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ラジオを聞かない若者たち

若者は、ラジオなど聞かない。

私は現在22歳。”デジタルネイティブ”とされるZ世代にあたる。
生まれた時からデジタルはすぐそばにあり、中学生に上がり最初に持った携帯はスマートフォン。その頃にはすでに、情報収集源はインターネットが当然という社会になっており、友達との会話の中心も「昨日見たドラマ」よりも「昨日見たネットで話題のアレ」であった。

そうした環境で生まれ育った私たちが「習慣としてラジオを聞く」なんてことは、かなり珍しいこととして扱われるようになり、”逆にオシャレ”なんてことにもなっている。ちゃんちゃらおかしい。

私の友人でも「ラジオを聞いたことがない」「聞き方もわからない」と答える人は少なくない。私が「趣味はラジオを聞くこと」と言うと、「イマドキ珍しいね」とうんざりするほど毎回言われる。(言われすぎて、もはや慣れてしまった)

昔からいま現在まで毎日、朝から晩までラジオは放送されているのに、どうやらラジオは”イマドキ”ではないよう。

もちろん、日本中の若者が誰もラジオを聞いていない、というわけではない。小さい頃からラジオを聞くのが好き、ラジオにメールを送るのが生きがいという若者ももちろん存在する。しかし、それでも「今の若者はラジオを聞かない」と言えてしまうほど、ラジオを聞いている若者は少ないのだ。

では、このままラジオは人々の生活に、人生に必要のないものと見なされ、少しずつ姿を消していくのだろうか。
私はそうなってほしくないし、そうさせたくないと強く思う。

私は精神的につらい時にラジオと出会い、心を救われた。
ラジオで出会った曲に、パーソナリティの言葉に幾度となく支えられてきた。
深夜2時に腹を抱えながら大笑いしたこともある。
私だけでなく今、この瞬間もどこかでラジオを聞いて楽しんでいる人、生きていてよかったと思っている人がいるはずなのだ。

ラジオにはそういった聞いている人の心に寄り添い、支える力がある。そして、時には鼓膜だけでなく、心を揺さぶることもできる。

それはSNSで見る10秒のおもしろ動画でも、何万ものいいね!をもらっているツイートでも成せないこと。

私はそうしたラジオの面白さや魅力を多くの人に知ってもらいたい。
特に私の同世代の方に知ってもらいたいと強く思う。

ただタイミングが悪いことに、この思いに気づいたのは今年5月に就職活動を終えた後のこと。

内定先は、ラジオやメディアとは全く関係のない物流企業。
「転職すればいい」というアドバイスをもらうこともあるが、
私は「今」動きたい。

この思いに熱がある今、その願いを叶える一歩を踏み出したい。
ウジウジとここでnoteを書いている暇があるならば、行動しろ!と自分に文句たれるものの、どの方向に足を踏み出せばいいのかがわからず立ち往生している状態。

はたから見たら何もせず、何かが起こるのを待っているように見えるのかもしれない。

そうなのかもしれないという不安。結局、この思いを濁して楽な方に流れてしまうのではないかという焦り。そういった感情に押しつぶされてしまいそうになる。

しかし、私の中にある「ラジオの魅力を伝えて、誰かの心を救いたい」という思いは本物で、私は今日もスタートラインを探して必死に右往左往している。


(追記・2021/08/01)

「ラジオに携わりたい」という想い、そして高校生の時からの目標である「観光の仕事」どちらも諦めたくないと思い悩んだ結果、どちらの夢も叶える一つの人生の大きな目標を見つけることができた。
内定先の企業で働くことも、その目標達成のためのひとつの大きな要素だと理解することができ、現在は、その目標に向けて色々な勉強をしている途中。

よかったね、わたし。そして頑張りましょう。

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