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2022年 3月 16日

いささかやり過ぎてしまった前回

見守りってなんだ?

相手との距離感、家づくりにおいては物理的な距離感が重要になるが、心理的な距離感も考える必要がある。そもそも、この歳になっても未だに家族との距離感の取り方の正解が解らないというのに。少なくともこの設計を通して、家族と関係を再確認させられている。

強すぎた力関係に辟易としていたはずなのに、あの人と同じことをしてしまいそうになる。

母さんに正直に話したら、やっぱり難しいわよね、と曖昧に笑っていた。

あの人も、父親も、こんな気持ちでいたのだろうか、、

少なくとも、前回までのスタディは少々やりすぎだったと反省できた。

自立した関係をもっていたい。親子とはいえもう立派な大人同士、プライバシーの侵害は極力避けたいところ。

今回は共用スペースを中央にして個人スペースを左右両端に対象に設置して距離感を大事にしてみた。玄関をあがってすぐ右横に水回りをあつめトイレ洗面所浴室を道路側に配置。キッチンダイニングリビングは敷地奥側に大き目のサイズ感でならべた。

距離感を大事にしたい

母さんのガーデニングは敷地右側の庭で日当たりよく行ってもらうこととし、山々と庭の景色が見えるようにコーナー窓とした。ガーデニング用の趣味道具は外からアクセスできる作業室に収納することを想定して、寝室WICの横に配置した。

母さんの部屋からの景色の良さは譲れない

自分用の寝室は掃き出し窓で角にWIC、その横に玄関と玄関収納をうまく小さく納めて確保したスペースを使ってこぢんまりとした仕事部屋をつくった。

悪くはないが、日当たりはどうだろうか・・・

しかし、まあ、距離が離れすぎていて、これでは母さんを見守ることは叶いそうにない。

少し離しすぎただろうか

また、ついつい景色を優先しすぎて、水回りを下側にまとめてしまったせいかLDや個室への日当たりが疎かになってしまった。

彼方立てれば此方が立たぬ・・・か

水回りを南側にするなんて、父親と同じようなヘマしてるし。ちゃんと、試行錯誤を通して、学んできたことを活かした案にしよう。

今回のプラン

この物語はフィクションです。実在の人物や団体などとは関係ありません。 在のもの、出来事とは一切関係ありません。
『バベルの住宅』連載はこちら

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