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真の意味で心身の休息をとるために -3-

人間が生きる上で必要不可欠な「休息」について、改めて考え直すヒントになればと思い、書籍「心療内科医が教える本当の休み方」を読んでいます。

これまでの「交感神経」「不交感神経」によるバランスから脱却した、スティーブン・W・ポージェスの「ポリウェーガル理論」を起点にして、何が「休息」の核になるのかを考えたいです。

前回は現代社会ならではの「凍りつき」の症状をはじめとして、精神的反応のパターンを見てきました。これらは社会的な生存戦略が含まれますが、同時に自分の生きやすさを叶えるための課題でもあります。

今回は「凍りつき」の起源と言える背側迷走神経に対して、自分にもできそうな対処方法などを考えてみたいと思います。


凍りつきに対する特別なアプローチ

前回に精神的なストレスの起点と言える「交感神経」または「背側迷走神経」のそれぞれに対して、適切なアプローチが存在することを示しました。

特に「背側迷走神経」に伴う「凍りつき」には、物理的な「休息」だけでは改善が難しいです。その場合は、自分が背側迷走神経(優位)の状態であることを受け入れて、積極的に肯定することが重要です。

つまり、精神的な安心感を呼び戻すことで「ゆらぎ」のリズムを再構築することです。よく言われる「自律神経失調」とは、腹側迷走神経が十分に機能せずに、結果的に自律神経が失われた状態と言われています。

背側迷走神経を刺激するためのアプローチとして、音楽などをはじめとした癒しに特化した方法があります。これはメンタルの不調に留まらず、心不全や肥満症などの病気にも有効であることが知られています。

また、本書にある特有のアプローチとして「グラウンディング」があります。現在の自分の中にある感覚を取り戻すことです。例えば、毛皮やぬいぐるみなど手触りが良いものを撫でることなどが挙げられます。

内受容感覚と外受容感覚の切り替え

現在の環境においては、往々に過剰適応してしまうことがあります。まさに現代社会を象徴するような問題だと思います。

私たちは社会的存在の自分(外受容感覚)として生きていますが、精神的なバランスを保つためには「内受容感覚」も同様に必要です。つまり、社会的な要求と個人的な要求の両方をバランスよく叶えるということ。

つまり、現代は外受容感覚が先鋭化してしまい、内受容感覚を呼び起こす行為が不足してしまう傾向にあると言えそうです。

自分もメンタルの不調を起こした経験があります。そこから、会社を含めて自分のコミュニティーにおける「心理的安全性」が確保したことで、症状が寛解の方向に向かいました。

個人間の安心感の糧になるものを「リソース」と呼びます。定期的に自分に有効なリソースに触れ、自身の中で起こる感情などに向き合うことが、精神的な休息を意味すると思いました。

おわりに

現実として社会の中で生きていくには、ジャンルを問わずに自身のコミュニティーを確保すること、各々のコミュニティーで「心理的安全性」を確立することが挙げられそうです。

特にコロナの時期を境に、これらの達成が難しくなりつつあるように感じます。また、有効なつながりは人間同士に限りません。例えば、自然とつながるような方法もあるのです。

やり方は人それぞれだと思います。各々のアプローチに対して向き不向きは個人差が出ますので。例えば、自分は人間同士だけでなく猫などの動物と触れ合うことにも向いているように思います。

今回は「休息」について様々な視点で見ました。これらを定期的に考え直したりして、これからを再構築していければと思います。

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最後まで読んで頂き、ありがとうございます。この記事があなたの人生の新たな気づきになれたら幸いです。今後とも宜しくお願いいたします♪♪
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