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だらだら日記

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#日記

生存日記

歩いていたら、道端にススワタリのぬいぐるみが落ちていて、それを見てなぜだか私はまだ大丈夫だ、と思った。本当になぜ大丈夫なのかわからないのだけれど、大丈夫だと思う。全然大丈夫じゃないけれど。

謙虚かつ誠実に。
傲慢さはあらゆるものを曇らせる。

ラテンミュージックを聴く。
今日は素敵な一日になると思う。

生存日記

理想郷という映画があって今年ベストに入れたいくらい好きだった。
ただの田舎移住問題に終始せず、昨今の対立する事項の問題の向き合い方というか、異なる意見の者をいかにして味方にするかということを考えさせられる映画だった。いやもう話し合いとかできるレベルじゃねー敵だ敵だ、となるのは良し悪しであるな、と思う。

もう何もしたくない、文字も映像もいれたくない。
と思ってgroup_inouを聴く。文字通りの

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私、オルガ・ベネデッター

■過日、「TAR」と「私、オルガ・ヘプナロヴァー」を見てきて、同じくレズビアンの主人公である「ベネデッタ」のことを思い出さずにはいられなかった。方向性は違えど、一人の女性が破滅に向かっていく構造は大変興味深くラストはやはり「ベネデッタ」が一番驚いたし印象に残っている。「TAR」の授業の切り取られ方のくだりは少し怖くなってしまった。オルガは静かに破滅していく。社会からの逸脱というものについて思いを巡

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早く私もテレレテッテッテーしたい

早く私もテレレテッテッテーしたい

ゲームが下手くそな私は、友人から借りたRPGを一生懸命やってみたものの、何故か倒せないモンスターを前に、途方に暮れていたことがある。初期装備のまま闘っていたらしく、武器屋でより強い装備を購入しないと倒せない代物だったらしい。

人生というリセットがきかないゲームにおいて、自分はずっと初期装備のまま彷徨っている気がしてならない。皆はライフステージをどんどん上がって行っているのに、私は…と後ろ向きにな

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三月、散文

•春の陽気かなんだか知らないが体調を崩して寝込んでいたが、WBCを見始めて、いわゆる“陽キャ”と言われる才能ある選手たちを見ているとこっちまで“陽気”になってきて、見ていて楽しくなった。

•メジャーで活躍する選手はもちろんのことながら、バントや犠牲フライで確実に一点を取る、確実に守備をする、一つずつストライクを取るという丁寧さが魅力的だし、一人一人の選手の能力や個性が光っていて心奪われる。小さい

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三月、散文

・あっという間に二月が終わってしまった。
私がたまに参加している(懐の深い)サークルの主催者である脱輪さんが書かれたこの記事をもとに、2月の課題に参加しようとしたが断念してしまった。
(興味深かったので引用した。ご興味のある方はどうぞ。)

•2月に単語を覚えようと心に誓ったのだが、家に帰ってずっと寝ているか海外ドラマを見てしまっていた。ピカソの展覧会は大変素晴らしく、ベネデッタも大変刺激を受けた

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散文④

•寝坊。ロングスリーパー並びに浅い眠りが多いため夢をよくみる。芸能人や動物、リアルなものからホラーなものまで。昨晩みた映画に影響されたりもする。リス(加奈陀で見た野性味溢れる個体でなく、小さくて可愛らしい感じの)と戯れ合う夢は幸せだったが謎である。

•チェーンのコーヒー店でぼんやりする。ぼんやりすることは自分にとって大事な時間だ。外界からの刺激を周囲は50%でフィルタリングするところを100%の

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散文③

・美術の教科書に現代美術の代表として載っていたゲルニカ、ピカソの絵はどこが良いとされているのかわからず、生きてきた。美術展でたびたび見るピカソの若年期の絵画を見て、めちゃくちゃ上手だ!と驚いたのを覚えている。

・過日、ピカソの展覧会に行き、講演会に参加して鑑賞すると「ピカソ天才だわ…」とため息をつくばかりだった。同時期に作風の異なる作品を制作するなんてまるでスピルバーグだな、と思った。両者ともそ

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恢復日記①ーお笑いー

年明け早々、強めの風邪かなんだかわからないものにかかったのち、メンタルも落ち込み気味で臥していた。
ネットではさまざまな有象無象の情報が入り乱れ、過日買った認知バイアス辞典を読み、心を落ち着かせる。何も考えたくなくてYouTubeをスクロールしていると、プロデューサーの佐久間宣行さんの動画が目に止まる。思わず再生して、あれよあれよという間に過去の動画を漁ってしまう。

そうだった。
私はお笑いが好

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の、い、り

高校生の時、文化の授業で茶道があり、一通りの作法を学んだのだが今となって覚えているのは茶筒をふくさでひらがなの「の、い、り」の形をなぞって拭くということだけで、それもあっているのかどうかあやふやである。
なぜ、「の、い、り」なのかわからなかったが先生がお手本を見せている時、着物の袖がたおやかに動いているのをみて、様式美、というのを学んだ。

お作法を全く知らないまま、なぜかお茶会を手伝う機会が二度

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秋日和

彼女が結婚する。

彼女とは不思議な縁で、学生時代から遊んでもらっている。私がハウルのようにドロドロの深淵にいる時に手を差し伸べて引きずり出してくれた。シスターフッドなんてポッと出のカタカナ言葉で言い表して満足することができないくらいの尊敬と、慈しみの念を持って接している。

彼女はとても聡明でかつ美しい人である。彼女がいなかったら私はタルコフスキーもナボコフもゆらゆら帝国も千葉雅也も知らぬまま、

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得意

・今年の前半は無理に転職活動をして、無理に仕事を頑張ろうとして肩に力入り空回りして、心身共に疲弊していた。

・自己PRや面接が大変苦手である。私はこういう人間だ、と自信を持って言葉にできない。言われたことはそれなりにこなせるが、面接で馬鹿正直に「言われたことはそれなりにこなせます!」と言われたら十中八九落とされるだろう。

・得意なことは何だろうかと考えてみる。

①書くこと
②人の話を聞くこと

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っぽさと私的に詩的に生きる困難さ

・夏が終わり一瞬で秋から冬になる。果物が美味しい季節になり、葡萄やリンゴをもりもり食べている。
キーツの〝秋に寄す〟とヴェルレーヌの〝秋の歌〟を思い出しては豊穣の秋と寂寞の秋を行ったり来たりしている。
詩が好きだ。情景を抽象的な言葉に落とし込んでいく作業は、人間の営みの根源だと思う。

・過日DTMスクールなるものに行ってきた。人間の出す咀嚼音は苦手なのに、機械の無機質なリズムは心地よく感じる。レ

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好きなピーポー

・テレビがないので俗世に疎くなりがちだが最近「塩味」を「えんみ」と読むのを聞き、正しいのだろうけど何となく「えんみってなんやねん」とお尻の穴がぞわりとする感覚がある。

・ゴダールが亡くなり、全然詳しくないが一抹の寂しさを感じる。勝手にしやがれが好きだった。雑にその死を扱っている人を見かけて、PTA監督のゼアウィルビーブラッドという作品中に出てくる「俺には人の悪意がわかる」というセリフを体感してし

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