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私が「本当に」やりたいことと向き合うStory

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新卒1年目だった私が、「働く」ことについて悩み、休職して新しい場所へ踏み出すまでの短いお話。 役に立つことが書かれているわけではありませんが、自分の備忘録として、そして誰かの心が…
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私が「本当に」やりたいことと向き合うStory ① <涙が止まらなくなった話>

私が「本当に」やりたいことと向き合うStory ① <涙が止まらなくなった話>

『わけもなく涙がこぼれて止まらなくなった。』

小説か何かで出てきそうな一文。
こんな状態に自分がなるなんて、誰が予想しただろうか。
いや、できるはずもない。だってこの私が一番予想していなかったんだから。

もっと自由に生きたい。
私にしかできないことをやりたい。
このままここで働き続けられるのか。
これは本当に私がやりたかったことなんだろうか。

でも、周りはみんなちゃんと働いてるじゃん。
生活

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私が「本当に」やりたいことと向き合うStory② <欠勤理由探しと新幹線での涙の話>

私が「本当に」やりたいことと向き合うStory② <欠勤理由探しと新幹線での涙の話>

1年分の涙を流したんじゃないかとさえ思った夜が明けた。
思っていたよりも目は腫れていなかった。

新幹線の時刻を調べた後、上司への電話の内容を考えた。
考えたけど、思いつかない。
そりゃそうだ、今まで考えたことなかったんだもん。

Googleで「会社 休む 理由」で検索。
今の時代、みんな何でもGoogle先生に聞いてしまうんだと思う。
いろんなサイトで欠勤理由の例が載っていた。意外とみんなも休

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私が「本当に」やりたいことと向き合うStory③ <突然の帰省の話>

私が「本当に」やりたいことと向き合うStory③ <突然の帰省の話>

駅に着くと母と弟が改札口の前で待っていてくれた。
新幹線で泣いていたことがバレないかヒヤヒヤした。

「疲れ切った顔しちゃって~」

と明るく言う母。泣いていたことには気づいていないみたいだった。いや、もしかしたら、気づいてて、わざとそのことに触れなかったのかもしれない、と後になって思った。母なりの気遣いだったのだろう。

家に帰ると父も出迎えてくれた。
おかえりと一言。私もただいま、と一言だけ言

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私が「本当に」やりたいことと向き合うStory④ <病院探しと母との対話の話>

私が「本当に」やりたいことと向き合うStory④ <病院探しと母との対話の話>

いつもは出勤の日。でも今日はゆっくりの日。

というわけにもいかず、朝食の後、パソコンを開いて近くにある精神科や心療内科を片っ端から検索した。
今まで気にもしていなかったから気づかなかっただけだろうけれど、本当にいろんな病院があった。これだけあるなら診察も受けられそう、、、。

一番気になったクリニックへ電話をかける。優しい声をした女性の受付が出た。

「予約が来月まで埋まっているのですがよろしい

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私が「本当に」やりたいことと向き合うStory⑤ <休職を申し出る話>

私が「本当に」やりたいことと向き合うStory⑤ <休職を申し出る話>

水曜日の朝。晴れ。気温29度。

まず起きれた自分偉いぞ、と褒めてあげる。

15分の車通勤。いつもは気分を上げるために車内で熱唱しているのだが、今日は唇が重たくて動かない。そういえば、ここ1週間の通勤中も歌ってた記憶ないな。

いつも出勤時間の15分前には職場に着くようにしていた。今日もぴったり15分前。習慣ってすごい。

パソコンを開く。2日分のメールやルーティン作業をし始める。でも私の頭の中

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私が「本当に」やりたいことと向き合うStory⑥<同期と精神科に助けられる話>

私が「本当に」やりたいことと向き合うStory⑥<同期と精神科に助けられる話>

休職1日目は、いつもよりだいぶ早起きだった。
同期が誘ってくれたシャボン玉飛ばし。なんと朝7時集合だったのだから。

朝起きるのはかなり得意な方で、しかもこの日は秋が近づいてきたことが窺えるような気温と天気。久々に清々しい気持ちで公園に向かった。

私と同じエリアには、私の他に2人の同期が配属されていた。2人とも、インターン時代からの付き合いなので、1~2年は一緒にいることになる。
だからなのか、

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私が「本当に」やりたいことと向き合うStory⑦<休職中の日々とNetflixの話>

私が「本当に」やりたいことと向き合うStory⑦<休職中の日々とNetflixの話>

休職中に私がしていたことと言えば、ただひたすら行きたいところに出かけた。
雑誌、Instagram、人伝てで知った場所を、Google mapに行きたいところリストとしてピンするのが私の習慣だった。だから私のマップにはピンがぎっしり。まるで木が密集しているみたいになっていた。

幸い車を持っていたから、遠いところへも行くことができた。
私は2日に1回くらいのペースで、愛車と一緒に外へ繰り出した。気

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私が「本当に」やりたいことと向き合うStory最終話<タイミングは突然に、な話>

私が「本当に」やりたいことと向き合うStory最終話<タイミングは突然に、な話>

「人生は、必要なものが必要なときにやってくる」

今となっては、その言葉は本当なんだろうな、と思える。

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1ヶ月間の休職期間を得て、私はようやく退職すると決断することができた。
そして同時に、次の働き方を模索していた。

同じように就活をして会社に入る?
新しいスキルを身につけてフリーランスとして働いてみる?
英語の先生もできそうだな

そんな宇宙の広さくらいのたくさんの可能性にちょっぴりの

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