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【感想】「自分のアタマで考えよう」本レビュー

今回レビューする本は、
『知識にだまされない思考の技術』について書いた本です。

個人的な感想は、
・とにかく内容が「ショック!」の連続
・「なぜ、学校では自分で考える方法を教えてくれなかったんだろう…」
・「私の子供には、「自分のアタマで考える方法」を必ず教えてあげたい!」

でした。

私は、数学を勉強する時、
解けない問題があれば、すぐ解説を見たりしました。

もちろん、このやり方は「時間短縮」というメリットがあります。

しかし、このやり方では、
自分のアタマで考えないため、応用問題が解けないという問題に直面します。
実際、私も何度も経験しました💦。

こんな私にとって、本書の内容は「ショック!」の連続でした。

今回の記事では、
本書で紹介された「自分の頭で考える方法」を紹介したいと思います。


0.なぜ、自分のアタマで考えることが重要なのか?

⇒膨大な情報の中、自分に必要な情報を見極めるため

今は、ネットを通じて簡単に膨大な情報が手に入れる時代です。
そこで、私たちは「このデータは本当なのか」、「どの情報が自分に必要なのか」など自分で見極める必要があります。

しかし、情報を見極める方法は学校で教えてくれないので、
情報に振り回される人が多いと思います。

1.「知っている」と「考える」はまったく別もの。

知識とは、「過去の事実の積み重ね」であり、
一部の知識は、「過去において、他の人がその人の頭で考えた結果」です。
それを私たちは書籍や講義、報道などを通して学んでおり、
自分のアタマの中に知識として保存しています。
何かを考えろ、と言われたときにその「知識」を頭の中から取り出してくるのは、「他人の思考を頭の中から取り出してくる行為」に他なりません。

出所:「自分のアタマで考えよう」

人は、よく「知識」をまるで「自分の思考」と錯覚します
「思考」とは、「その知識による思い込み」ではなく、「知識と思考をはっきり区別する」ことからはじまります。

2.意思決定のプロセスを決める。

考えるとは、
情報収集でも、その情報の加工やグラフ化の作業でもなく、
「集めた情報を、どのように結論につなげるかという決めるプロセス」です。
また、情報を集めて分析する作業をする前に、
「どうやって結論を出すべきなのか」を先に考える(思考)ことが大切です。

出所:「自分のアタマで考えよう」

3.「判断基準が多い」と決められない。

人は、「選択肢が多いから、迷ってしまって決められない」と感じますが、
実は「判断基準が多すぎるから」決められないのです。
「自分はなにによって物事を判断すべきか」という優先順位の高い判断基準を明確化しておけば、決断が簡単になります。

出所:「自分のアタマで考えよう」

①目標の姿を明確にイメージする
②判断基準を優先順位をつける
③優先順位が高い2つの判断基準を選ぶ
④決めた判断基準を横と縦に比べてみる
⑤視覚化する(下記の表式参照)

4.グラフの使い方が「思考の生産性」を左右する。

自分の考えをまず言語化し、視覚化することにより、
自分の考えの甘かった部分が見つかり、思考をより深めることができます。

特に、意味を持った内訳を視覚化できるメリットがある「階段グラフ」を使えば、「考えやすいように」情報を整理することができます。
「階段グラフ」とは、棒グラフの各要素を横にずらして表示する形です。
階段のように1段ずつ降りてきたり、反対に上がっていったりします。
細かい内訳を表示する棒グラフと異なり、「階段グラフ」では、内訳を「ネット不使用者」「ライトユーザー」「ベビーユーザー」の3グループに大括りにしながら中分類・小計を視覚化します。

出所:「自分のアタマで考えよう」

5.「なぜ?」「だからなんなの?」を問う。

・「なぜ?」とは、データの背景を考える問です。つまり、データの前段階が分かるようになります。
・「だからなんなの?」とは、データの後段階が分かる問として
データをどうやって解析して判断し、次はどのようになるかを予測することができる問いです。

出所:「自分のアタマで考えよう」

6.知識と思考の最適な関係は、「知識を思考の棚に整理する」こと。

思考の棚の中に知識を整理して入れ込むことにより、
個別の知識が意味をもってつながり、全体として異なる意味が見えてくることができます。
そういった「総合された知識から出てくる新しい意味」が、「洞察」と呼ばれるものとなります。

出所:「自分のアタマで考えよう」

◆思考の棚の長所

①情報感度が高める。
⇒一定の思考の枠組みにそって、情報を集めようという準備ができます。
②情報の価値が判断できる。
⇒ もしある情報が手に入った時、分かることが面白くも珍しくもないことであるなら、そんな情報を追い求める必要はありません。
一方、もし非常に重要なことが分かるのであれば、大きなコストをかけてもその情報を集めに行くべきだと判断できます。

◆思考の棚に入れる際、事前に考えておくこと2つ

「手に入る可能性のある情報」を考えておく。
「その情報が手に入れば分かること/言えるようになること」を考えておく。

◆空いている思考の棚を常に意識する。

空いている思考の棚を常に意識することで、
まだ手に入っていない知識が見つかった場合、思考の棚から出して速やかな洞察ができます


以上となります。


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