ポップアイ

普段の日常の中で自分の思ったこと、考えたことをぽつりぽつりと零してゆきます。 ラジオが…

ポップアイ

普段の日常の中で自分の思ったこと、考えたことをぽつりぽつりと零してゆきます。 ラジオが好きです。

最近の記事

わたしのもとに”たどり着いた”モノ

実家で自室の大掃除をした。 高校を卒業して家を出たままになっていたので、小学校から高校までの堆積物が全て埃をかぶりながら私を待っていた。 小学校の時に集めた大量のメモ帳、ぬいぐるみたち、きらりん☆レボリューションの自由帳。 中学の時に友達と毎授業ごと交換していた手紙、リラックマのプロフ帳、プリクラ。 高校の時に部活の友達からもらった誕生日祝いのボード、受験の参考書、修学旅行先で買ったキーホルダー。 部屋中をひっくり返すかのように掃除をし、飽きたら音楽やラジオを聞いて、ま

    • 馬と足枷

      馬は走ることが大好きだった。 風に乗り、グラデーションのように変化する景色を横目にまっすぐ進んでいくことが馬にとって至福であり、「生まれてきた意味」そのものであった。 走る道はいつも同じであったが、飽きることなど一度もなかった。 しかし、ある日突然、馬の脚には足枷がついていた。 誰が何の目的でつけたのかはわからない。 馬は困惑しながら一歩一歩、足を踏み出してみた。 当然のことながら足枷は馬を地面へ引きつけ、以前のように走らせてはくれなかった。 風に乗って颯爽と駆けるこ

      • 変わるものと変わらないもの

        慣れ切った普段の日常から何か変わるものがあるのなら、隣には変わらないものがある方がいい。 土手の桜が散って緑の葉っぱを纏ったとしても、毎朝6時にそこを散歩するおじいさんと犬は変わらない光景を見るとなんだか嬉しい。目まぐるしく変わる毎日を焦って追いかけなくてもいいのだと思える。 そうやって自分を取り巻くものが変わる時、変わらないものが1つでもあると、存外心の平穏に繋がる。自ら変わっていくのか、変わらされていっているのかはわからないけれど、その中で1つだけでいいから「わたしは

        • 2021年「探」

          振り返ると、静かな寂しさと息苦しさに嬲られ続けるような1年だった。 薄く柔らかい膜のようなものが纏わりついてどうにも身動きが取りづらく、もがくほどに喉を締められるような日々の連続。 瘦せ細って折れてしまいそうな心に幾度も添え木をしては何とか堪え、耐え抜けたはず。 そんな2021年は「探」の年だった。 自分の将来を探したり、キツイなぁと感じることから抜け出す出口を探したり。一方で、映画・本・食・音楽…あらゆる物事に興味を持ち探究する楽しみも知った。 そういった素敵なも

        わたしのもとに”たどり着いた”モノ

          ラジオとの位置関係

          「ラジオが好き」という想いが気づけば「依存」に変わり「執着」になっていたことに気づいた時は正直、自分を支えていたものがガタガタと崩れていくような感覚に陥り、「あ~これ気づかない方が良かったやつ」と少々後悔の念すら覚えた。 そんなことがあったのは数日前。この夏、大学卒業前に能登半島の先端で一週間ほど過ごしてみたいと思い、9月上旬にその計画を決行した。 そしてこの期間の大きな決めごとは1つ。 「ラジオを一切聞かないこと」 「ラジオが大好き!毎週15番組聞いてる!ラジオがな

          ラジオとの位置関係

          ラジオへの想い

          「今時ラジオって珍しいね」 私が趣味はラジオを聞くことだという度に言われる言葉だ。 それもそのはず、生まれた時からインターネットが身近にあるZ世代の私たちにとってYouTubeやInstagram、Twitterがエンタメの代名詞である。 Twitterで世の中のトレンドを把握し、YouTubeであらゆるジャンルの動画を楽しみ、Instagramで友人の近況を知る。 一方でラジオと言えば、お年寄りが聞いている、昭和の古臭いものという印象が強かった。 そもそもどうやってラジ

          ラジオへの想い

          「味」 -古びたビジネスホテルにて-

          今年3月に新潟県柏崎市のビジネスホテルに泊まった。 いかにも田舎のビジネスホテルという少々古びた外見であったが、中は綺麗に手入れが行き届いており、ベテランの男性スタッフが丁寧に接客をしてくれた。 私は普段、旅行の際はゲストハウスに泊まることが多く、個室のホテルに泊まるということが久しぶりであったため、浮き立つ気持ちでチェックインを済ませ、部屋に向かった。部屋には小さな机とシングルベッド、壁に掛けられたテレビ、ユニットバスのみとシンプルで、まさしくビジネスホテルの部屋という

          「味」 -古びたビジネスホテルにて-

          大好きなアトロクに電話出演した話

          8月25日水曜日、大好きなTBSラジオ「アフター6ジャンクション」(通称:アトロク)の「アトロクU-24全力応援WEEK」という企画に電話出演させていただいた。 「アトロクU-24全力応援WEEK」は、アトロクを聞いている24歳以下のリスナーにこのコロナ禍の2年間をインタビューするという内容のもの。 この企画の告知を聞いた時、私は「出るしかない!!」と思い、その日のうちに2年間の折れ線グラフを書き、応募した。 「アフター6ジャンクション」で気づいた新たなラジオの良さアト

          大好きなアトロクに電話出演した話

          映画『イン・ザ・ハイツ』とコロナ禍の夏休み

          先日、映画『イン・ザ・ハイツ』を見に行った。 TBSラジオ「アフター6ジャンクション」で何度も話題に上がり、絶賛の声を聞くたびに「見なければ!」という思いに駆られ、先週の土曜日に映画館に足を運んだ。 ミュージカル映画は『ラ・ラ・ランド』以来だなぁとワクワクしながら待っていると、明るい音楽(しかもラップ調)とともに物語が始まった。 上手くいかない現実に直面しながらも、「忍耐と信仰」を胸に、遠い祖国に思いを馳せながら力強く生きぬく彼らの姿は、夏休みにもかかわらず思うように過

          映画『イン・ザ・ハイツ』とコロナ禍の夏休み

          隠れて聞きたいラジオ「#むかいの喋り方」

          毎週火曜日22:00からCBCラジオで放送されている番組「#むかいの喋り方」。お笑い芸人のパンサー向井さんが一人で2時間20分の生放送を行うこの番組を聞くことが、ここ最近の癒しになっている。 今回はこの「#むかいの喋り方」の魅力を、私なりに紹介していきたいと思う。 上手な番組構成まずはじめに、このラジオは番組構成が非常に上手である。 22時から1時間はフリートークの時間。向井さんの近況トークや最近見たおすすめの映画やドラマの話、またそこから得た学びを話してくれる。 2

          隠れて聞きたいラジオ「#むかいの喋り方」

          FMラジオから始まる朝

          はじめに朝のラジオを何かに例えるならば、今日も世界が動き出したことを伝えてくれる「目覚まし時計」のようなものだと思う。 朝起きてすぐにFMラジオを聞くようになってから約2ヶ月が経った。 深夜ラジオからラジオの世界に入ったわたしにとって、なんとなく「ラジオは夜に聞くもの」というイメージがあった。 しかし、ある朝ふと「朝のラジオはどんな感じなのだろう」と思い立ちFMラジオを聞いてみた。するとトークと音楽の絶妙なバランスが寝起きのぼやけた頭に無理なく馴染み、とても心地よいことに

          FMラジオから始まる朝

          なぜこんなにもラジオが愛おしいのか

          ラジオがとにかく大好きだ。 出会ってまだ1年数ヶ月なのにもかかわらず、わたしは毎日ラジオを聞きまくっている。ラジオと出会う前の生活は、もはや思い出せない。 では、私はラジオの何にそんなに惹かれているのだろうか。 私が思うラジオの魅力とは、以下の5つだと思う。 魅力1「世界を広げてくれる」RadikoのCMのコピー通り、ラジオは私の世界を広げてくれた。 今まで興味のなかったお笑い番組や映画を見るようになった。 世の中のあらゆるニュースを聞いては、 あのパーソナリティなら

          なぜこんなにもラジオが愛おしいのか

          地に足をつけて生きていくための「想像力」

          空想の世界を飛ぶためではない。 現実世界で地に足をつけて生きていくための力、それが「想像力」だと思う。 そう感じたのは、ある金曜日の夕方。 いつものようにTBSラジオ「アフター6ジャンクション」(通称アトロク)を聞いている時だった。 その日のオープニングで取り上げられていたのは、映画「100日間生きたワニ」の座席予約システムでのいたずら問題について。 後払いで座席を取ることができるKINEZO予約を悪用して座席を「100ワニ」と読めるように予約するという幼稚ないたずらがされ

          地に足をつけて生きていくための「想像力」

          『表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬』より

          先日、久しぶりに大学の図書館に足を運んでみたら、ずっと気になっていた本が置いてあった。 『表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬』著・若林正恭 今月のオススメの本として、図書館の一番目に付く本棚の中央に鎮座しており、となりの司書さん自作のPOPには「あのDJ松永の解説付き!」と書かれていた。いま多忙を極めている松永さんの人気具合を大学の図書館で感じるということがなんだか可笑しくて、一人で小さく笑った。 家に帰りさっそく読み始めると、あまりの面白さに読みふけり、その日の

          『表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬』より

          ラジオを聞かない若者たち

          若者は、ラジオなど聞かない。 私は現在22歳。”デジタルネイティブ”とされるZ世代にあたる。 生まれた時からデジタルはすぐそばにあり、中学生に上がり最初に持った携帯はスマートフォン。その頃にはすでに、情報収集源はインターネットが当然という社会になっており、友達との会話の中心も「昨日見たドラマ」よりも「昨日見たネットで話題のアレ」であった。 そうした環境で生まれ育った私たちが「習慣としてラジオを聞く」なんてことは、かなり珍しいこととして扱われるようになり、”逆にオシャレ”な

          ラジオを聞かない若者たち

          「たりなさ」と生きる

          「明日のたりないふたり」という漫才ライブを見た。 12年前に始まったオードリーの若林さんと南海キャンディーズの山里さんのユニットコンビ「たりないふたり」。社交性や恋愛経験、あらゆることの「たりなさ」を漫才に昇華し、多くの人がそれに共感し、楽しんできた。 しかし私はこれまで、本当につい最近までお笑いやテレビに興味がなく、縁遠い生活を送ってきた。「たりないふたり」という番組があったことなんて半年前まで知らなかったし、12年の歴史をずっと追ってきたファンでも、お笑い好きでもなか

          「たりなさ」と生きる