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SXSW攻略法②-出会いの宝庫(2022年版)

①から続く…。

【セミナー以外のイベントも盛りだくさん】
登壇者が話したりディスカッションしたりするセミナー以外にも、小部屋でたくさんの企画があります。たとえば「Presentation and Pitch Practice」という企画では、実際の投資家や起業家の前で起業を考えている人たちがpitch(事業計画を説明」し、批評をもらう…ということをやっていました。私も起業に興味があるのでのぞいてましたが、具体的なアドバイスが直接もらえるのでとても有益だと思いました。その他も、起業コンテストがあったり、大手メディア幹部や著名ジャーナリストに1対1で何でも相談できるコーナーがあったり(事前予約制)。


これはピッチコンテスト。実際に起業を目指す人たちがピッチし、賞獲得や認知度向上を狙います。

街中でもあらゆるイベントが。この時はBanksy(バンクシー)展もやっていて、VRで3D画像でバンクシーの絵画を見る趣向もありました。また、全米から集まったいろんな大学が最新の研究結果を発表したり、企業やさまざまな団体が主催するNetworking Partyがあちらこちらのバーやレストランで開かれたり。街中をぶらぶらしているだけでさまざまな刺激に出会えます。


バンクシーの新しい楽しみ方?

SXSWといえば、音楽と映画の祭典でもあります。映画もたくさん上映され、ゴールデングローブ賞などを受賞した「Everything Everywhere All At Once」がオープニングを飾り、主演のミッシェル・ヨーらがレッドカーペットらを訪れたそうです。でも、なぜか映画の上映時間は深夜が多く、日中にさんざん学び・興奮しまくった私はいつもへとへとで映画までたどりつく体力が残っていませんでした…。会期の後半は音楽イベントが中心になるので、映画・音楽大好きな友人はセミナーではなくそれらのイベントを網羅していました。


セレブもたくさん訪れる。

【”出会い”の宝庫!】
SXSWの時期はオースティンの中心部全体がほぼ会場になっていて、野外に仮設のビアガーデン?バー?のようなものもできます。とある夕方、そのうちの1つで休憩していた際は、隣にいたフィリピン人と盛り上がりました。アジア人の音楽家を米国でもっと有名にしたくて、米西海岸で会社を興したそうです。素敵なアイデア、同じアジア系として勇気づけられる!


仮設の野外のビアガーデン?3月のAustinは天気がよければとても気持ちの良い気候でした。

また別の日、テキサス名物タコスを食べようと訪れたレストランでは、隣席にいたチリ人起業家らと意気投合。旅行に関する起業案をひっさげて、「昨日チリから着いたよ。明日SXSWの起業コンテストに出るんだ~」なんて言っていました。ビール飲んでラテンの音楽にノリノリになってたけど、コンテストは残念ながら敗退してしまったよう…


店でかかっていた音楽に合わせノリノリのチリ人起業家ら。

さらに別の日、セミナー疲れで高級ホテルの広い廊下に座り込み(ふかふかの絨毯がひいてあった笑)、友人らとおしゃべりしていたとき。同じように近くの床に座り込んでいた女性が、話しかけてきました。彼女はブラジルで病院を経営しており、ITを医療にどう役立てるか学びたくてSXSWに参加したとのこと。ITを使って患者情報が共有できればすごく便利になる、こんな視点があるなんて今まで知らなかった、と参加したセミナーについて熱く語っていたのが印象的でした。

こんな風に、興味や経歴、国籍や年齢など全く異なる人たちと出会えるのが最大の魅力ではないかと思います。共通点は、誰もが「新しいことを模索し、新しいことをやりたがっている」。

【町全体がFuturistic(未来的)】
SXSWは新しいアイデア、知識、視点であふれる場です。単に”未来”を夢想するのでなく、心底実現したい、または実現しかけていてあと一押しがほしい…という思いをひしひしと感じます。そのスピードはすさまじく、目撃したもの、聞いたことがその瞬間から”現在”もしくは”過去”になりつつあるのでは、と感じるほどでした。

街中でさまざまな実験も目撃しました。これは、宅配用の自動運転ロボットの実験中みたい。何台も目撃しました。一応、後ろから担当者らしき人が電動スクーターで後をついていきますが、ロボットだけ結構なスピードで走っていく姿はどこかシュール。

無心でお仕事をこなす姿がどこか愛らしい。

あと、Austinに到着した時、空港でUberを呼んだら来た車両がteslaでした。私は初tesla!Syracuseでもなかなか見かけなかったので(たくさん走ってるよ、と地元の人にはあとから言われたけど)、興奮してしまいました。ドアの開け方がわからない!Driver席にタブレットが着いてる!!乗り心地も静か!乗っている間中、興奮してしゃべりまくってしまいました。ドライバーはAustin生まれ、Austin育ちの若者。ガソリン価格が高騰する中、teslaにしてよかった…なんて話を聞かせてもらいました。
tesla carは街中でもいっぱい見かけました。よく考えたらAustinはteslaの本拠地。当たり前なのですけどね。


teslaの車中(ドライバーに許可をもらって撮影しています)

そもそも、Austinの街そのものが、起業精神にあふれています。周囲に起業家が多く、地元行政もバックアップ。南部テキサス州の中でも、Austinは割と自由闊達な雰囲気にあふれていて、現在、起業家が大挙して移住する人気の都市だとか。

Austinのスローガンは「Keep Austin Weird」(風変りなAustinのままでいよう)。中小企業を盛り立て独自性を出そう、他にはないアイデアで大きくなろう、という意気込みを感じます。でも私が見かけたバスには、こんな文字が書かれていました。

「Own Your Weird, Austin(自分なりの独自性を出せよ)」
なんか、ハッとさせられました。あまりに多くの刺激的なアイデアを見過ぎて、若干自分を見失っていたかも。自分が感じていることを素直に信じていけば、それが他との差異となり自分の強みになるのかも。
ということを思い出させてくれました。まあ、よく見ると家具レンタル会社のキャッチコピーらしかったけど笑

でも独自性は大事ですよね!

この時学生を引率した教授(私が最も敬愛する教授)は、これまでにも毎年、SXSWに参加しています。その教授が「今年のSXSWはこれまでで最もexcitingで学びが多かった。今まで以上にいろんな分野の人たちが参加し交流していた」と興奮気味に話していました。

SXSWに行く目的、得る学びは人それぞれとは思いますが、いずれにしても楽しいのは間違いないと思います。機会があれば、ぜひ皆様一度は行ってみてください。私もまた絶対行きます!

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