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アジ・ダハーカの箱 第10話:罪なき罰
「ま、待ってくれ!俺が悪かった!やめてくれ!やめろッ!やめ」
無視だ。俺はクソ野郎の口に鉄板入りのブーツをブチ込んだ。加減の無いサッカーボールキック!歯が何本も砕け、飛び散り、口唇がちぎれ飛んだ。
「ぐわッ!がッ!ああああッ!」
嗚咽、悲鳴。振り子のように揺れる芋虫。無様な姿だ。だが俺の心は冷えている。気を失われると面倒なので、次はそのたるんだ腹に一撃おみまいしてやった!全裸で縛られたクソ野
アジ・ダハーカの箱 第5話:死都編 【承】
"……それにしても、噂通りだな"
"ああ、驚いた。信じられん"
"本当に……犬属性のドラゴンどもが寄って来ない。一度も襲われてない。このまま目的地まで到着できるんじゃないか"
"そうだな。車を走らせてけっこう経ってるが、こんなにど真ん中のルートを通ってもまったく襲ってくる気配がない。不思議なほどだ"
"見ろ。向こうにいるのは犬属性ハイエナドラゴンだ。目が光ってる。……こっちを見てる。何匹も
アジ・ダハーカの箱 プロローグ:この世には知らねばならないことがある
太古の昔、古代ペルシャ文明が栄えたとき、人と竜は当たり前のようにそれぞれ存在していた。人の子は大地から奪い、竜は人の子から奪う。力が支配する時代。そこにはアジ・ダハーカという暗黒竜もいた。
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