99%の無駄を捨てて1%に集中する 〜エッセンシャル思考を読んで〜
今年の3発目の読書感想文。今回読んだ本はこちら。恥ずかしながら、この「エッセンシャル思考」という言葉は今回初めて聞いた。
99%の無駄を捨てて1%に集中する。この台詞が印象的だ。別の表現で伝えるとしたら「より少なく、しかしより良く」である。仕事もプライベートも心から満足できるような「やりたいこと」を選択するためのヒントになる本である。
成功のパラドックス
この話の前提として、ほとんどの人が「成功のパラドックス」に陥ることを書いておきたい。成功は己に自信をつけるために必要不可欠な要素だが、それが後にエッセンシャル思考(本気でやりたいことに集中する)の障害になるのだ。
例えば、本書で紹介されている成功のパラドックスの流れについて。大雑把にこんな感じである。
1.目標を見定めて、成功に一直線に進む
2.成功して周囲に頼られ、多くの仕事を振られる
3.仕事が増えて、時間とエネルギーが拡散される
4.本当にやるべきことに着手できなくなる
この流れにより、最終的に自らを成功に導いてくれた際の具体的な方向性を見失う。この流れに落ちる人はよく見かけないだろうか。もしくは、自分がそうだという人もいるかもしれない。かくいう私もそのひとりだ。
ここでだいじな話として、如何に忙しくてやるべきことに着手できない状況だとしても、それを選択しているのはあくまで貴方だということだ。
つまり自己責任だということ。では、どうすればこの不毛なループから脱出できるだろうか。
90点以上の物事に集中する
人生は選択の連続である。与えらえた選択肢の中で、できれば自分で納得できる選択をしたい。そんな時に必要なのは自分の中で明確な選択基準を持つことである。それを象徴しているのが「90点以上のことだけを選択して実行すること」である。
選択基準は人それぞれだが、好きなことややりがいを感じることを選択基準に置く点は共通している。90点以上は厳しいことだと思われるかもしれないが、99%の無駄を捨てて1%に集中するのだから、これくらいは当然であろう。
一方でこれを実行しようとすると、どうしても避けて通れない壁がある。断るということだ。私もなかなか行動に移せないところだ。
それでも、断るという行為を平和的にできることが大切なのかもしれない。そのための方法(テクニック)も書かれていた。例えば、こんな感じである。
・代替案を出しながら断る
・予定を確認して折り返す
・肯定を使いながらも否定する
・別の人を紹介する
他にもいくつか書いてあるが、詳しくは書籍を手に取り確認してみてほしい。断ること自体は解決策のひとつに過ぎない。肝心なのは、自分がやりたいことに集中するために、余計で細々とした仕事を抱え過ぎないようにすることだと思う。そのためのアイデアを繰り出し続けることが企業家には必要なのだ。
試験的にやめてみる
断るとはまた違うスタンスだが、試験的にやめてみてから本当にやめるという方法が紹介されていた。
逆プロトタイプというテクニックだ。プロトタイプとは試験的に構築してみて、状況次第で本当に着手するかを検討することである。これの逆転の発想である。
例えば、私は仕事は個人で進めることが多いのだが、その際に無駄なことを試験的にやめてみは決して悪い選択ではない、これなら周りに波風を立てることも少ないだろう)。
一方、私は周りの心象を気にするところが自身にあるため、何でも依頼を承諾してしまう傾向がある。この癖みたいなものをやめるために、上記の手段を行使するということが課題である。
おわりに
今回は本当に重要なことだけに全集中する(重要でないことを少なくする)ために必要なやり方(テクニック)について知ることができた。
エッセンシャル思考は、自分の選択を自分の手に取り戻すための道のりである。本書にはこう書かれていた。まさにその通りだと思う。
エッセンシャル思考を意識できるように、日頃から状況を整理することもだいじになるだろう。そのために、今からできることを少しずつ試していきたい。
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最後まで読んでいただき、ありがとうございました。実際は非定期ですが、毎日更新する気持ちで取り組んでいます。あなたの人生の新たな1ページに添えるように頑張ります。何卒よろしくお願いいたします。
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