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自転車旅:アジア

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#東アジア

中国のイスラム圏、新疆ウイグル自治区の奇妙な世界

中国のイスラム圏、新疆ウイグル自治区の奇妙な世界

標高900m、中華人民共和国ウイグル自治区の中心都市ウルムチ。

世界で最も海から遠い都市。
一番近い海まで2500kmある。

主にトルコ系イスラム教徒のウイグル族が居住し、東トルキスタンと呼ばれてきたが、戦後中華人民共和国に統一されて自治区となった。

ウイグル自治区の住民構成は、ウイグル族47%、漢族40%で、漢族の割合は年々増加している。
チベットと同じく、大量の漢族を流入させてウイグル独

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外国人は宿泊お断りの中国、タクラマカン砂漠で砂嵐に襲われる日々

外国人は宿泊お断りの中国、タクラマカン砂漠で砂嵐に襲われる日々

新疆ウイグル自治区は日本の4.5倍、中国全土の6分の1を占める。
その4分の1が砂漠。

英語が通じない中国だが、日本人は漢字が読めるのでだいぶ助かる。

レストランのメニューも文字を見ればだいたい推察できる。
中国語の発音はとても難しいが、「回鍋肉飯」は「ホイコーロー」と言って通じたし、「青椒牛肉飯」は「チンジャオ」と言って通じた。

中国旅行の楽しみは、やっぱり中華料理。
拌面にやみつき。

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物語の中へ迷いこんだかのような異世界、カシュガル

物語の中へ迷いこんだかのような異世界、カシュガル

標高1300m、タクラマカン西端のオアシス都市カシュガル。

人口の80%がウイグル人。
ウルムチとは違い、ここはウイグルの存在感が圧倒的で、漢族の影は薄い。

今まではモスクもミナレットも見られずアザーンも聞こえてこなかったが、ここに来て初めて、大音量のアザーンが轟くようになった。

改めて、ここは本当に中国?

どんなことを思いながら生きているのか。
言葉の壁でうまく聞けないのはいつものことだ

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カラコルムハイウェイ、中国の中のウイグル自治区の中のキルギス自治州でまた遊牧民たちとふれあう

カラコルムハイウェイ、中国の中のウイグル自治区の中のキルギス自治州でまた遊牧民たちとふれあう

中国とパキスタンを結ぶ唯一の道路、カラコルム・ハイウェイ。

崩れやすい地質で、道路建設中に多くの作業員が命を落とし、今も土砂崩れで道路が寸断されることがめずらしくない。

標高3000m。
雨が降り始めたところで、遊牧民が「泊まっていきなさい」と招いてくれた。

この帽子はそう、キルギス族のトレードマーク。
ここは、中華人民共和国新疆ウイグル自治区キルギス自治州。
さすが筋金入りの遊牧民、中国政

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モンゴル、我々と似た顔をした知られざるご近所

モンゴル、我々と似た顔をした知られざるご近所

モンゴル入国。

13世紀。
陸地をいかに速く遠くへ移動できるかが強さと直結したランドパワーの時代。
馬という乗り物が近代兵器となり、馬を自在に乗りこなす遊牧民が覇者となった。
数々の遊牧民の中でも最強のボスとして君臨したのがモンゴル帝国。
徹底的な殺戮と略奪、破壊の限りを尽くし、陸続きとしては史上最大の帝国を築いた。
日本もロックオンされたがスーパーラッキーが重なってその蹂躙を免れた。

今も人

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モンゴル再訪、やっぱ地球でけぇや

モンゴル再訪、やっぱ地球でけぇや

6年ぶり二度目のモンゴリア。

やっぱ地球でけぇや。

こんなん、写真で伝わるかっ!

お好きな道でどうぞ。

ロシアと中国にはさまれた内陸国、モンゴル。
その系統はロシアでも中国でもなく、モンゴル語はアルタイ諸語に属し、トルコやカザフなどの遊牧民と源流を同じくする。
形質的にはその名のごとくモンゴロイドで中国人とも似ているが、ソ連の衛星国であったためロシア文化の影響も色濃い。

アジアには、世界

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韓国、一国まるまる自転車道で突っ切れるサイクリスト天国

韓国、一国まるまる自転車道で突っ切れるサイクリスト天国

自転車旅111ヶ国目、初めての大韓民国。

韓国では、Google Mapsのルート検索ができない。
北朝鮮とは休戦中であって終戦はしておらず、国防上の都合だとか。
他の機能は使えるのに、どうして国防上ルート検索だけできなくなるのか、理由は不明。

「KakaoMap」と「Naver Map」ならフル機能で使える。
韓国は自転車道が網羅されており、いずれのマップでも自転車ルートを表示させることがで

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外国人が街にやって来て1泊した、それだけで大騒ぎして警察沙汰になる国、中国

外国人が街にやって来て1泊した、それだけで大騒ぎして警察沙汰になる国、中国

人口、領土、経済、テクノロジー、もはや誰にも止められない巨大な力を持ち、強烈な存在感を放つモンスター国家。

その激変ぶり、急成長ぶりは、想像を超える。
ここ20~30年たいした進化もなく停滞(衰退)してきた日本では、中国に対しても一昔前のイメージで「中国人とはこういうものだ」というステレオタイプを頑なに持ち続ける人が多い。

しかし、国も人間も変わっていくものだ。
現代において中国という国はその

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中国であって中国でない、超過密都市国家マカオ&香港

中国であって中国でない、超過密都市国家マカオ&香港

ヨーロッパの地味な小国、ポルトガルがひときわ輝いていた大航海時代。
マカオに到来したポルトガルは中国と交易するようになり、フランシスコ・ザビエルもマカオを拠点としてアジアでキリスト教の布教をおこなった。
マカオは19世紀からポルトガルの植民地となり、1999年に中国に返還された。
香港と同じく一国二制度の特別行政区であり、高度な自治が保持されている。

中国であって中国でない?
ほぼ独立国家同然で

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世界一の美食天国、台湾

世界一の美食天国、台湾

台湾。
言わずと知れた未承認国家。
独立国家として機能しており、入国時にはパスポートに「中華民国」のスタンプが押される。
貨幣には「中華民国」と書かれており、買い物をするとレシートには中華民国建国の1912年を紀元とする年号が書かれている。
国際的には、中華民国は国として承認されておらず、ここは中華民国と名乗る者が実効支配している政治的空白地帯、ということになっている。

首都、台北。

日本語が

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アジアのオアシス、台湾

アジアのオアシス、台湾

台湾一周スタート。

自転車を排斥する香港から一転して、台湾はアジア一の自転車先進国。

車と干渉しない自転車レーンがあって走りやすい。

歩道を走らざるをえない場面もあるが、境目の縁石が滑らかになっており、段差の衝撃を解消してくれている。
これはベビーカーや車椅子にとってもやさしいつくり。
電車内も、自転車をそのまま持ち込める場合がある。
人々の自転車に対する理解も深い。

日本は自転車の普及度

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世界の貨幣:東アジア~東南アジア

世界の貨幣:東アジア~東南アジア

中華人民共和国人民元。

モンゴルトゥグルグ。

韓国ウォン。

日本円。

香港ドル。

マカオパタカ。

新台湾ドル。

フィリピンペソ。

ベトナムドン。

ラオスキープ。

タイバーツ。

カンボジアリエル。

ミャンマーチャット。

マレーシアリンギット。

シンガポールドル。

インドネシアルピア。

ブルネイドル。