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冬咲れい

#言葉

冬咲れい

冬咲れい

『トクン　トクン』

『トクン　トクン』

身体に耳をあてると
トクン　トクン
心臓の音がする
こんなに小さいのに
一生懸命生きている

“人間は愚かだよね”
耳をあてたまま話しかける
“本当は人間は弱いんだよ
きみなんかよりずっと弱いんだ”

トクン　トクン
とても小さく
とても大きな存在

私たち人間も
きみたちに少しでも誇れるような
生き方をしないとね

冬咲れい

冬咲れい

『遠くの星』

『遠くの星』

遠くの星ほどきれいに輝く
はかなげにひっそりと

その星に降り立ってみると
灼熱だったり極寒だったり
クレーターでデコボコだったり

だから遠くで見ていたいと思うか
それでもそこに行きたいと思うか✨

冬咲れい

冬咲れい

『変装』

『変装』

帽子を目深にかぶる
切りすぎた髪を隠したくて
きみは言う
「髪型、素敵なのに」

サングラスをかける
おどおどした目を隠したくて
きみは言う
「きれいな目、してるのに」

厚手の服を着る
体形を隠したくて
きみは言う
「良い体、してるのに」

心に鍵をかける
弱い自分を隠したくて
きみは言う

「あなたは、誰？」

冬咲れい

冬咲れい

何気ない掲示板投稿が名言と呼ばれたお話

何気ない掲示板投稿が名言と呼ばれたお話

いつ頃になるのだろう。掲示板に次の言葉を書いた。

きっとお前は10年後に、
「せめて10年でいいから戻ってやり直したい」
と思っているのだろう。

今やり直せよ。未来を。

10年後か、20年後か、50年後から戻ってきたんだよ、今。

どのような話題の中で書いたのか、詳しいことは覚えていない。
当時毎日のように自分に言い聞かせていた言葉だった。
その後掲示板を利用することはなくなり、月日は流れた

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