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読書の備忘録

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ビジネス書、マーケティング、リベラルアーツ関連の読書備忘録です
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2022年1月の記事一覧

コトラーのマーケティング4.0〜スマートフォン時代の究極法則〜

「コトラーのマーケティング4.0」スマートフォン時代の究極法則 フィリップ・コトラー/ヘルマワン・カルタジャヤ/イワン・セティアワン 著 はじめにマーケティングはデジタル経済におけるカスタマージャーニーの質の変化に適用する必要がある。かつての顧客はマーケティングキャンペーンに影響されやすかったが、最近ではFファクターが信頼される。 透明性の高いデジタル世界では欠点を隠したり顧客の苦情を隔離したりはできない。ソーシャルコネクティビティ、顧客コミュニティにおけるつながり。

多様性の科学

多様性の科学 画一的で凋落する組織、複数の視点で問題を解決する組織 (マシュー サイド著) 多様性これまで、「能力の高さ」と「多様性」は両立しないという考え方があった。人と違うという理由だけで能力の劣る人を採用できないという主張。 ・通常は人口統計的に多様であると、認知的多様性も高くなることが多い ・視点が多様化するほど、見つけられる有益な解決策の幅が広がる ・無意識で自分のフィルターでものを見ている 多くの盲点・実験において、プレゼントを受け取る側が提示したリストを無

ビジネスエリートのためのリベラルアーツ 哲学

ビジネスエリートのためのリベラルアーツ「哲学」(小川 仁志 著) はじめに不確実で曖昧で複雑で予測困難な時代、何が起こるかわからない時代で生き抜くにはこれまでとは違う能力が必要。教養をベースとした強靭な思考力すなわちリベラルアーツが必要。 ・混沌とした事態を分析する力 ・正解がない中で決断する力 ・難問を解決する力 ・新しい価値を生み出す力 ・哲学の分類 地理:西洋哲学、東洋哲学 時代:古代ギリシア、中世、近代、現代 対象:形而上学(抽象的な問いを考える)、認識論、倫理

コトラーのH2Hマーケティング 人間中心マーケティングの理論と実践

「コトラーのH2Hマーケティング」人間中心マーケティングの理論と実践(フィリップ・コトラー、ヴァルデマール・ファルチ、ウーヴェ・シュポンホルツ 著) 第1章 マーケティングの現状 第2章 新たなマーケティング・パラダイム――H2Hマーケティング 第3章 H2Hマインドセット――H2Hマーケティングの基盤 第4章 H2Hマネジメント――信用とブランドを重視する 第5章 H2Hプロセス――オペレーティブ・マーケティングを再考する 第6章 この難しい世界の中で ■H2H(Hum

The Art of Marketing マーケティングの技法

The Art of Marketing マーケティングの技法―パーセプションフロー・モデル全解説(音部 大輔 著) ■パーセプションフロー・モデルとは ・消費者の認識変化を中心としたマーケティング活動の全体設計図 ・現状認識や将来像を共有し市場創造やブランド構築を計画実行し、的確な判断を行うための技法 ・どのように売るかではなく、どのように欲しくなり満足するかを可視化 ・全活動を把握できれば部分最適に陥らない ■ファブリーズの例 ・戦略:売上の達成に必要なユーザー数を確

プロセスエコノミー

プロセスエコノミー 〜あなたの物語が価値になる〜(尾原 和啓 著) ■プロセスエコノミー ものが埋もれる時代の稼ぎ方がプロセスエコノミー。それはコピーできないものだから。現代はネットを通じて品質が上がりやすい。アイデアもコピーされやすい。差別化ポイントはプロセスにある。(地球環境にやさしい過程も製品プロセス) ■アウトプットエコノミー プロセスでは課金せずにできたものを売る。製品の品質やマーケティングがポイントになる。 ■プロセスエコノミーのポイント 1アウトプットの前

インバウンド・ルネッサンス 日本再生

インバウンド・ルネッサンス 日本再生(池上 重輔、早稲田大学インバウンドビジネス戦略研究会 著) ■インバウンド観光の課題 1:どのような客をどれぐらい誘客するか、どの程度収益化するかの戦略 2:低単価から高付加価値化 3:観光産業におけるグローバルブランド化 ■インバウンドアウトバウンドループ(IOL) 1観光客・ビジネスパートナーなどを海外から呼び込む 2日本・地域・サービスとの接点を高め日本のファン化 3日本に滞在 4帰国し日本製品・サービスを継続購入 5再び日本へ

地球の未来のため僕が決断したこと

地球の未来のため僕が決断したこと 〜気候大災害は防げる〜(ビル・ゲイツ著) ■ 510億からゼロへ 「最大のテーマ」 ・温室効果ガスによる気候変動により人類は被害被る ・温室効果ガスは少しでもあると溜まり続け気温は上がり続ける ・現代文明にエネルギーは重要:所得と電気の使用量の関係は比例する ・気候変動により最も影響を受けるのは貧困農業従事者 「すべきこと」 1気候大災害を防ぐには温室効果ガスをゼロにしなければならない 2太陽光や風力発電をもっと効率よくする必要がある

価格優位戦略

価格優位戦略〜高価格で収益を最大化する実践シナリオ〜(マイケル・V・マーン、エリック・V・ログナー、クレイグ・C・ザワダ 著) ■ 価格優位 ・多くの企業が成功していない競争戦略は価格優位 ・適切な価格は売上数量を増やすよりも増益を実現できる ・価格を増加:グローバル1200のうち、価格を1%増加すると営業利益は11%上昇 ・固定費を減少:固定費を1%を減らすと営業利益は2.7%だけ増加 ・数量を増加:売上数量を1%増加させると、営業利益は3.7%だけ増加 ■ 価格と売上

行動を変えるデザイン 心理学と行動経済学をプロダクトデザインに活用する

行動を変えるデザイン ―心理学と行動経済学をプロダクトデザインに活用する(Stephen Wendel 著) ■ 行動変容デザイン:行動に働きかけるプロダクトの作り方。目標は人が何かをしやすくすること。 1心の働きが行動の決定にどう作用するか理解する(理解) 2企業やユーザーの目標に対して、変えるべき行動を探索する(探索) 3設定した行動をデザインする(デザイン) 4測定と分析で効果を改善する(改善) ■心は行動をどうやって決めているか ・脳内の熟慮と直感の2つの心理モ

HIGH POWER MARKETING ハイパワーマーケティング

HIGH POWER MARKETING(ハイパワーマーケティング)〜あなたのビジネスを加速させる力の見つけ方〜(ジェイ エイブラハム 著) 第1章 あなたの飛行計画~どこに向かうか、全体像を理解する 第2章 現状を把握する~現在の強みと弱みを知る 第3章 関係性に投資しよう~クライアントの顧客生涯価値を計算する 第4章 人と違う強みを探す~USPを構築する 第5章 断ることができないオファー~購入を妨げる最大の障害を取り除くリスクリバーサル 第6章 魚のいるところで釣りを

生物から見た世界

生物から見た世界(ユクスキュル、クリサート著) ■環境と環世界 生理学者は、生物を人間世界にある客体と捉える 生物学者は、生物自身が独自の世界に生きる主体と捉える ・血を吸うダニは哺乳類の体の何百の作用のうち、知覚標識が3つだけであるのはなぜか。 ・動物が「世界がどう見えているのか」ということではなく、「世界をどう見ているか」ということ ・環世界は主体が主観的に作り上げた世界であり、客観的な環境ではない。 ・環世界は主体の周りに存在している環境とは異なり、その主体が意味を

ブランド戦略論

ブランド戦略論(田中 洋 著) ■ブランドとは ・ブランドの語源は焼印 ・ある売り手の商品やサービスが他の売り手のものと異なるものとするための名前・用語・デザイン・シンボル、他の特徴(アメリカマーケティング協会) ・交換の対象としての商品・企業・組織に関して顧客が持ちうる認知システムとその知識(本書定義)→情報ベースのブランド観から意味ベースのブランド観へ 12の定義 1法律的用法(商標) 2ロゴ:商品を差別化して品質の保証をする 3企業:認知できる企業名 4簡易表現:素

データ立国論

データ立国論(宮田 裕章 著) 第1章 データが変える社会――所有から共有へ 第2章 データ共鳴社会のつくり方 第3章 データ・シフトで変わる産業の形 第4章 データ共鳴社会の実現に向けて 第5章 生きるをつなげる。生きるが輝く――新たな社会へ ■はじめに ・データによる貨幣以外の価値 これまでは交換可能な価値としての貨幣。 データ社会は貨幣を媒介せずに社会を駆動させることが可能。ポスト資本主義。(例:中国の信用スコアによる社会など) ・データ共鳴社会:経済合理性だけでな