#おすすめ名作映画 × 人生の肥料 × アイデンティティ
2023年4月、まさか40代になって自分のアイデンティティを見失うとは思ってもみませんでした。「今の『いま』」で自己紹介をするとしたら、
4月1日から無職です。
同居する家族はいません。
これがいまの自分。ある意味では、人生の折り返し地点で何の縛りもないオールフリーな状態。改めて作り直す『アイデンティティ≒自分らしさ』が、noteでのテーマです。
自分を形作る土壌、またはその土壌に注がれる肥料の一つは『芸術に触れる機会』があてはまるのではないかと思います。コロナが蔓延した際には生活していく上では必須ではなく、自粛すべきものとして振り分けられたことの大半、
それは音楽、絵画、芸能、読書、スポーツ…などなど人それぞれの好みもあり、挙げたらキリがないでしょう。
自分にとって「映画」は自分を形作る土壌の一つ、note募集テーマ「#おすすめ名作映画」でアイデンティティを一考してみます。
1.映画を選ぶ基準は?
映画と一言で言ってもジャンルはさまざま。「好きなジャンルは?」と問われたら、自分は何と答えるだろう。
そもそも映画のジャンルとはどれくらいあるのだろうか。改めて調べてみました。
こうして分類されたジャンルを考えると、自分は「なんでも観る」という答えになりそうです。頻度が少ないのは「ホラー」と「ロマンス」のような気もしますが嫌いではない。
映画を観ようと思い立った時には何を基準にして選びますか? 自分が住んでいる地域では映画館が少なく足を運ぶことはほとんどなく、以前だったらレンタル主義、現在はサブスク主義になりました。
ですので、最新の話題性から二、三歩遅れて観ることになるので、観るものを選ぶのにかなり時間がかかったりします。選んでいるうちに満足してしまい、結局なにも観ないこともしばしば。
2.仕事にかかわる映画
皆さんは自分の仕事にかかわる題材を扱った作品を観たりしますか?
自分は仕事とプライベートをなるべく分けたい人間です。娯楽の一つである「映画」で仕事にかかわるものはほとんど選びませんが、自分が仕事としてきた「障がい」を扱った映画にも図らずとも触れてはきたので、この機会に整理してみます。
「障害 映画」で検索してみた一覧を参照。
この中で自分が観たものを取り出しみると、、、
聲の形 (2016年、日本)
ジョゼと虎と魚たち(2004年、日本[実写版])
ミリオンダラー・ベイビー(2004年、アメリカ)
最強のふたり(2012年、フランス)
レインマン(1988年、アメリカ)
学校II(1996年、日本)
アイ・アム・サム(2001年、アメリカ)
ぼくはうみがみたくなりました(2009年、日本)
ちづる(2011年、日本)
くちづけ(2013年、日本)
奇跡の人(1979年、アメリカ)
3.最近好きな映画「Coda あいのうた」
仕事とプライベートを分けているだけあって、それほど「障がい」に関わる作品を観ていないことが分かりました。紹介されている178作品中、「15作品」だけでした。
そんな自分が最近観た中で好きな映画は「Coda あいのうた」です(本作はカウントしていません)。
しかし自分はこのレビューを知っていたわけではなく、ラジオのパーソナリティーがおススメをしていたのを覚えていたのです。聞き流してしまっていたので、聴覚障害とかの情報は聞き落としていて、ただ「とてもいい作品だった」とゴリ押ししていたこと、「コーダって音楽用語でどんな意味だっけ?」という印象で覚えていただけです。
そんな中、加入しているサブスクサイトで見つけたました。
4.Emilia Jones 『Both Sides Now(青春の光と影)』
(*以下、ネタバレを含みます。)
ラストシーン一歩手前。音楽大学の入学試験の実技で歌唱する主人公ルビー。緊張で上手く歌えず、仕切り直しをするちょうどその時に聴覚障害のある両親と兄が試験会場にコッソリと入ってきてルビーの様子を見守ります。家族の姿を見つけたルビーは手話を交えて、もう一度歌いだします。
自分は原曲、Emilia Jones 『Both Sides Now(青春の光と影)』は知りませんでした。
抑うつ状態と言われてから感情が鈍磨しているか、「怒」か「哀」に飲まれるばかりだったので敢えて感情を直視していなかった自分がいます。
そんな自分が本当に久しぶりに涙していました。
自分は英語をリスニングして意味を理解することはほとんどできません。映画は字幕頼りです。英語を直接聞いて理解できることもきっと素晴らしいことと想像するのですが、「和訳の表現力」にも強い力を感じられます。手話も交えた歌ということも相乗効果があったと思います。
自分もこういう「力のある言葉」が使えるようになりたい。そして映画も音楽も好きだったと思い出させてくれた作品でした。
自分は現在、無職で同居する家族もいない。
けれども人生の両側、「勝者と敗者の側から」でも「上からも下からも」、
見ていられる時間なのだと教えてくれました。不安、焦燥、妬み、あらゆる負の感情をコントロールする術を身に着ける時間でもあるのだとも思います。
自分も人生のまだ何回目かの「楽章の締めくくり(コーダ)」ではあるけど、「最終楽章(フィナーレ)」はまだもう少し先であると思いなおして。
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