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フリーランス・40歳の壁

フリーランス、40歳の壁――自由業者は、どうして40歳から仕事が減るのか?』(竹熊健太郎/ダイヤモンド社)と言う本を読みました。

心当たりがある人が読むと、重たい雰囲気になる事は間違いなし。

中年に差し掛かると仕事が激減してしまう件

まだ20歳~39歳でフリーランサーの方は、よくよく考えた方が。。。余計なお世話か。まだの人は読んでも実感湧かないかもしれない。なぜ39歳と細かく区切ってるって?40になると途端に語感で印象がガラリと変わりますから。40になると、仕事が激減するだけでなく、一気に不利な立場になるためか、若い頃には無かった様な落とし穴がたくさん出てきます。

著者の竹熊さん半生の伝記に、他の色々なタイプのフリーランサーの体験談が挿入される形式の流れで書かれてありますので、なるべくしてなってしまった、こうなるしか仕方が無かったフリーランサーとはどう言ったものなのかが解るかと。

これは単なるハウツー本とは一線を画します。竹熊さんが後年に発達障害をカミングアウト。半世紀過ぎてから初めてお医者さんに発達障害と診断されて、長らく悩んでいた普通とは違う理由が解ったそうです。竹熊さん自身のいわゆる普通ではない人生を歩んでいる経緯のアレコレが半分エッセー風に纏められています。

こちらの方の感想文がよく纏められているので、興味ある方は購入の参考になるかも。

あ、それ俺なんすけど

規定外のJIS規格上等な半生の私です。

「俺、本当に孤独で不器用でしてね。」なんて言うと、どことなくアングラな雰囲気と共に、年齢のこともあり加齢臭がプラスされて歩く公害なスメルが漂ってきます。孤独で不器用だと、どうも、二進も三進も行かない、どうしようも無い人になってしまうわけでして。若い頃だと、色々な助けの手や助言を貰えるんですが、これが40過ぎだと、人様世間様も《好き勝手せえや》言う事で、孤立無援。当人が壁にぶち当たっていても、どうしようこうしようと下らない事を常に考えるだけで、貴重な年月だけが夢の超特急に載った空気の様に流れていきます。

ああすれば良かったこうすれば良かったと嘆く事もあります。どうしようもなく役にも立ちませんね。

かと言って、こうすれば絶対にイケる。俺スゲーとネジの締め付けが甘めな脳内で夢想しながら突き進む。突き進んで突き進んだ。

で、手を出したのがギャンブルなんです。

いや、やる方じゃなくて娯楽目的のゲーム作る方。わたくし、昔からギャンブルは嫌いで。昔々友達と賭けして500円負けて懲りてから一切やってません。

ギャンブルってやる人多いから金には縁があるだろうと思って一意奮闘で、フルコミットで全身全霊込めて頑張った。

ところが、全くダメですね。鳴かず飛ばずです。スロット、スマートボール、ビデオポーカー、ルーレット、丁半博打、それにパチンコ。成果物の全てはここに置いてあります。公開してませんが、ブラウザだけで動く3Dガチャガチャなんてものも作ってます。あと、お馬さんに手を出そうと魔がさそうとしましたが、昔の歌で「うまで金儲けしたやつはいねえよ」とありましたね。さすがにここあたりで打ち止めさせて頂きます。

ギャンブルに手を出すのと金を儲けるのは、たぶん論理上なんの関係も無い

で、こんな物作ってると、それなりにいろんな人から連絡くるんですが。あんまりいい感じの人とは繋がらないみたいです。どこか刹那的な、「努力嫌いな快楽主義者」な方からのコンタクトが多い。印象は大事ですね。タダで色々もらおうという感じで、ゲーム丸ごとオープンソースにしてくれと頼んできた大胆な方もいますが、最近は大体どこもそんな感じになってきていますので、どうしようも無い世の中の流れでしょうか。かと言って、オープンソースにしても全然儲けませんでした。

ただ、必死に書いたプログラムを参考に勉強していただいている方がいる様で、それだけが凄く嬉しい報酬です。たとえ内容がギャンブルでも、ゲームにはギャンブル的な要素が含まれます。球を使ったゲームやスポーツ、ピンボール、サイコロ遊び、双六だとか。ゲームに不可欠なランダム性と連動した射幸心を煽る効果だとか、その辺りは勉強の題材としては使えるはずなので。

いや、奥さんにコミットした方が勝率上がるんじゃね?

奥さん、絵描きになりたいそうで、昔からお絵かきしてたそうなんですね。でも、なぜかうまく行かなかったそうで。なぜか梲が上がらない。

なので、結婚前から色々とコーチングし始めました。

奥さんを煽って仕事先を探させたのが去年。出版社50社に履歴書を送ったそうです。その苦労の甲斐もあって雇ってくれたのが1社。凄く厳しいです。現実です。これも40の壁です。

その拾ってくれた唯一の出版社が個人経営もいいところのワンマン出版社。あとで破産した詐欺師だと判明してプチ修羅場でした。これも40の壁です。

奥さんの内気で真面目な性格を利用して、一生懸命に言われた通りに働いているのに、なかなか給料を払わない。なので「仕事させたらきちんと払う。小学生でもわかる理屈や」とか説明して奥さんを急かして、あの手この手の「話術」使って詐欺師にしつこく取り立てさせていました。詐欺出版屋さん、その当時は知らなかったのですが、実は、破産していたのだそうですよ。なんか気の毒です。結局数ヶ月のうちに10万円ほど詐欺出版屋から引き出させたんですが。

破産して首が回らない人から無理やり10万引き出すというのも、なんというかエゲツ無いですね。

いや、この話、既に堅気の話の雰囲気じゃないんですけど。

結局、奥さんには、詐欺出版屋の雰囲気からこれ以上金は引き出せんだろうと判断し、彼との取引を全面停止させました。そのあと、その一人出版屋は本格的に首が回らなくなったそうです。あとでわかった事ですが、お客さんに納品しないとか、金を貰っているのにトンズラするとか、奥さんの名前を騙って人を騙すだとか、散々いい加減な事して、ポルトガル国内外の30人から追い回されている状態。

未払いで悪いのは詐欺出版屋の彼なのに開き直って「きみ、僕は君のせいで大変な事になっちゃてるの。だから訴えちゃうよぉ。だからこの秘密保持契約にサインした方がいいんじゃないかなぁ?それだけでぜ〜んぶ無かった事にしてあげるから。」なんて言ってきてた。もちろん、彼は何もできません。なぜなら、何か行動に出れるならば、なんとか脅して騙して秘密保持契約にサインさせたがるはずがない。

もちろんこちらの警察にも通報しましたが、音沙汰無し。こちらでは、ああ言った詐欺師は野放しの様です。

全く悪い事だけだったと言う事はなく、取引全面停止停止後、詐欺出版屋さんに騙されたという顧客を少々そのまま引き抜かさせて頂きまして、今に至ります。その顧客が超優良顧客だったというオマケ付きでした。

名著「人を動かす」を奥さんにプレゼントした

詐欺出版屋騒動が落着したのち、奥さんに一流の交渉術を学んで欲しくて、名著「人を動かす」をプレゼントして読んでもらいました。

この本は誰もが絶対に若い頃に読んでおくべき必読書だと思います。

奥さんが偉いと思えるのは、素直なところでして、この本をすぐに実践し始めました。顧客との良好な関係を保つのに役立っているようです。

あと、実生活でも早速役にたちました。先週、近所のスーパーのローストチキンが信じられないほどカピカピでまずかったので、奥さんが「人を動かす」に書いてある方法に法って苦情を本社の方へ申し立てました。普通なら数週間かかるところ、翌日にはスーパー本社から返信が来てました。今日も同じ店のローストチキンを食べたんですがここ数年と比べても品質が格段に向上してた。

面白いので奥さんには別の役に立ちそうな本をプレゼントしました。ついでに親戚の義理の甥にも誕生日プレゼントで何か人生の指針となりそうな本を。いままで義理の甥には現金しかプレゼントしていなかったそうで、思春期の大事な時期に、金一封だけじゃあまりにも役にたちそうでないと言う事で。

結局バカは不利な世の中?でもないかもしれない

バカだと、とにかくおかしな事に巻き込まれます。

でも、バカは強みだ。怖いもの知らずだから。普通の常識人だったら臆する様な事でも、バカだったら何歳になっても何でもできてしまう。

行くところまで行ってしまって、どうしようもこうしようも無くなったら、いっその事バカになってしまった方が気楽ですぜ。

何か次の楽しい事でも考えよう。

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