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創業170年お味噌屋さんとの新商品開発「にゃんもにゃにゃ」

こんにちは、andawesomeです。
今回は長くお付き合いのある「錦味噌」を作っている小西本店さんとのプロジェクトを紹介します。
新商品として「にゃんもにゃにゃ」という猫のもなかのお味噌汁をリリースし、大変ご好評いただいております。

猫のもなかのお味噌汁「にゃんもにゃにゃ」

猫好きな方へのギフトや、ご自身のちょっとしたご褒美に。とろんと溶けるもなかがほっと癒しの時間にぴったりです。

この猫好きにはたまらない商品をどう作っていったかの制作秘話をお届けいたします。長くなってしまうかもしれませんが、お付き合いくださいませ!



1.小西本店さんとのお付き合い

小西本店さんは嘉永6年(1853年)に島根県の松江にて味噌屋を創業。
島根県内で知らない人はいないほど知名度のある「錦味噌」を販売している会社です。

「錦のお味噌じゃ、知らないか?」でおなじみ、CMがとても有名です。
そんな小西本店さんは弊社代表とアルバイト時代の先輩後輩ということもあり、お付き合いが始まりました。
最初はECサイトに掲載する商品撮影をするといった小さなスタートでしたが、徐々に様々なクリエイティブ制作に携わらせていただいてます。


2.新商品誕生のきっかけ

小西本店さんの商品は「生味噌」といういわゆるお味噌汁や料理に使用するお味噌で、売上のほとんどを占めています。
しかし国内の味噌出荷量はじりじり減少しており、生味噌の他に新たな商品を作っていきたいとお伺いしたのがきっかけです。

出典:全国味噌工業協同組合連合会


3.商品開発

きっかけとなった商品ラインナップの拡充はもちろん、
今まで小西本店さんの商品を手にとって頂けていない、新たなお客さまに商品を食べてもらいたいという思いもお聞きしました。
特に昔から、「料理をする=女性の役割」というステレオタイプがあり苦しめられている人も多いのではと考え、そういった女性たちを癒したり、助けになるような商品ができないかと。
そこから「猫のもなかのフリーズドライ味噌汁」というアイデアが上がりました。

  • 基本的に調理前提となる生味噌より手軽に食べられる👍

  • お味噌汁+もなかの炭水化物で栄養満点💪

  • 見ただけでほっこり癒される🐱

というところがポイントになりました。

もなかの形

商品を形にしていく過程で最初に行ったのは「もなか」の顔の形の調整でした。猫の顔はまさに商品の顔となる部分なので、何度も修正と検討を重ねました。
特に猫のウィスカーパッドのぷっくり感は小西本店さんのこだわりが反映されております。

初回の猫の顔。少し大人っぽくまつげがあります。
ビデオで修正した型をみせてもらっている図

フリーズドライの味

山陰の特産物を使用した出汁、それに合う具材を検討し、味見をし、試作を繰り返しました。
出汁と味噌の美味しさを味わってほしかったため、具材はシンプルなほうが良さそうといった議論が交わされました。

ネーミング

「ねこ」「もなか」を文字ったアイデアをたくさん出しました。
わかりやすくシンプルな名前だと類似商品と被ってしまう懸念があったため、色々検討した結果「にゃんもにゃにゃ」としました。
この少し不思議なネーミングが結果的にユーザーの興味をそそるものとなりました…!


4.パッケージデザイン

「にゃんもにゃにゃ」はジャケ買いを期待している部分が大きかったため、商品パッケージの可愛らしさはかなり重要と考えていました。

デザインコンセプト

デザインの方向性がぶれないようにコンセプトを、
「猫によって癒しを届ける」としました。

猫の雰囲気

小西本店さんは大の猫好き。猫にはこだわりたいはず…と考え、猫のイラストのおおまかな雰囲気を事前にすり合わせました。

様々なテイストの猫を比較します

トーン&マナー

一番メインとなるパッケージの正面のデザインイメージのラフ提案からトーン&マナーを探っていきました。

さまざまな方向性を検討
中身のビニール印刷に関しても検討

猫の可愛さと癒しの雰囲気が伝わるか、「猫のもなかの味噌汁」ということをどう分かってもらうか検討しながら制作しました。

完成

カラフルで優しい色合い、見てるだけで癒されそうな伸びやかな猫のイラストをあしらったデザインに。
商品を包むビニールはシンプルに味のシールのみで、もなかの猫を活かしました。

箱と梱包形態検討、輸送テスト

デザインを制作しながら、輸送時にもなかが割れないかどうかのテストを繰り返しました。
当初、フリーズドライの角がもなかに当たり割れてしまうことが多かったのですが、フリーズドライをビニールで包むことで解消しました。

東京と島根で輸送テストを繰り返し一喜一憂してました

その他にも制作を進めていくと、想定外の必要なものもどんどん出てきましたが、適宜小西本店さんと連携をとって準備を進めていきました。


5.WEBデザイン

商品パッケージと並行しながら特設サイトの制作も行いました。
「にゃんもにゃにゃ」はお土産屋さんやギフトショップなどの山陰の実店舗の他に、ECサイトでの販売やSNSでの話題化を狙っていたため、受け皿となるWEBサイトが必要でした。

スマホ閲覧がメインのレイアウト

OPアニメーション

直感的に「猫のもなかのお味噌汁」と読み取れるよう最初のアニメーションで伝えられないか試行錯誤しました。最終的にもなかが横にズレて中からお味噌汁がでてくるアニメーションに。

もなかから飛び出るお味噌汁

猫イラスト

各出汁に担当の猫ちゃんのイラストを制作することで、猫ちゃん好きなターゲットがこの商品を手に取ってもらうきっかけになればと考えて制作しました。

模様・表情・目の光の入り方まで細かく打ち合わせ

食べ方の動画

「もなかのお味噌汁」は日常的に食べることは少ないため、食べ方に迷うのでは…という懸念から、食べ方の動画を制作。おすすめの食べ方を小西本店さんと何度も検討し撮影しました。


6.プロモーション

小西本店さんを知らないターゲットに向けても「にゃんもにゃにゃ」を知ってもらうためにメディアプロモーションを行いました。
・島根ローカルメディア
・旅メディア
・猫に興味のあるメディア
など、商品に興味を持ってもらえそうなメディアを狙ってアプローチを行いました。小西本店さんとしては初めてとなるプレスリリースの制作も行いました。

露出結果

山陰放送様からの取材がきっかけで、ハブメディアに掲載頂き、そこから多数のメディアへ掲載されました。またライブドアニュース様のXの投稿では多数のいいねやリポスト、概ね好意的で温かい反応を頂けほっとしました。


7.おわりに

良い商品を開発しても、知ってもらえないと存在すら気づいてもらえないということを念頭に置き、ローンチまで駆け抜けたプロジェクトとなりました。「にゃんもにゃにゃ」の嬉しい影響は多数あり…

・SNS、メディアなどから流入し、ECサイトでの購入が増加
・展示会での「にゃんもにゃにゃ」の引き合いが増加
・新たなお取引先が決定し島根県外での取り扱いも


など多数のご報告を受けました。
地元島根県の方からも、小西本店さんは歴史があるだけでなく、新しいことに挑戦しているという企業という見え方に変わってきていると反応頂き、嬉しい限りです。

これからのにゃんもにゃにゃ

想定以上の反響を頂けたことで嬉しいこともあれば、もっと良くしていくべきところも見えてきました。例えば、商品制作のオペレーションをもっとシンプルにできないか見直したり、全国区の商品と肩を並べもっとたくさんの人に手に取ってもらうためにはなどです。

ひそかにシリーズ商品の開発も進めているので、これからも小西本店さんとのプロジェクトが楽しみです!一緒に併走して頂いた小西本店さんには感謝でいっぱいです。本当にありがとうございました。

やはり大変長くなりましたが読んで頂き感謝いたします。


▼にゃんもにゃにゃ〜猫のもなかのお味噌汁〜
ぜひ公式サイトも覗いてみてくださいませ。ご購入もこちらから。

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