『天使の翼』第10章(65)~吟遊詩人デイテのネバーエンディング・アドベンチャー~
「この変転極まりない宇宙にあって、滅びることなく連綿と続いていく生命体があるとすれば、そのような生命体は、無数の関門を突破していかなくてはならず、そのような条件を満たす生命体こそは、唯一無二の存在である――というのが、この説の骨子だ」
このシャルルの博識に、一同は面食らった様子でいる……面食らった、と言っても、余りにペダンチックでよく内容が理解できない、というのではなく、逆に、シャルルの言葉の分かり易さに対してだ。ローラは、顔を赤くしていた。外見だけではない男性に対して、