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氣の施術その背景~施術者プロフィール【9】あとがき/浄化と解放、癒し…そして( 2020.11.26 )

 2020年11月6日 群馬県富岡市にて、とあるセミナーの講演者を務めて参りました。内容は簡単に申しますと「氣」について。演題は「氣の施術を続けて観てきたもの~心の風景」といたしました。

 後日、私はこの講演内容を材料に、またこれまで書き留めてきた文章とも併せ再編集した「施術者プロフィール」の小冊子を作製しました。初めこれは私の施術を受けてくださる方々にお読み頂くことが目的でしたが、このたび小冊子の内容を記事にしてマガジンにまとめてみました。

 タイトルは「氣の施術その背景~施術者プロフィール」でありますが、実のところ言葉のみで「氣」のお話を進めるのは至難の技です。このマガジンは私の施術の背景、大袈裟に言えば思想となるのでしょうが、結局は私自身の心の風景なのだろうとも思います。内容は、身体と氣と心、セルフコントロール、浄化と解放、癒し、心の成熟をテーマとしております。全9記事。もしも最後までお付き合い頂けましたら幸甚です。

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【8】死を見つめる。いかに生きるのか。
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あとがき「 浄化と解放、癒し…そして 」

 よく世間では「病は氣から」と言われる。また、氣は心の動きに応じ心模様そのままに流れていく。この身体と氣と心の関係は、その流れや働きこそ目には見えなくとも、また自覚なくとも、どこかで我々はそのことを理解しているように思う。母親が「痛いの痛いの飛んでいけ!」と我が子を癒し安心させるのもその好例であるし、似たような経験やお考えを持たれる方は多いのではないだろうか。

 身体の痛みが軽減していく機序に医学的な解明が必要なのは間違いない。しかし、まずもって当事者にとって重要なのは、痛みや辛さそのものからの解放であろう。また、この痛みや辛さの問題は、身体ばかりでなく心にも起きていることも事実である。そして、事故などを除いて、身体と心その両方相まっていることも多くあると思われ、いかにして疲弊した心身を癒していくのかは大きな課題である。

 父は氣で触れずに痛みを取り多くの人を魅了してきた。もちろん、父も心と身体の関係を重要視してはいたのだが、やはり、氣を動かすことに特化したあまり、身体と氣と心の浄化をないがしろにした点は否めなかった。そしてその結果、父は脳内出血を起こした…と私は見ている。心の動きは氣に表れ、いずれ身体に出るのだが、現象として実感的には精神状態や生活習慣、対人関係などへと展開し、次第に人生にも反映され、じわじわと身体に影響が及ぶのである。

 無論、老いによる影響は当然多くあり避けることは出来ない。それは受け止めたうえで、最大限に心身を使い果たすためにも、不要なものは浄化して掃き出し、自然な氣の流れを取り戻すことを忘れてはならないと思う。これは、かく言う私自身が、46歳の冬に心筋梗塞を発症しているがゆえに、なおのこと親子して実感しているところである。

 さて、ある意味、氣に関してはその程度で良いと思う。言わば、氣は実感を伴った概念で理解と扱いを間違わなければとても有用であるが、実際、万能ではないし最重要なことではない。ただ、氣の理解が深まることで、目には見えないエネルギーを実感するのは確かであり、氣から身体や心への影響も実感として解ってくるようにもなる。そして、そこに自らの歪みの実態を観るとき、身体と氣と心の手入れ(セルフコントロール)の重要性を感じずにはいられなくなる。このセルフコントロールの中身は浄化と解放という智慧であるが、これが丁寧に進むことで、手放す苦痛も越えて、私たちは心地好い内省と充実を感じはじめ、自らを癒すことに繋がっていく。そういう意味で、私の氣の整体は人任せの「浄化と解放」であって、しかもその入り口程度に過ぎないが、本来、目指したいものはセルフコントロールとその先の「心の成熟」である。

 現実は心の投影である。よく言われることである。また自分の心に嘘はつけないし、自分には言い訳も効かない。この身体の苦痛や現実の息苦しさは取り除かなければならいが、身体が老いていくなか、心は智慧でもってそれを超えて行かなければならならないし、それは「死」についても同じことが言える。そして、その過程で「浄化と解放」は繰り返されるのである… なので、様々な課題に向き合うとき、対処療法的なアプローチはもちろん、日頃から身体と氣と心を整えおく大きな意味を意識しておきたいと考える。

 もっとも、そのことを意識しなければならないのは、まったくもって私自身に他ならなず、今後とも精進を続けて参る所存であります。どうぞよろしくお願い申し上げます。そして、身体と氣と心、浄化と解放、セルフコントロール、癒し、心の成熟… お互いの「心の風景」が、ますます喜びと充実で溢れていくことを心から祈念して止みません。このコロナ禍、まだまだ油断を許しませんが、くれぐれもお身体ご自愛なさって頂きたく存じます。いつもありがとうございます。感謝。合掌。


2020年11月26日
心の成熟と癒しソサエティ 主宰 直江 義明


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note版「施術者プロフィール」を投稿して

 このマガジンにまとめた記事は3年も前になる内容でした。その間、世間はコロナ禍も一段落の感となりましたが、世界情勢はあちらこちらで地政学リスクが高まり、コロナ以前とは全く様変わりしてしまいました。氣だの、心だの、言っていられるだけ私と私の周囲はまだまだ平和なのだと思います。そして「身体・氣・心」は私たちの内側で働いていますが、その総和(我々の意識の投影)がこの世界かと思うと、あらためて自らを知ること、セルフコントロールを高めることの重要性を強く感じます。一人では生きられない我々はみんな繋がっています。きれいごとの理想かも知れませんが、それでも、お互いを尊重し合えるようにありたいです。自らを省み、世界の平和を心から祈念いたします。日々に感謝して… これまでお読みくださり本当にありがとうございました。


2023年12月16日

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施術者プロフィール【 Title 】

2020.11.26 【1】小冊子冒頭挨拶文
2020.11.06 【2】講演会 あんちょこ①
2020.11.06 【3】講演会 あんちょこ②
2020.11.06 【4】講演会 あんちょこ③
2020.11.06 【5】講話者さま ありがとうシート 
2017.11.30 【6】東京・九段での施術について
2019.12.17 【7】父の葬儀を終えて&チベット死者の書
2020.06.26 【8】死を見つめる。いかに生きるのか。
2020.11.26 【9】あとがき「 浄化と解放、癒し…そして 」


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