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『ゴジラ-1.0』山崎貴によるハリウッドへの憧れと挑戦について。
TVバラエティの番組で映画監督・山崎貴が語った言葉だ。放送された2023年2月はスティーブン・スピルバーグ監督作『フェイブルマンズ』の日本公開を控えたタイミングであり、スピルバーグを敬愛する映画監督たちが彼の偉大さを語るという番組の流れのなかで放たれた一言だったが、当時のショックを滲ませるような山崎の物言いには、ただ天才作家を讃えるための小粋なジョークとは思えない重みがあった。
映画史において
『君は放課後インソムニア』森七菜が曲伊咲を演じる必然と、彼女たちに託された「長い夜」への希望とは。
近ごろ、シネマコンプレックスで働いている身として思うのは「いま上映している映画は、本当に必要な人のもとへ届いているのか」ということだ。商業映画には顧客の属性などで想定されるターゲット層が存在し、配給会社や興業主はそこに向けて宣伝を打つことになるが、いざ実際に公開されると作品の内容が最も響くはずの層が観にきていないという事態が往々にしてある。
とくに近年は、「実写の青春映画」が若者への訴求力を失
庵野秀明の努力と没頭~『庵野秀明展』の雑感と、『シン・ウルトラマン』への期待について
はじめまして
映画館でスタッフをしています、ありたらむといいます。
このnoteでは私が触れた映画・ドラマなどなどをピックアップして、なにが面白いのか/面白くないのか、そこにどんな背景があるのか、考えたことを文章にまとめたいと思います。どうぞ、お付き合いくださいませ。
今回は、『庵野秀明展』の雑感を書きます。
『庵野秀明展』とは
『庵野秀明展』は、『新世紀エヴァンゲリオン』などで知られる