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犯罪予測AIが9割的中、Markdownプレゼン資料、三大都市圏暑すぎな話(コンワダさん42週目)

 こんにちは、株式会社アーキロイドの津久井です。今週も社内で話題になった事例(コンワダさん)からいくつかをご紹介します。バックナンバーはこちら

事例1:9割的中する犯罪予測するAIアルゴリズム

―――特定の場所で、来週犯罪が起きるかがわかるAI
 アメリカ・シカゴ大学の研究グループが、未来に起こるであろう犯罪を予測するアルゴリズムを発表しました。特定の個人の犯罪予測ではなく、300㎡四方の区間内で犯罪が発生するかどうかの予測だそうです。1週間前後の未来ならば90%の的中率だそうです。

―――従来のアルゴリズムよりも高的中率のワケ
 
類似の従来アルゴリズムは、警察による取締の偏りや、都市の複雑な社会環境を考慮していなかったため的中率が低かったそうです。今回のアルゴリズムは、シカゴ市の暴力犯罪と窃盗犯罪に関するデータと、交通網・通信網などのその都市特有の社会・経済的背景と紐づけることで高精度のアルゴリズムが完成したそうです。シカゴに限らず他都市での有用性も確認済みです。今後は都市政策・警察戦略の重要ツールとしての活用が期待されています。

―――この事例について
 このニュースを見て、2010年代を代表する近未来SFアニメーション『PSYCHO-PASS』を思い浮かべたのは私だけではないはず。人間の心理状態や性格傾向を計測して数値化する「シビュラシステム」により、個人の犯罪係数が数値化され、既定値を超える者は「潜在犯」として裁かれると言う設定です。本事例は”犯罪を起こす個人ではなく、特定のエリアで犯罪が起こるかを予測する”システムなので、別物ですが、それでも将来の犯罪可能性を予測できるというのは大きな類似点です。
 かつてソフトバンクの孫正義氏が2019年3月期の同社決算で「AIのビジネスモデルは一言で言うと『推論』だ」と述べました。AI分野の進化はめざましく、本事例のようにこれまでは低い確率の予測アルゴリズムしか作れなかったような領域で、次々に精度の高いAIが開発されています。
 次はこのツールを手にする行政や警察がどのような施策を打って効果を出すかが気になります。たとえば、このAIの結果をもとに重点的なパトロールエリアに変更を加えたら、これまで犯罪が少なかったエリアで犯罪数が増えることもあるかもしれません。これまで「ある程度の推測をもとにした施策とその結果」で動いていたある意味”シンプルな社会”が、「高精度の推測をもとに最適化された施策をうち、その結果との差分を学習して更に高精度な推測をする」という、”ダイナミックな学習モデルのような社会”になっていく、そんな可能性の一端を垣間見ました。すでに世の中にはそうなっているものが多くあるかもしれません。経済モデルや予防医学とか金融工学とか。なにか好例をご存じの方は是非コメントやDMで教えてください。

▲「PSYCHO-PASS サイコパス」公式サイト。今は「3」なんですね

事例2:VS Codeでキレイなプレゼンスライドを手軽に作成できる「Marp」

―――Markdown記法でプレゼン資料づくり
 Marp(Markdown Presentation Ecosystem)は、Markdownで手軽に美しいプレゼンスライドを作れる、オープンソースのツールで、CLIツールの他にVS Code向けのツールがあるようです。プレビュー版ではありますがWebアプリもあるようです。

記事より

―――この事例について
 シンプルに、いいですね。共同編集や自由な表現という点ではGoogleSlideやMiroに劣りますが、Gitでバージョン管理も出来るし差分取得もできるので一定のコアファンがつきそうですね。

事例3:三大都市圏暑すぎる問題

―――この事例について
 先週は暑すぎて、前回のコンワダさんではロンドンの涼しい場所がわかる「Cool Space」を紹介しました。今週に入り少し落ち着いてほんと良かった…
 今回のツイートは、関東、名古屋(中京)、関西の3大都市圏の涼しい場所を可視化したMapです。こうしてみると日本の大都市はとてつもなく暑いところに集中していますね。。。うだるような暑さで生産効率がかなり下がりそうです。このTweetのリプライを確認すると、他のビジュアルを使って考察もされていますので、興味の有る方はTweetに飛んでみてください。

コンワダさん金曜日から土曜日にお引越し!?

 毎週金曜日に投稿している本連載「今週、社内で話題になった事例(コンワダさん)」ですが、来週から(実験的に)土曜日に変更することになりました。引き続き是非よろしくお願いします!
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まとめ

 今週も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
 今日は列島を揺るがす衝撃的な事件が奈良県で起きました。そうした日に犯罪予測AIの事例を掲載することの是非も考えました。その上で事件とは関係なく、こうした革新的な事例を取り上げていくことの意義を重視して掲載することにいたしました。
 日本の平和と安全、全国民が安心して暮らせる日本、そして世界であって欲しいと言う願いを込めて、本日のまとめにしたいと思います。また次週、お会いしましょう。


「今週、社内で話題になった事例」 について
株式会社アーキロイドの社内で話題になった事例(ニュース、リリース、書籍、動画、論文などなど)のうち、いくつかをご紹介します。元記事の配信時期は必ずしも今週とは限りません。数ヶ月前、数年前のものもあるかもしれません。

社外にこれを発信することで、
①アーキロイドメンバーが日々どのようなことに目を向けているのか、を知ってもらいたい。
②せっかく読んでもらえるなら有益な情報をお届けするために、自分たちの情報感度をもっと高めていきたい。
という目論見があります。

メンバーも大半が30代に差し掛かってきたので、備忘録という意味合いが一番強いかも。ご笑覧ください。

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