出会い11~覚悟

そもそも、今の村長は影丸の母と婚姻し子供を宿していた。

同じ頃、当時の村長の娘にも、旅の男の子供が出来た。村長になりたかった訳でもなく逃げるように村を出ていった。

娘の体裁が悪いと言う理由で、無理矢理押し付けられたものだった。将来性のある影丸の父に白羽の矢がたったのだ。

まして、我が子ですらない。

その女は親の立場を使い、散々影丸の母をいじめ、村の外れに追いやった。いま、社のある場所は苛めぬかれた、母の魂を休めるために立てられたものだった。

そのうち、当の女も子供を押し付け、見知らぬ男について村を出ていってしまった。

見知らぬ男の子供とはいえ、村長(むらおさ)には大事な孫。目の中に入れても痛くない可愛がりようだった。

だからとはいいきれないが、残虐な所があった。

虫や小動物に容赦ない。などに幼い頃から片鱗はあった。その割に強い者には媚びへつらうなど、子供らしくないところもあった

そんな因縁ある相手を助けなければならない。何の因果だろうか、はっきり言えばとっとと熊にでも悪魔にでも食われてしまえと普段なら、思わないこともチラッと考えてしまう。

まず、自分の煩悩と戦う所からになってしまった。

ふー、お館様にお会いしたいなぁ~

白い雲の下、穏やかな時間は今のこの一瞬だけだった

ここまで



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