アンザワ

新潟 CLUB RIVERSTで PA担当しています。音についてのアレコレを自分なりに…

アンザワ

新潟 CLUB RIVERSTで PA担当しています。音についてのアレコレを自分なりにチラ裏程度に記しておこうと思います。更新はゆるーくやっていきますので気長にお付き合下さい。

最近の記事

音の住み分け

ライブやレコーディングをしていく中でエンジニアさんやらハコのスタッフさん、対バンしたバンドの感想等でよく耳にする「音の住み分け考えてみたら?」というこの会話。 要するにバンドで出した音が被ってるだの、抜けが悪くてよく聴こえないだの、音の分離が悪いということなんですが、じゃあその音の住み分けってどうすればいいの?ということに対する自分なりの解釈の記事になります。 ギター、キーボード、同期等、主にアンサンブルの上物(うわもの)に対して言われてる事が多いですが、よく話題に上がるの

    • ライブ会場に送る資料について

      ライブをするにあたって、会場側からバンドに関する資料を求められると思うのですが、今回はその資料に関するお話、特に音響目線からのお話です。 何回か出演を重ねてホームになりつつある会場に毎回資料を送る必要はないですが、初めての会場にお世話になる場合は、どんな曲をどんな編成でどんな配置で演奏しているのかを知ってもらうために、資料は事前に送った方がいいと思います。 何も資料送らずに当日リハーサルの直前に「こんな感じでこうして、あとコレを使いたいんですけど…」と伝えた場合でもきちんと

      • ケーブルの巻

        前回キーボードの回で若干触れたついでに今回は色んなケーブルについてのお話にしようと思います。 バランス、アンバランス、シールド ケーブルの話をするにあたりましてまず基本的な知識としてこのお話からなんですが、ケーブルがなぜ必要なのかというと電気信号を通すためです。通電効率的には太ければ太いほど良く、短ければ短いほど良いです。 楽器用のケーブルはこの電気信号をノイズから守るために、ケーブル内部は網状の線で覆われてます。この覆ってる網が俗にシールドと呼ばれるものです。 ギターの

        • キーボード

          キーボードについてのリクエストを頂きましたのでキーボードについて書こうと思います。 が! 僕はキーボードの本体の操作や機能については全然詳しくありませんので、それを踏まえて読んでいただければ幸いです(笑)。 キーボードと一口に言っても種類は様々でエレピ、オルガン、シンセサイザー等、種類も大きさも沢山ありまして、系統や機種によってそれぞれ元になる音源や機能が違います。その辺はお手持ちの取扱説明書とにらめっこしてみてください。 PAに繋いで音を出す仕組みは基本的には

        音の住み分け

          シーケンスのアレコレ

          シークエンス(sequence)、シークエンシング(sequencing)は、一般には「連続」「順序」という意味を持つ。シークェンス、シーケンスともいう。 プログラミング用語では「あらかじめ決められた順序で処理を行うこと」を意味する語句で、おもに制御の分野で用いられる。 wikiより というような意味合いなんですが、バンド界隈でシーケンスというのは生の演奏とは別に、あらかじめ作ってある音源に合わせて演奏するいわゆる「同期演奏」のことを差します。「同期」と略したり「オケ」

          シーケンスのアレコレ

          リハーサルについて

          皆さんがライブを行うにあたり、大体毎回オープン時間前に会場入りをして、ライブ本番に向けてリハーサルを行うと思います。(時間的な都合が付かなくてリハーサルの時間が取れない時や、フェスやサーキット等の特殊なイベントで直前に軽くサウンドチェックして本番に臨む場合もありますが) そもそもリハーサルとは何のために行い何をするべきなのか今日はそのリハーサルについてふれていきたいと思います。 リハーサルとは 音楽興行や演劇、あるいは進行が決まっているイベントを進行する前に主に行われる。

          リハーサルについて

          ボーカルマイクについて

          皆さんがスタジオやライブ、そしてレコーディングと普段何気なく使っているマイクロフォン、特にヴォーカルさんは歌を直接マイクで拾うわけですから、ある意味マイクが楽器みたいなものですよね。 そんなわけで今回はライブには欠かせないアイテム「マイク」の中でもボーカルマイクのアレコレです。 マイクには指向性(音を拾ってくれる方向と範囲)というものがあり、そこを外れると音を上手く拾ってくれません。 ボーカルマイクの代表SHUREのSM58だと、指向性は単一指向性で丸いグリルの上の方かつ、

          ボーカルマイクについて

          マルチエフェクター

          今回はエフェクター、中でもマルチエフェクターについてのお話です。 マルチエフェクターとは複数のエフェクト機能を1つの機材に実装したエフェクターでして、一台で色んなサウンドメイクが出来ます。 コレも様々な形態のモノが販売されてまして、コンパクトエフェクターサイズのミニマムなモノからペダルボードタイプ、ラックインタイプ、中にはエフェクト機能だけでなく、アンプシミュレーター、スピーカーシミュミレータ、マイキングシミュレート機能搭載のマルチプロセッサーや、実際のアンプの音をマイ

          マルチエフェクター

          プリアンプ

          今回はプリアンプについてですが、そもそもプリアンプとは何なのかといいますと プリアンプとは、電気回路において回路の主要構成要素に対して前段に置かれる増幅装置のこと。ヘッドアンプとも呼ばれる。 出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 だそうです(笑)。 スタジオやライブハウスにおいてあるギター・ベースアンプにも普通にプリアンプは組み込まれてまして、ゲイン・トレブル・ミドル・ベースの調整が可能なトーンコントロール部分がプリアンプ部、プレゼンス・マス

          プリアンプ

          イコライザー

          イコライザー(Equalizer)とは、音声信号の周波数特性を変更する音響機器で、音声信号の特定の周波数帯域 (倍音成分や高調波成分あるいはノイズ成分) を強調したり、減少させる事が出来、全体的な音質の補正や 改善を行えるアイテムです。妙な倍音を抑えたり、ハウリングカットなんかにも使えますし、最終的な調整なんかにはもってこいというか、使い方次第で『痒いところに手が届く』的な存在でございます。 ギター・ベース用のコンパクトな物もありますが、プレイヤーの足元よりもPA現場やレコ

          イコライザー

          コンプレッサーについて

          ギターやベースに繋いだり、PAやレコーディング現場でも使われるコンプレッサー。ひとえにコンプと言えどシンプルなコンパクトエフェクタータイプからラック式のものすごく高価なものやDAWではプラグイン等、様々なものが様々な用途で使われております。 それだけいい仕事をするエフェクターなのですが、その用途によって使われ方がまったく異なる代物であります。 そもそもコンプレッサーというモノの機能としては入力音量が予め設定した一定の値(スレッショルドレベル)を超えた場合、一定の時間経過の

          コンプレッサーについて

          ゲインとレベル

          お馴染みのアンプやエフェクターはもちろんのこと、ミキサーやオーディオインターフェースなどいろんな音楽機材で見かけるゲインとレベル。どちらも音量に関する同じような言葉ですが、実際どういうことを表しているのか説明したいと思います。 ■GAIN(ゲイン)ゲインとは音楽機材では機材に入力される信号のレベル調整で「入力の増幅値」を指しています。マイクや楽器からの信号をどのぐら増幅させるかを設定する部分です。 「HA(ヘッドアンプ)」とか「アタマ」とか人によって色々な呼び方をしま

          ゲインとレベル

          RIVERSTのアンプ

          楽器、エフェクターは持っていてもマイアンプまで揃えている人はそこまで多くないと思います。なにせそこそこデカいシロモノなので、保管場所や運搬手段がないとなかなか所持しておけませんからね。アンプは会場のものを使ってライブする場合も多いことでしょう。というわけで、今回はリバーストにあるギターアンプ、ベースアンプについておさらい的な感じで触れていこうと思います。 1. Marshall JCM900 100W まずはマーシャルです。 ①真空管のアンプ ②アンプ単体でも結構深く

          RIVERSTのアンプ

          目でなく耳で覚える

          今回は実際に音を出していくにあたっての心構えと言いますか音を仕上げるために大事なお話をしていきたいと思います。まず一番言いたいのはタイトル通り 目ではなく耳で覚える ということです。 リハーサル等で音について意見を述べた時なんかに「いやー、でもコレいつも通りのセッティングなんですけどねー」なんて会話をよくするんですが、自宅、スタジオ、ライブ会場と音を出す環境によって出せる音量もかわりますよね。実は音というものは音量が変わると変化します。 というか聞こえ方の話なんですが、人

          目でなく耳で覚える

          自分の楽器に詳しくなろう

          前回はイイ音についての考え方という内容でしたが、では実際音を出すに当たってどうしたらいいかということで、色々と話していこうと思いますが、今回は自分の楽器の特性を知ろう!という話で行きたいと思います。 昨今では様々なスタイルのバンドが活躍してますが、やはりバンドといったらギター、ベース、ドラムが主流ではないでしょうか。 そのギター、ベース、ドラム、そもそも楽器はただでさえ高価ですから、何本も所有するなんて中々できる事ではありませんし、ドラムセットなんて揃えても置き場所や叩け

          自分の楽器に詳しくなろう

          イイ音とは

          どうも新潟CLUB RIVERSTでPAを担当しております安澤です。 以前はRIVERSTのweb上にあったブログにたまに投稿していた音についてのアレコレですが、メモに下書きが残ってたのを見つけて、せっかくなのでここに記しておこうかなと思い、投稿してみます。 ライブハウスでPA(音響エンジニア)を担当していますので、音に関する相談を受けることが多いのですが、ここに記すことで少しでも何かの足しになってくれたら幸いです。 やはり一番多いのは イイ音を作るにはどうしたらいい

          イイ音とは