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読書感想文集

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徒然なるままに書く読書感想文。基本的にネタバレは無しで、ネタバレする時は事前に予告します。
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#海外文学のススメ

読書感想文(380)ジッド『狭き門』(山内義雄訳)

はじめにこんにちは、笛の人です。
読んで下さってありがとうございます。

今回は読書会で紹介された本を読みました。
作者のアンドレ・ジッドは有名な作家ですが、読んだのは今回が初めてです。

感想良かったです。が、感想が上手く書けそうにありません。
前半部分は結構共感しながら読めたのですが、後半はあまり共感できませんでした。
この作品は、現代人にあまり共感されないように思います。
理由は、以下の引用

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読書感想文(336)ドストエフスキー『罪と罰 下巻』(工藤精一郎訳、新潮文庫)


はじめにこんにちは、笛の人です。
読んでくださってありがとうございます。

今回は前回の続きです。

感想面白かったです。
が、めちゃめちゃ正直に言えば、長かったーというのが一番の感想です笑。
決して退屈というわけではないのですが、話が長くて……。ページ数が多いのもありますが、会話が長く感じます。
ただこれは隠し事をしている者、相手の考えを探ろうとしている者たちの婉曲な言い回しのせいなので、必要

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読書感想文(335)ドストエフスキー『罪と罰 上巻』(工藤精一郎訳、新潮文庫)


はじめにこんにちは、笛の人です。
読んでくださってありがとうございます。

今回は世界的に有名なロシア文学、ドストエフスキーの作品です。
ドストエフスキーの作品は初めて読みます。
この本は数年前に「いつか読むやろ!」と思い、買ったまま積ん読になっていました。
今回手に取ったのは、青春18きっぷで鈍行に乗りながら、じっくり長編を読もうと思ったからです。
結局、上巻を読み終えたのも帰ってきてからでし

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読書感想文(321)アーサー・C・クラーク『幼年期の終わり』(池田真紀子訳・光文社古典新訳文庫)

はじめにこんにちは、笛の人です。
読んでくださってありがとうございます。

今回は珍しくSFを読みました。
きっかけは読書会で紹介されたことです。紹介の仕方がとても上手だったので、続きが気になって読むことにしました。
著者のアーサー・C・クラークの名前は知っていましたが、読むのは初めてです。

感想面白かったです。
ただ、何がどのようにと言われると、結構難しいです。
半世紀以上前に書かれた作品なの

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読書感想文(320)『リルケ詩集』(富士川英郎訳)

はじめにこんにちは、笛の人です。
読んでくださってありがとうございます。

今回は、湊かなえさんの『母性』に引用されていることで最近話題にもなった、リルケの詩集です。
ただ、読もうと思ったきっかけは、平野啓一郎さんの『マチネの終わりに』で、ギタリストがリルケの詩を元にした曲を理解する為に、リルケの詩を理解しようとしていたことです。
これを読んだ上で、もう一度『マチネの終わりに』を読もうと思ったので

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読書感想文(318)エミリー・ブロンテ『嵐が丘』(鴻巣友季子訳)

はじめにこんにちは、笛の人です。
読んでくださってありがとうございます。

今回は久々に『嵐が丘』を読みました。
この本を読んだのは大学四年生の頃だったと思います。
作者の姉であるシャーロット・ブロンテの『ジェーン・エア』を読み、とても面白かったのが読んだきっかけだったと思います。
英文学科の友人がこの本のことを話していたおかげでもあります。

今回久々に読もうと思ったのは、翻訳された鴻巣友季子さ

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読書感想文(300)ピップ・ウィリアムズ『小さなことばたちの辞書』(最所篤子訳)

はじめにこんにちは、笛の人です。
読んでくださってありがとうございます。

今回は記念すべき300本目の読書感想文になります。
300本目に選んだこの本は、最近友人にオススメされたものです。
ちなみに、読む前は辞典編集に関わるということしか知らず、それならとりあえず辞書編集を題材にした日本の小説である三浦しをん『舟を編む』を読まなければ!と思って先に読みました。

感想私は海外文学を読み慣れないの

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読書感想文(276)パウロ・コエーリョ『アルケミスト』(山川紘矢・山川亜希子訳)

はじめにこんにちは、笛の人です。
読んでくださってありがとうございます。

今回は久々に海外文学です。
読んだきっかけは本屋さんで偶然見かけた時にオススメされたことです。

感想とても良かったです。
今年読んだ中で一番かもしれません。
毎年、読んだ本の中で特に印象に残っているものをnoteにまとめていますが、今年はこの本が一番かもしれません。
まあまだ年末までには時間があるので、これから長い時間を

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読書感想文(233)ダニエル・キイス『アルジャーノンに花束を』(小尾芙佐訳)

はじめにこんにちは、笛の人です。
読んでくださってありがとうございます。

今回はずっと積ん読になっていた海外の小説です。
これを知ったきっかけは確かツイッターの「#自己紹介代わりの小説10選」でした。
最近久々にこの作品を見かけたので、思い出して読んでみました。

感想なかなか、重たいというか、インパクトの強い作品でした。
特に序盤と終盤は印象的で、これを翻訳した小尾芙佐さんもすごいなと思いまし

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