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電動未来ーマーケットが語る電気自動車の物語

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電気自動車を巡るエッセイです。あなたが知らなかったことに気付くことができるかも知れません。
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記事一覧

電動未来_004-マーケットがゆるせば

電動未来_004-マーケットがゆるせば

今私たちが経験しているEVブームは、いわゆる「地球環境問題」を端緒とし、「VWのディーゼルエンジン偽装問題」
が起きたことで、加速してきたことは、未だ記憶に新しいところだろう。しかし私が最も驚きを感じざるを得なかった事件は、次の記事である。
「独自動車大手ダイムラーの高級車事業会社、メルセデス・ベンツは22日、販売する新車を2030年にもすべて電気自動車(EV)にすると発表した」
日本経済新聞
J

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電動未来_003-日の丸の皮を被ったBYD

電動未来_003-日の丸の皮を被ったBYD

大阪万博では開催期間中の会場内の交通機関の一つとして、○○が275台の電気自動車を納入される。70台がタクシー、130台が遊覧用、残りはプレスカーなど業務用に使われる。

この記事を最近、お読みになった記憶があるだろうか。これは、2025年に大阪で開催が予定されている、日本国際博覧会のニュースのように…、見える。
会場及び会場周辺で、電気自動車を走らせる。地球環境について喧伝されている、現代の万国

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電動未来_002-EVを作るなんて簡単だ。ただ◯◯を持ってきてくれ。

電動未来_002-EVを作るなんて簡単だ。ただ◯◯を持ってきてくれ。

もう遠い昔のような気がする。それは一段と蒸し暑かった夏がようやく終わろうする、ある日の深夜だった。大きなスクリーンのある一室に何人かの人間が集まり、ガラスの向こうに住んでいる人と話し合っていた。当時はまだZOOMのような便利なものは普及しておらず、専用の設備のある場所まで出向いて、ビデオ会議を行うのが一般的だったのだ。
私たちが話し合っているテーマはEVについてだった。そのころはEVは地球環境問題

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電動未来_001-さよなら、CHAdeMO

電動未来_001-さよなら、CHAdeMO

 日本発の電気自動車の標準充電方式の一つ、CHAdeMOが生まれたのは2010年の事でした。その当時、電気自動車の量産化という意味では、まだ世界をリードしていたといえる日本がすることですから、近い将来このCHAdeMOが、「ガラパゴス製造機」である日本発の数少ない国際標準に育つのではないかと淡い期待をいだいたものです。 
 ただ、「CHAdeMO」がCHArge de MOve」の略称だというのは

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