日経電子版の記事【セイウチがビンタ 「ショボい」水族館、アイデア集客 古い・貧乏…弱点を武器に観客魅了】は、所謂「ショボ水」が独自のアイデアで来館者を集める逆転劇のリポートです。



 日本は、国民1人当たりの水族館の数が世界一とのことで、独自の魚文化が息づく、四方を海で囲まれた島国ならでは、と納得のいくデータです。……ですが、水族館側の立場から見ると、そこには激しい競争が存在する訳で、集客のための差別化は喫緊の課題であるはずです。記事から、そんな水族館の施策をピックアップしてみると――

▶水族館の集客策

① アザラシの赤ちゃんを抱っこ。

② 体重600キロ超のセイウチのビンタ。

③ セイウチのお散歩タイム。

④ ゴマフアザラシを膝枕。

⑤ タツノオトシゴの尾と握手。

⑥ 魚を紹介するユーモラスな手書きパネル。

⑦ 深海魚など「変な魚」の展示を強化。

⑧ 渓流を再現した最先端の水槽。

⑨ アクセスは悪いが北限の海女の潜りが見られる。

⑩ 「海を届ける」移動水族館。 など



 言葉だけからも楽しさの伝わってくるような、行ってみたくなる施策で、そこから浮かび上がってくる一つの重要な事実は、ユーザーに最高の体験を提供する、UX(ユーザーエクスペリエンス)のデザインに必要なものは、資金でも、施設でもなく、何よりもまず『知恵』だという事です。

 そして、このような『知恵』がユーザーの心に刺さった時、ユーザーがその感動をSNSで発信する、その拡散のパワーには大きなものがあるのです。



#COMEMO #NIKKEI

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