変わりゆくものと変わらないもの
先日、私が中学生だった頃毎日歩いていた通学路に桜を見に行った。
思っていた以上に美しくて、素朴なのに心奪われる景色がそこにはあった。
ここに咲く桜、こんなに綺麗だったっけ。
中学生の時をふりかえる。
とにかく部活が忙しくて、ゆっくり桜を楽しむ余裕もなかった。
今振り返ると、部活は楽しかったけどしんどくて、
帰り道は家めがけて急いで帰っていたから(笑)
何も変わらない。学校まで続く川も、途中に立つ建物も。あの頃と同じ場所なのに、違って見える景色に驚いた。
通学路を歩くと蘇る思い出に懐かしさは感じるけれど、
中学生の時はここの桜の美しさにそれほど気づいていなかった気がする。
というよりかは、それが当たり前の風景になっていたのかもしれない。
失くして初めて気づくなんてやだ、人も、風景も当たり前なんてない、あるうちに感謝したり愛していたいと思っていたけれど、
やはり離れたから気づくことがある。
10年も経つし、自分もいろんな経験を経て見方も変わるのかななんて思いながら。
変わらないものを変わりゆく心で捉える、なんとも不思議な感覚。
行き詰まったり、疲れたり、どうしたらいいか分からない時、心は変わろうとしている。
でもそんな時に、変わらないものに触れた時、いつもあるべき心に帰してくれる。
本来の居場所を示してくれる。
自分の何かを磨きつづけたいし、人としてもっと魅力的に成長したい、
進化という意味では変わっていきたいけれど、
やはり根源にあるものは変わらず持っていたい。
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