読書備忘録(有田 元則)

多面的な創造力と思考力のための読書備忘録・要約です。本のジャンルはビジネス、戦略論、マ…

読書備忘録(有田 元則)

多面的な創造力と思考力のための読書備忘録・要約です。本のジャンルはビジネス、戦略論、マーケティング、観光業、デザイン思考、リベラルアーツ関連などです。書評というよりは大事なポイントを押さえておくための要約・メモです。フォローご自由に。

最近の記事

利己的な遺伝子(40周年記念版)

「利己的な遺伝子 The Selfish Gene」(リチャード・ドーキンス 著) 第1章 人はなぜいるのか 第2章 自己複製子 第3章 不滅のコイル 第4章 遺伝子機械 第5章 攻撃 〜安定性と利己的機械 第6章 遺伝子道 第7章 家族計画 第8章 世代間の争い 第9章 雄と雌の争い 第10章 ぼくの背中を搔いておくれ、お返しに背中を踏みつけてやろう 第11章 ミーム 〜新たな自己複製子 第12章 気のいい奴が一番になる 第13章 遺伝子の長い腕 はじめに 第1章 人

    • 進化とは何か ドーキンス博士の特別講義

      「進化とは何か」ドーキンス博士の特別講義(リチャード ドーキンス著) 1章:宇宙 生命はどこから来たのか、私たちはなぜこうして生きているのか 生命が宇宙の中で進化というゆっくりした過程を経て育つ。 ・エリート(少数精鋭)だけが祖先になれる 生き残り配偶者を見つけ生殖し食べられてしまわないよう気をつけ食物を探し、良き親でありといった様々なことができる必要がある。生き残ってきたのはこれまで成功し続けてきた祖先の遺伝子を通じて必要な要素をすべて受け継いでいるから。 ・私たち

      • 販促の設計図

        新規顧客が勝手にあつまる「販促の設計図」 〜営業スタッフを使わない、下請けもやらない中小企業が売上を伸ばすための法則(中野 道良 著) 下請けの問題 ・価格を値切られ利益が出ない ・無理なスケジュールを強いられる ・社員の不満が増え離職率が上がる ・会社の未来が描けず経営が弱体化する 営業スタッフの努力に期待しすぎない ・営業スタッフが会社に貢献できるかどうかは博打になる ・営業スタッフを雇用する費用をマーケティング費用に投資する 販促の設計図 1発掘の段階 ・見込み

        • 運動の神話(上・下)

          運動の神話 (上・下)(ダニエル E リーバーマン 著) カロリーが限られている場合、本来、極力エネルギーを使わないようにできている。スリルを味わうためだけなど不必要な目的にエネルギーを使ったりはしない。 エネルギー配分理論 食物から得られたエネルギーを以下のようなものに配分される。 ・成長 ・維持 ・蓄積 ・活動 ・繁殖 なぜ長時間、座っていることが不健康なのか ・座っているので、運動などをやらないことになる ・血液中の糖や脂肪が増えて体に有害 ・炎症が起き、免疫

        利己的な遺伝子(40周年記念版)

          経営戦略原論

          経営戦略原論(琴坂 将広 著) 経営戦略論は、実務と理論にギャップが生まれがち。経営戦略論が歴史的にどのように発展してきたかを知る必要性がある。 「経営戦略の定義」「3つの階層」 ・全社戦略(コーポレートストラテジー) ・事業戦略(ビジネスストラテジー) ・機能戦略(ファンクショナルストラテジー) 組織、目標、道筋の要素を骨格として、何らかのゴールに辿り着くためもの。一般的に「外部環境」と「内部環境」の2軸から考えるものが共通している ミンツバーグの戦略の5P Pl

          収益多様化の戦略

          収益多様化の戦略〜既存事業を変えるマネタイズの新しいロジック〜 (川上 昌直 著) 顧客を喜ばせ、企業も利益をえる方法(価値創造×価値獲得) 1価値創造:顧客への価値提案と価値提供のプロセス 2価値獲得:収益化 利益イノベーションの概要 1:収益化から利益化へ 2:様々な利益の生み方 3:収益源の多様化(課金プレイヤー・課金ポイント・課金タイミング) 4:収益化のロジック 5:新たな価値獲得 30の利益の生み出し方 1プロダクト販売:原価に一定の利益を乗せる 2サー

          医療現場の行動経済学

          医療現場の行動経済学〜すれ違う医者と患者〜(大竹 文雄、平井 啓 著) 行動経済学的特性 限定的合理性 ヒューリスティックス 医療行動経済学と健康行動との関係 リスクを嫌う人は一般的に積極的な健康行動を取りやすいが、健診受診については不明確。せっかちな人や先延ばしにする人ほど健康行動をとらない。意思決定上の癖を利用して行動を促すナッジの活用。 がん治療での適切な意思決定 バイアスを理解することが役立つ。情報が多いと判断を誤るため選択を適度に減らす。現実にはありそ

          医療現場の行動経済学

          「観光再生」サステナブルな地域をつくる28のキーワード

          観光再生 〜サステナブルな地域をつくる28のキーワード〜(村山 慶輔 著) 第1章 観光再生に欠かせない「サステナブル」という視点 01 サステナブル・ツーリズム:環境・社会・経済を維持した観光。ガイドラインに沿った観光促進。 02 リジェネラティブ・トラベル:再生可能な旅行。環境に優しいではなく以前よりも環境を良くするもの。サステナブルは緩和に過ぎない。 03 地域教育とシビックプライド:考えるきっかけとなるコーディネーターの必要性。学習機会作り。 04 コミュニティ・

          「観光再生」サステナブルな地域をつくる28のキーワード

          3つのステップで成功させるデータビジネス

          「3つのステップで成功させるデータビジネス」 データで稼げる新規事業をつくる (EYストラテジー・アンド・コンサルティング 著) スマホなどデジタル化によりデータは増大し新規ビジネスの機会になっている一方で、データは曲者でもある 「データ活用の2つの分類」 1:データによる業務レベルアップ → データによる効率化、省力化、ミスやエラーを減らすなど 2:データマネタイズ → 新規事業による収益化 「データビジネスの3つの段階」 3つの段階を連続して進化していくわけでは

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          映画を早送りで観る人たち

          「映画を早送りで観る人たち」 ファスト映画・ネタバレ、コンテンツ消費の現在形(稲田 豊史 著) 背景 ドラマや映画において、演出された沈黙や会話の少ないシーンなどを早送りすることは、作品を堪能していると言えるのだろうか。年齢が若い方が、倍速視聴の経験者が多い。Netflixなどでも倍速機能がついている。ファスト映画の登場も必然性があり違法であるがニーズがあったことは確か。 【外的要因】 1 作品の供給過多 昔に比べて、NetflixやAmazonなどの動画配信メディア

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          遺伝と平等

          「遺伝と平等」〜人生の成り行きは変えられる〜 (キャスリン・ペイジ・ハーデン 著) 人の個体差(生物学的差異)の科学は、平等主義を否定するものではなく両立するものと考える 1:社会の不平等を理解する上で遺伝学は重要である 2:自然くじによって引き起こされた遺伝的な違い 3:人の遺伝的差異が人生のアウトカムにどのように違いが出るか 4:現状の双子研究などはヨーロッパ系の遺伝に限定されている 5:人生のアウトカムの原因が何か 6:遺伝子と教育の関係 遺伝くじ 性格やうつ病

          桁違いの成長と深化をもたらす10X思考

          「桁違いの成長と深化をもたらす10X思考(テンエックス思考)」 〜これまでの思考法の限界を超える知の全技法〜(名和 高司 著) 第1部 思考法の進化  第1章 ロジカル・シンキングの限界  第2章 デザイン・シンキングの罠  第3章 システム・シンキングの可能性 第2部 異次元へのワープ  第4章 3つのマクロトレンド  第5章 5つのパラダイム・シフト(PS:軸ずらし) 第3部 組織と仕事の未来  第6章 進化する組織  第7章 ライフ・シフト、ワーク・シフ

          桁違いの成長と深化をもたらす10X思考

          デール・カーネギーの人を動かす方法

          デール・カーネギーの人を動かす方法(デール・カーネギー 著) 人を動かす秘訣 ・人は自分よりも何かしら優れているところがある。他人の良いところを考える。そうすればお世辞にはならない。 ・相手の欲しいものを教えてあげる。説教や希望を伝えるのではなく相手に必要なことを伝える。 人に好かれる6つの原則 原則1:人に対して心から関心をもつ 原則2:無理にでも笑うこと。明るく振る舞うと本当に楽しくなってくる。 原則3:人の名前を覚える。どの言葉よりも重い意味を持つ。 原則4:

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          不合理だからうまくいく

          不合理だからうまくいく: 行動経済学で人を動かす(ダン・アリエリー 著) ・高い報酬は逆効果(ビジネス) 一般的に報酬が上がると成績もあがるが高すぎると逆効果。金銭的報酬だけでなく社会的報酬(誰かに認められる等)においても、高すぎるとプレッシャーやストレスがかかりすぎて成績が落ちる場合がある。モチベーションを高めつつ無意味なストレスを軽減するインセンティブにしておく。 ・働くことの意味(ビジネス) 働くモチベーションや働くことの意味について。目標を達成したいという感情

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          問題解決力を高める「推論」の技術

          「問題解決力を高める推論の技術」(羽田康祐 k_bird 著) 1. はじめに ・正解から推論へ VUCAの時代、未来が未知である以上、世の中に絶対的な正解は存在しない。推論力によって問題を解決していく。 ・分析と推論力 分析は、事実と事実の関係性を推論で解明していくプロセスであり、推論力が必要。 ・ビジネスと推論力 推論力はビジネススキルの中核に位置する。以下は企業経営資源のVRIOフレームワークと照らし合わせた推論力。 Value(価値):情報や知識と異なり、オ

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          NOISE (上・下)

          NOISE 上下 〜組織はなぜ判断を誤るのか〜 ダニエル・カーネマン、オリヴィエ・シボニー、キャス・R・サンスティーン(著) ファスト&スローのダニエル・カーネマンによる著書。続編。 ■ 二種類のヒューマンエラー 医者の病名の判断、面接や人事評価、裁判の保釈審査、特許の是非の審査、アナリストの市場予測など実際の場面において多くのヒューマンエラーやばらつきが起こる。人によるばらつきだけでなく、同じ人でも異なる判断結果をするケースもある。 背景 ・犯罪の刑罰において、裁判