- 運営しているクリエイター
記事一覧
俳句は宗教か?高浜虚子の「阿弥陀仏」。
『俳句はかく解しかく味う』高浜虚子(角川ソフィア文庫)
俳句界の巨人が、俳諧の句を中心に芭蕉・子規ほか四六人の二〇〇句あまりを鑑賞し、言葉に即して虚心に読み解く。俳句の読み方の指標となる『俳句の作りよう』『俳句とはどんなものか』に続く俳論三部作。
それまで俳句を作ることは感心があって実践しているのだが読むとなるとそうも行かなかった。鑑賞者の感性の違いで楽しめばいいとばかり思っていた。ところがど
俳の森-俳論風エッセイ第35週
二百三十九、等身大の詩俳句を読んだとき、こちらに何の用意もないのに、すっと実感が湧き、その句の世界に釘付けになるということがあります。わたしたちが、俳句の表現に、誇張や虚偽を見抜いてしまうのは、わたしたちの感覚がそうさせているのではないでしょうか。つまり、わたしたちの何気ない普段の感覚が、その句の実感の度合いを判断しているように思えるのです。
一方作者の側からいいますと、感動が大きいほど、とかく