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ベンチャーに入社して、すぐに組織を立ち上げ。そんでもって、ゼロから色々デザインした話。(ロゴデザイン編)

改めて、みなさま、はじめまして。
人事評価制度のBPOを生業としている「あしたのチームという会社で、デザイン事業部 部長(3月よりマネージャーからジョブチェンジ)兼クリエイティブディレクターの鈴木雄大(@ys_ashita_ddiv)です。
本格的にデザイナーブログ開始する第1弾ということで、自己紹介→転職・入社の経緯→入社後いきなり会社のロゴを変えた話を書かせていただきます。

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私の経歴

前々職は、某広告代理店Hのグループ制作会社でグラフィックデザイナーとして5年従事。前職は、クラウドワークスという会社で、アートディレクター兼デザイナーで最終的には、経営企画室とビジネスデベロップDivを兼務。新規のサービスの立ち上げ→ブランディング→運用をメインに2年半従事していました。

なんで転職したのか?

『自分の得意は、ブランディングや新規の立ち上げ。周囲から求められる部分もそう。でももうキャリアとしてお腹がいっぱいだった』

『会社から落ちる仕事ではなく、本当の意味で最初からステークホルダーと関わり、対話型で自分の考え方を伝え、ビジネスに関わりたかった』

『そのためには、組織の立ち上げから参画して、デザイン組織のあり方そのものを最初からデザインした方が早いと思った』

と、このような理由でした。

もっと素直に書くと、前職での経営企画室への参画は自分のキャリアとしては積極的には望んではいなかったです。現場にコミットし、サービス運用のスキルを身に付け、その中で必要な仕事としてブランディングもやる。が、自分の理想のキャリアだったのですが、組織人として我儘を通してもらうわけにもいかず、組織を兼務。結果、このままだと「理想に向かえない」と、気づいたことがかなり大きかったです。なので、「もう辞めて、ゼロからやろう」と、思い、転職活動を開始しました。

なぜ、あしたのチームを選んだのか?

『「人事評価制度の構築・運用」という、どの企業にも必ずある課題を解決。その課題は、年ごと、企業フェーズごとで常に変化し、コンサルティングの価値が高ければ、継続の息も長く社会的価値も高い』

『社内に掲出されていた、ミッション・バリュー・スローガンを髙橋会長(当時は社長)が言葉を設計し、それがしっかりと構造的になっていたことで「伝える」ということを大事にしているなと感じた』

『まさにデザイン組織の立ち上げの人材を探しており、今の上司、CTOの林田さんが、元経営者で、自らも組織の立ち上げからあしたのチームに参画していたことを聞いたので、その苦労と経験を知りながら仕事に携われると思った』

と、いうことで入社を決意しました(↓当時のバリューポスター)。

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というわけで、本題です。

いきなり会社のロゴ変えようPJ開始(1Q:2018年4月〜4月中旬)

入社直後、早速お題としていただいたのは、

1.組織の立ち上げ(運用・採用・役割定義など)
2.会社のデザインの統一(本当に言葉としてそれだけ)
3.新規事業(機能)のデザイン

3. については、後日機会があれば詳しく書かさせていただきますが、まず解決しなければならないと思ったのが、「会社のデザインの統一」でした。CI(コーポレート・アイデンティティの管理や、その必要性を伝える人がいなかったり、特に広告は紙もWebも色味やレイアウトなど(他にもたくさんありましたが)、一貫性がないデザインが生産され続けていました。


まさに



「焼け野原状態」



そんな状態を整理して、管理できるようにするには膨大な時間を要するし、挙句、「組織の立ち上げ」にも大きな影響を及ぼすと思いました(特にデザイナーの採用や役割定義)。

そして、2018年度は創業10周年に入ったところでもあり、今ままでのコンサルティングがメインのビジネスモデルから、テクノロジーも活用していくビジネスモデルへの転換も検討しているタイミングでもありました。

以上を踏まえ、

●デザインの統一
●デザイナーの役割定義
●10年の節目にある会社の存在意義を明確にする
●やらなくていいことを作る
→今あるものを正しいと思わない = 今あるものをそのまま使わない

これらを自分の中でのテーマとし、まず最初にやることにしたのは、「ロゴデザインのリニューアル」「VIマニュアルの作成」でした。
いきなり入社した人間が、こんなことを会社に提案するのは勇気がいりましたが、10周年であるこのタイミングでしか実現できないことだったので、最良の手段だったと今では思っています。
そして、デザイン事業部立ち上げの最初のミッションとして、これらを髙橋会長へ提案。承認をいただき、ロゴデザインに着手しはじめました。

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新ロゴデザイン完成まで(1Q:2018年4月中旬〜5月中旬)

承認をいただいた時の髙橋会長からのご要望は、

社名は変えない
色は旧ロゴでも使っている赤系が良い
旧ロゴの考え方を残したい
硬くないデザイン

というものでした。その他にも、はっきりとした考えを持っていらしたので、あとはそれらを表現に落とし込むのに何が必要かを考えました。

●表現のテーマとターゲットとその根拠
●旧ロゴの考え方からのアップデート

ここは当然として、さらに裏テーマを設けました。

コンピテンシークラウドが旧ロゴの色を継承、赤ばっかりで視認性が悪い、だからキーカラーもサービスロゴも、視認性のいい色に変えちゃおう

●同じ時期に入社したオランダ人デザイナーのチェルシー(@chelsey)と、国籍・言語を超えてお互いに理解・納得をしてデザインに着手できるようにすること

これらを踏まえつつ、まず会長のオリエンとその議事録をもとに、重要だと捉えた言葉を抽出し、「表現のテーマ」をキーワード化。


次に「ターゲットとその根拠」
会長が今まで対外的に発信していた情報を収集。とにかく社会へ発信している宣言・約束がなんなのかを見にいきました。

さらに、Salesforceで管理されている、問い合わせ・受注顧客データから、年齢・地域・従業員数・受注金額などを抽出。GAで、https://www.ashita-team.com にランディングしているユーザーを分析・セグメント。そのデータを元に簡易的に3C分析を実施し、それを根拠としました。


※初期提案資料の一部(3C分析用のデータは抜いてます)

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次に、チェルシー(@chelsey)と認識を合わせるため、自分がやりたいことを日本語で言語化、コンセプトを作り、それを翻訳し伝達。進め方や考え方に乖離が生まれないように、常に話し合ってデザインを進めました。

ちなみに、チェルシー(@chelsey)は日本語が流暢です。自分として、細かいニュアンスや考え方がズレることで、お互いに満足のいかないクリエイティブを作れないのが嫌だったので、あえてやりました。詳しくはこちらにも書いてます。

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そして、2週間ほど・・・・

形や色、傾き・・・・

角の丸みなどの細部・・・・

本紙での印刷で色の検証も細かく行い・・・・

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提案・調整を繰り返し、

コンセプトのコピーも書ききり、デザインが決定。

次回、コンピテンシークラウドの新ロゴデザインを担当した戸田くん(@t35108)がコンピテンシークラウドのリブランディングについて、プロセスを書いてくれますが、会社のロゴと乖離しないように、赤の対のカラーとして青を採用することで、コンピテンシークラウドのリブランディングとUIの変更の時に後付けにならないよう配慮しました。


こんなに早くロゴが決まるとは思ってもみなかったのですが、あしたのチームの理念に「4倍速で成長する」という、3ヶ月を1年と考える文化もあるので、そのおかげかな?とも思いますが、会長からも「こんなに早く決まるMTGはない」と、お褒めのお言葉をいただき、すーーーごく安心した記憶があります。

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ロゴデザイン完成後

怒涛の媒体のロゴ差し替えや、GINZA SIXへの移転も7月に決まっていたので、内装のディレクションでバタバタしましたが、覚悟の上だったのと、いちデザイナーがここまで大きい仕事ができていることの満足感の方が勝っていたので充実した時間でした。

そして、採用面接でも、このプロジェクトのことを話すと、ワクワクしてみなさん話を聞いてくれたので、ここは作戦通りでした。
立ち上げたばかりなので当たり前ですが、採用に関してはビジネスへの共感と制度以外、何もデザイナー採用としての価値を訴求する部分がない状態だったので、なんならここが一番の成果だったのではと、個人的には思っています。

そして、7月に清水さん(イラスト一番右:@shimizu_design)入社。9月に戸田くん(イラスト左から2番目:@t35108)の入社。さらに今日、木村さんが入社し現体制に。みんな楽しくデザインの仕事をしているんだろうと思います。
※イラストは清水さん(@shimizu_design)作です。

振り返り

今回この記事を書いてて思った、良かったところですが、

与えられたテーマに対して、状況を俯瞰する
→10周年という打ち出すべきファクトと、素直にテーマを受け入れず、やらないことをつくった

どうしたいのかを自分の中で明確にし、相手に「伝える」
→必要性とファクトを整理し、準備してステークホルダーに伝える

チームで齟齬が起きないようにし、相手に「伝える」
→理解できないことはストレスので、理解できないことを作らない

『ステークホルダーには、とにかくこだわりを「伝える」』
→時間は有限だが、その中で妥協をしない

仲間を作るためにも同業種に共感してもらえる仕事にする
→未来を想像、意識したことで採用もうまくいった

と、こんな感じだと思います。

最後に

他にもロゴを作る以外に組織を作るにあたり、考えたこと・やったことがあったりします。それについては参考書籍と一緒に、弊社の人事評価制度(コンピテンシーとMBO)を使った目標設定などと一緒に「ベンチャーに入社してすぐに組織を立ち上げ。そんでもって、ゼロから色々デザインした話。(マネジメント編)」で書きたいと思います。

読んでいただいた皆様、コメントいただいたりなど、交流していただけるとヒジョーーーに、あしたのチームデザイナー陣は喜びます。

そして、採用はこちら。新卒募集もしています。

次回、戸田くん(@t35108)の出番です。

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